10月3日、決算特別委員会3日目(市民福祉・建設環境)における私の質問内容の報告です。

2022/10/03

枚方市議会議員の奥野みかです。

10月3日の決算特別委員会は市民福祉・建設環境分野です。今日は会場出席が可能となり、よかったです。

今日は、市民や事業者さんからの寄附金を財源とする「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」を中心に質問しました。
2020(令和2)年5月以降に収受した市民や事業者の皆さんからの寄附金は、2020(令和2)年度の約4,600万円、2021(令和3)年度の約1,400万円、合計約6,000万円という多額の寄附金を、市は「必ず乗り越える。コロナの先へ」をキャッチフレーズとする「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」に積み立ててきましたが、その「応援基金」の2021(令和3)年度末現在高「すべて」を、国財源もある既存事業やコロナ対応の事業費に充当したとの決算です。

市民や事業者さんからの「寄附金」を財源とする「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」について、決算状況を確認する中で明らかになった「国の財源を使えるのに、わざわざそれを寄附金に置き換えるという不適切な(=適切ではない)事務執行」にあらわれているように、私が問題視したのは、制度設計において、寄附者の意向を確認するための対象分野の分類があまりに大雑把で、実質的には、コロナ対策の経費なら何にでも充当できるような「寄附金」になっていたのではないか、「寄附金」ならではの「寄附金」でなければできないようなコロナ対策ではなく、寄附者の思いを踏みにじっているのではないか、ということなんです。

「寄附金」事業を構築する上で重要なのは、①「寄附金」を求める際の制度設計と、②財源充当等の運用であると考えますが、「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」は、その両方に問題があったと思います。
コロナ対策の経費なら何に充当してもかまわない「寄附金」だと捉えてしまうと、「第2の一般財源(税)」に化してしまいますが、「寄附金」はやはり特別なものです。「寄附金」でならではの集め方と使い方、寄附者の意思に沿った使い方、「寄附金」財源ならではの使途に充当することが必要であると考えます。つまり、市民の思いこもった「寄附金」を、市の持ち出し(一般財源=税)を少なくするために用いたというのが「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」の運用の実態で、市独自の、何がしかのプラス効果をもたらす施策には何らつながっていない、ということなのです。

市長自らもメッセージ動画を発信し、枚方ゆかりの著名人からの応援動画も作成し、ガバメントクラウドファンディングやふるさと納税の活用も試みて、市民や事業者さんからの寄附をお願いする「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」なるものを創設したけれども、作る段階での制度設計が甘かったため、結果として、指摘させていただいたような問題が生じているのではないでしょうか。

また、認識不足だったのですが、市長ら特別職の給与や市議会議員の報酬の減額分(約890万円)も「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」に積立てられているようなので、特定目的の事業に充てることが法律違反になる可能性も出てきてしまうのではないかということもあって、「第2の一般財源(税)」のような、ある意味「無色透明」のものにしてしまったのではないかしら等と推測もしています。

結局、「必ず乗り越える。コロナの先へ」をキャッチフレーズとする「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」は、市長のパフォーマンスを支えるものにはならなかったわけですが、この「応援基金」の運用の実態について、「不適切な事務執行」の弁明もさることながら、「応援基金」の充当先について、どのように「寄附金」を事業に活用されたのか、説明責任を果たされるのは当然であり、とても大切なことだけど、通りいっぺんの説明ではなく、反省や今後どうすべきであるかについても、市長自ら、しっかりと説明されることを求める、これが私の決算特別委員会のB日程での指摘になります。

繰り返しになりますが、「寄附金は寄附金ならではの集め方と使い方をしなければならない」ということなんです。
伏見市政の特徴は、信仰とも言える「民間企業活動」への依存とともに、「寄附金」だの、企業版ふるさと納税だの、「他人の財布」をあてにする傾向が強いのではないか、と感じています。「公民連携」をスキームとする事業を振り返っても、ん?と感じてしまう内容もあります。「他人の財布」をあてにするような依存がいいことであると思い込んでいるようにも感じられますが、それは極めて安易で危険なことであると思います。

 

 


 

※以下、B日程での質問の詳細を記します。

(1)市有建築物保全計画の進捗状況について

Q.私の質問

決算概要説明書157ページ、土木部中部別館の「市有建築物保全計画」に基づく改修経費 2,383万 5,018円が計上されている。そのうち、昇降機改修工事 1,287万円と防災設備維持補修工事 1,035万 2,380円の工事内容について、伺う。

A.維持補修課長の答弁

土木部中部別館の昇降機改修工事については、エレベーターの動力となるモーターや稼働ケーブル等の老朽化した部品の更新や、現在の建築基準法に適合するための耐震性等を確保するための改修である。また、防災設備維持補修工事については、自動火災報知設備や放送設備の更新となる。

O.私の意見

土木部中部別館の昇降機の「改修」と防災の「更新」は、もともと2019(平成31)年度に予定されていた工事のようである。
「市有建築物保全計画」について、2020(令和2)年度までの「第Ⅱ期実施計画」期間中、2018(平成30)年度に発生した大阪北部地震等の災害によって「未実施」となった工事の積み残しが課題であり、その対応として、2021(令和3)年度を始期とする「第Ⅲ期実施計画」の中でも、時機を逸することなく、2023(令和5)年度までの上半期の計画としている、とのことであったので、中部別館の当該工事は、計画通りに執行された、というわけである。
中部別館は、多額の用地賃借料負担を伴う庁舎であり、新庁舎整備との関係で、将来、どう取り扱うのかを整理する必要もあると考えるが、こうした改修は「待ったなし」なので、実施されたことは評価できると考える。
そして、このような保全工事については財政負担の平準化に加え、計画的に進めることが重要であり、そのための「市有建築物保全計画」でもあるわけである。

Q.私の質問

そこで、改めて、2021(令和3)年度の工事予算額と決算額、また、予算化した工事がすべて完了したのか伺う。なお、完了できていない工事があれば、その理由やその後の対応、工事金額についても、あわせて伺う。

A.施設計画課長の答弁

市有建築物保全計画第Ⅲ期実施計画に係る2021(令和3)年度の工事予算は約 3億 7,660万円で、その決算額は約 2億 8,915万円である。また、先ほどの答弁にあった土木部中部別館の工事を含めて2021(令和3)年度に予算化していた 15件の工事のうち 14件が完了している。
なお、完了できなかったサンポエムひらかた消火設備改修工事については、新型コロナによる資材調達が困難となった影響を受け入札不調となったので、2022(令和4)年度の工事として進めており、2022(令和4)年8月31日に 621万 5,000円で契約を締結している。

Q.私の質問

新型コロナの影響はあったものの、2021(令和3)年度に予算化された工事は概ね進んでいることを確認させていただいた。
しかしながら、予算特別委員会の際にも確認させていただいたが、「市有建築物保全計画」の「第Ⅲ期実施計画」の計画初年度である2021(令和3)年度の計画上の保全費用が、5億8,400万円であるのに対して、さまざまな調査による精査の結果、計画上の保全費用の 64.5%、当初予算ベースで 3億 7,660万円の予算化というお答えであったので、残りの 35.5%分は大丈夫なのか、必要な保全工事ができていないのではないか、と心配するわけであるが、保全計画を所管している部署として、計画の進捗管理をどのように考えているのか、見解を伺う。

A.施設計画課長の答弁

市有建築物保全計画の進捗管理については、当該計画の主な目的である、市有建築物の安全性や機能性を維持し延命化を図るために、2021(令和3)年度から2025(令和7)年度までの計画期間の中で実施時期を調整しながら必要な工事を着実に進めていく考えである。

O.私の意見

必要な工事を着実に進めていく、とのことであるが、やはり財源の確保が重要となる。
「施設保全整備基金」は、2020(令和2)年度末、現在高の約 37億円に、2021(令和3)年度中に 10億円の積立てを行い、2021(令和3)年度末、基金現在高は約 47億円とのことであるが、予定していた 7億円の取崩しは行わなかったようである。2021(令和3)年度に予算化された工事に滞りはなかったようであるが、そもそも、2021(令和3)年度は、計画上の保全費用の 64.5%しか予算化されていなかったわけである。
2021(令和3)年度を始期とする「市有建築物保全計画」の「第Ⅲ期実施計画」の計画全期間の保全費用、約 43億 3千万円の実効性を確保するためにも、適切な施設整備への引当財源となる「施設保全整備基金」の計画的な運用も不可欠であると考えるので、そのための方針も定めておくべきであることを、意見しておく。
市民会館大ホール棟、旧幼児療育園等は、廃止により「第Ⅲ期実施計画」から対象外の施設となっている。市民会館本館(1963(昭和38)年)は「廃止に向け手続き中」、職員会館(1970(昭和45)年)は、「市民会館廃止に伴う施設の在り方を検討」等と記載されているが、「市有建築物保全計画」の対象施設、ではあるようである。
施設瑕疵による事故や自然災害等により、老朽化した危険建築物が、どうぞ、人に危害を及ぼすことのないよう、切望するばかりである。
新築、改築、改修等のみならず、公共施設の老朽化に伴う解体・撤去等に要する経費、また、災害復旧事業の財源に充てることができる「公共施設等整備基金」の例は、他市においても、もはや珍しくない状況である。
繰り返しになるが、「施設保全整備基金」については、施設の保全面での活用だけではなく、不要となった市有建築物の適時・適切な解体・撤去等に資する財源としても活用できるよう、基金の使途を一刻も早く整理していただくよう、強く要望しておく。

 

(2)住居確保給付金給付事業費(新型コロナウイルス感染症対策応援基金繰入金分)について

Q.私の質問

次に、決算概要説明書103ページ、住居確保給付金給付事業費(新型コロナウイルス感染症対策応援基金繰入金分)、扶助費、3,255万4,500円について。
2020(令和2)年度、健康福祉総合相談担当に寄せられた新型コロナに関連した生活困窮相談は 3,600件を上回り、その中でも、収入が減った場合などに家賃分の給付を受けられる「住居確保給付金」の給付件数は、2019(令和元)年度の「4件」から、1回目の緊急事態宣言(2020年4月)以降に急増し、2020(令和2)年度は 60 倍以上となる「263件」で、2021(令和3)年度の実績は「164件」、決算額は「3,255万4,500円」で、事務概要 50ページには、支給の詳細内容も記されている。
「住居確保給付金」給付事業は、離職等により経済的に困窮している方を対象とし、就職に向けた活動をする等を条件に、一定期間、家賃相当額を自治体から直接家主さんへ支給する制度で、2015(平成27)年から開始されている自立支援施策の一つであると聞いているが、新型コロナ禍のもと、支援の実効性を高めるため、国においてはさまざまな制度改正も行われてきたところかと思う。
そこで、この間の国の制度改正の内容と、この給付金事業は枚方市民の支援に役立ったのか、その「効果」等に対する評価について、見解を伺う。
また、条件の緩和や上乗せ等、枚方市として確認できる「効果」の「独自性」というのはあるのか。国制度なので、他市と同じ「効果」か、伺う。

A.健康福祉総合相談課長の答弁

住居確保給付金については、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の状況に加え、原油価格・物価高騰等総合緊急対策により、現在、2022(令和4)年12月まで、離職や廃業と同程度の状況に至っている方も対象となり、ハローワーク等での求職要件も緩和されているところである。フリーランスや自営業者などの雇用契約の無い方も利用ができる制度となり、住居を確保しながら、就労自立を図ることができていると認識している。
なお、住居確保給付金は、国の制度に基づき執行しているものである。

Q.私の質問

新型コロナ対策として、「住居確保給付金」制度が順次拡充されてきたことがわかった。
次に、2020(令和2)年度と、2021(令和3)年度の決算額と、その財源について、伺う。

A.健康福祉総合相談課長の答弁

決算額については、2020(令和2)年度が 5,551万 9,800円、2021(令和3)年度が 3,255万 4,500円であった。財源については、生活困窮者自立支援法に基づき、4分の3は国庫負担金の受け入れがあり、残りの4分の1については一般財源となる。2021(令和3)年度については、国庫負担金が 2,441万 5,875円、一般財源にあたる 813万 8,625円については「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」を充当した。

O.私の意見

国の制度に基づき執行している「住居確保給付金」給付事業は、新型コロナ対策として順次拡充され、枚方市においても経済的困窮に対する支援策として有効であったこと、そして、2020(令和2)年度は3/4を国財源、1/4は一般財源で執行したけれども、2021(令和3)年度は、3/4は国財源だけれども、一般財源分の1/4には、市民や事業者さんからの寄附金を財源とする「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」を繰り入れた、とのことである。

(3)不安を抱える妊婦への分娩前ウイルス検査事業費(新型コロナウイルス感染症対策応援基金繰入金分)について

Q.私の質問

決算概要説明書141ページ、不安を抱える妊婦への分娩前ウイルス検査事業費(新型コロナウイルス感染症対策応援基金繰入金分)、補助金、263万 1,000円について。新型コロナウイルス感染症の流行が続く中、不安を抱える妊産婦に対し、妊娠・出産から子育て期までの切れ目のない支援として、市はマスクの配付、5万円の妊婦特別給付金の支給、分娩前の新型コロナウイルス検査費用の補助、そして、感染した妊産婦に対しては、保健師等が訪問や電話等で、不安や孤立感の解消、育児技術の提供など、寄り添った支援を行ってこられたということである。
そのうち、不安を抱える妊婦への分娩前ウイルス検査事業費の2021(令和3)年度の実績(件数・決算額)について、なお、この事業は、2020(令和2)年度開始なので、2020(令和2)年度の実績もあわせて伺う。そして、この事業の「効果」についても、見解を伺う。

A.母子保健課長の答弁

「不安を抱える妊婦への分娩前ウイルス検査事業」については、新型コロナウイルス感染症の罹患に不安を抱える妊婦さんに対し、分娩前のウイルス検査にかかる費用について20,000円を上限として助成するもので、2020(令和2)年度は180人が検査し、助成額は359万」1,300円、2021(令和3)年度は134人が検査し、助成額は263万1,000円となっている。
希望されるすべての妊婦さんに検査を受けていただけることができ、安心して出産に臨んでいただけたものと考えている。

O.私の意見

「誰の不安を解消するための検査であるのか、感染の不安を抱える妊婦が検査を実施することで、より不安になってしまっては逆効果であることから、しっかりとした説明をお願したい」と、導入時、2020(令和2)年6月の議会で要望させていただいた。
安心して出産に臨んでいただける一助になった、と評価されているので、それはよかったのかなと思っているが、この事業の財源について、2020(令和2)年度は全額国財源であったと、2021(令和3)年度は1/2は国財源を受け入れることが可能であったけれども、本市としては、全額「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」を繰り入れた、とのことである。
ここでは、国の財源を充てられるにも関わらず、市民や事業者さんからの寄附金を財源とする「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」を充当したのは、不適切である、と意見しておく。

(4)地域外来・検査センター運営事業費について

Q.私の質問

次に、決算概要説明書 132ページ、地域外来・検査センター運営事業費、委託料、1億 7,245万 593円について、伺う。
新型コロナウイルス感染症への感染が疑われる方に対して、当初、保健所が「行政検査」の対象とするかの判断を行い、保健所の職員さんが検体搬送を実施されていたこともあったが、2020(令和2)年9月以降、かかりつけ医等への相談・受診から、保健所などを介さずに「行政検査」等を受けることができる「地域外来・検査センター」について、地域の実情に応じて、委託により運営されている。
本市が、「地域外来・検査センター」に委託した内容、また、その実績(委託機関数、件数等)や「効果」について、伺う。

A.保健医療課長の答弁

地域外来・検査センターは、市内における新型コロナウイルス感染症の検査体制を拡充することを目的として、地域の医療機関で感染が疑われる診断を受けた患者に対し、診察・検体採取・検査を行うため、2020(令和2)年 9月から現在に至るまで設置しているもので、診察や検査の費用だけでなく、病院建物外の駐車場等にセンターとして感染対策を講じて設置する費用や土日祝日、夜間も含めて従事していただく医師等の人件費など運営にかかる費用も含んだ委託料となっている。
その運営については、地域バランスや規模等を考慮し、主に診療所の検査を補足するため、市内の5つの医療機関に委託しており、2020(令和2)年度の検査実績は 7か月で 1,934件、2021(令和3)年度は 3,148件となっている。
市内で新型コロナウイルス感染症の診療・検査を実施することができる医療機関は増えてきたが、スペースの問題などから感染症対策をとることが難しいため診療・検査を実施できない医療機関もあり、地域外来・検査センターは、こうした医療機関の受け皿としての意義を有している。

Q.私の質問

地域外来・検査センター運営事業費の2021(令和3)年度の決算額は、5つの医療機関における運営費用、つまり、診察・検査等を行う施設設備や医師等の人件費等の運営にかかる費用に加えて、ご答弁で「実績」として示された「3,148件」の検査数に対する委託料の支払いで、合計 1億 7,245万 593円と、多額の委託料の支払いとなっているが、2020(令和2)年度の決算額について、改めて伺う。
また、2020(令和2)年度、及び2021(令和3)年度の財源についても、伺う。

A.保健医療課長の答弁

2020(令和2)年度の地域外来・検査センター運営事業費の決算額は、7,899万 4,336円となっている。財源としては、国の「感染症発生動向調査事業負担金」を充当しており、充当額は1/2で、残りは一般財源となっている。
2021(令和3)年度については、引き続き決算額の1/2にこの負担金を充当しているほか、「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」からの繰入金を 4,765万 738円充当し、残りは一般財源となっている。

O.私の意見

2020(令和2)年9月以降、市内の 5つの医療機関に、委託により設置した「地域外来・検査センター」で検査体制の強化を図ってきた、とのことである。
現在は、枚方市内 100か所以上の医療機関においても医師の判断で保険適用による検査の実施が可能になる等、検査体制は順次拡充されてきていることから、地域外来・検査センターの果たすべき役割も、ずいぶんと変わってきているのではないか。今年9月26日以降の「全数届け出の見直し」の影響も、おそらく、今後は見られるとは思うので、事業そのものについての見直しも必要であると考える。

さて、決算概要説明書のこの項目には、(新型コロナウイルス感染症対策応援基金繰入金分)の記載はないが、何か理由があるのか。市民や事業者さんからの寄附金を財源とする「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」を 4,700万円超も繰り入れておられるわけであるから、記載していないことは、不適切である、と意見しておく。

2020(令和2)年度は、1/2は国財源で、残る1/2の全額(約 3,950万円)は一般財源で充当したと。2021(令和3)年度は、約1億7,245万円の1/2の約8,623万円を国財源、というのは同じであるけれども、残る1/2については、「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」の2021(令和3)年度末基金現在高から繰入れ可能な額「すべて」、金額としては、4,765万 738円を繰り入れ、足らずの、差引分の約 3,857万円を一般財源で充当した、ということのようである。
これでは、「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」が、まるで「第2の一般財源(税)」であるかのようである。

(5)「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」について

Q.私の質問

決算概要説明書 173ページに「新型コロナウイルス感染症対策応援基金積立金」、1,371万 6,783円とある。
市は、長期化するコロナ対策に備えるため、2020(令和2)年5月に、寄附金を財源とする基金「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」を新設された。
「個人や団体からの寄付について、額を問わず広く募り、寄付金は感染対策をはじめ、事業者の事業継続や雇用維持、学校や保育園の環境整備などの取り組みに活用する予定」とのプレスリリースも行っておられる。
「新型コロナウイルス感染症対策に係る支援に要する資金に充てる」特定目的基金、とのことであるが、この基金の2021(令和3)年度の指定寄附金分 1,371万 5,440円について、指定寄附の件数とその内訳について、伺う。

A.健康福祉政策課長の答弁

2021(令和3)年度の寄附金の件数は 446件となっており、内訳としては、個人からの寄附が 428件で、12,165,700円、団体からの寄附が 18件で、1,549,740円となっている。

Q.私の質問

次に、決算概要説明書 60ページ、「新型コロナウイルス感染症対策応援基金繰入金」5,990万 7,618円について、伺う。
2021(令和3)年度の積立金 1,371万 6,783円に、2020(令和2)年度の積立金分もあわせて繰入れておられるようであるが、2021(令和3)年度に、この寄附金を活用し、どのような事業にどれだけ充当したのか、充当した事業とその金額について、伺う。

A.健康福祉政策課長の答弁

繰入額については、2020(令和2)年度の積立金 4,619万 835円と、2020(令和2)年度の寄附金 13,716,783円を含めた 5,990万 7,618円を基金から一般会計へ繰入れしたものである。
2021 (令和3)年度に充当した事業や金額については、新型コロナウイルス感染症に係る地域外来・検査センターの設置及び運営委託に 4,765万 738円、住居確保給付金補助金に 813万 8,625円、不安を抱える妊婦への分娩前ウイルス検査事業費に 263万 1,000円、サプリ村野消毒委託料に 148万 7,255円となっている。

O.私の意見

2020(令和2)年5月以降、寄附金の収受がはじまり、市民や事業者の皆さんからの寄附金を「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」という基金に積み立ててこられたわけである。2020(令和2)年度の寄附金の積立金額、約 4,600万円と、2021(令和3)年度の寄附金の積立金額、約 1,400万円を合わせて、約 6,000万円という多額の寄附金を、市民や事業者の皆さんから収受され、「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」に積み立ててこられたわけである。
2020(令和2)年度は、「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」を取り崩して事業に充当しなかったけれども、2021(令和3)年度は、先に答弁のあった、地域外来・検査センターの運営委託料や住居確保給付金補助金事業に、あるだけの「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」の「すべて」を充当され、その結果、2021(令和3)年度末の「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」現在高はゼロ、ということのようである。もっとも、この「応援基金」は廃止されているわけではないので、2022(令和4)年度も寄附金を収受する用意があり、積立金の予算額は約 1,700万円を計上されている。

「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」の繰入れ状況、つまり、「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」の充当の状況を振り返ると、
1つは、サプリ村野スポーツセンター管理運営委託料、これはA日程分であるが、庁舎であり、スポーツ施設であり、市民活動の施設である「サプリ村野」の消毒を、3部署(自治推進費・庁舎管理費・スポーツ施設費)がそれぞれ委託実施した合計、148万 7,255円の全額に「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」を充当した、とのことである。
2つめ、不安を抱える妊婦への分娩前ウイルス検査事業費として支出した、134人分の補助金は、1/2は国財源を受け入れることが可能であったけれども、263万1,000円の全額に、「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」を充当した、とのことである。
3つめ、住居確保給付金給付事業費として支出した、164件の扶助費 3,255万 4,500円は、3/4の約 2,400万円は国財源とし、1/4の 813万 8,625円に、「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」を充当した、とのことである。
最後に、地域外来・検査センター運営事業費として支出した、5か所の医療機関の運営費用及び検査数 3,148件に対する委託料1億 7,245万 593円は、1/2の約 8,600万円は国財源とし、4,765万 738円を、これは全体の 27.6%にあたるかと思うが、この財源に、「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」のあるだけ「すべて」、現在高「すべて」を充当した、とのことで、あと、足らずの約 3,856万円を一般財源で賄ったということのようである。

市民からの寄附金を、「市民の皆さんへの感染防止対策・経済支援」や「事業者の方への雇用維持対策や事業継続」など、6つの希望する活用先に分けて募ったとはいえ、非常に幅広く、結局は、新型コロナ対策に要する経費になら何にでも充てられる基金、「第2の一般財源(税)」という実体になっていたのではないか、と思っている。

「第2の一般財源(税)」とか、「市長が何にでも使える第2の財布」という指摘は、廃止された「この街に住みたい基金」のありようを指摘する際にも使ってきたが、今回は、市民や事業者さんからの寄附金を財源とする「特定目的基金」である「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」である。

Q.私の質問

私は、寄附金を財源にする場合は、使途に明確にし、一般行政経費ではない、寄附金財源ならではの使い道に充てる基金にする必要があるのではないかと考えている。
充当される額が適切な事務執行となっていないことも問題であるし、寄附者の希望に沿った使途に本当に充当されているのかということも疑問である。この「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」の運用には、評価・検証、改めての見直しも必要であると考えるが、見解を伺う。

A.健康福祉部長の答弁

この基金では、寄附の申込みをされる方には新型コロナ対策支援に係る6つの希望される活用先をお聞きしていたが、広くコロナ対策にかかる支援事業に充当していることや、委員からご指摘をいただいたことも含め、あらためて基金の管理、活用等について検証するとともに、適切な事務執行に向け、補正予算での対応も含め検討していく。

Q.私の質問

2021(令和3)年度末の現在高は使い切ったけれども、2022(令和4)年度も積立金の予算を計上され、実際に寄附の収受も継続されているが、この「応援基金」はいつまで続けるのか、「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」の役割について、改めて考える時期ではないかと思うが、この「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」の終期について、見解を伺う。

A.健康福祉政策課長の答弁

基金の終期については、新型コロナウイルス感染症状況や、市民や事業者への支援ニーズなどを踏まえ検討する必要があると考えている。

O.私の意見
「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」に関する不適切な事務執行については、改めていただくよう、要望しておく。

「皆さまの支援を力に、『必ず乗り越える。コロナの先へ』」をキャッチフレーズに、「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」は創設された。「コロナに負けない。枚方市の未来を創るため、皆様のお力添えをいただきたい」、「コロナを乗り越える原動力に」等、市長自らのメッセージ動画の発信も含め、さまざまなPRも行い、市民や事業者の皆さんからの寄附を募ってこられた結果、2022(令和4)年9月14日時点で、この「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」に対する、寄附申込件数は 1,284件、寄附申込額は 5,526万 8,742円となっているようである。

「継続的なコロナ対策への取り組みに資金を充てることを目的として、寄附金を財源とする「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」を創設した」とホームページでは説明されている。
「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」新設のための基金条例の改正議案審議の際には、「新型コロナウイルス感染症対策に係る市の支援策については、都度、その必要性や緊急性等を勘案して具体化しているところ」で、「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」については、「まずは市内事業者の継続支援と、雇用の維持に向けた事業に充当するもの」とか、「逼迫した状況にある市内事業者を支援し、事業継続や雇用の維持のために活用していく予定としている」との説明もあった。
また、総合政策部長は、「今後の新型コロナウイルス感染症の動向については、収束後の影響等も含め、先行きが見えないところではあるが、そうした中にあっても、行政として市民生活の維持、継続のために、遅滞なく必要な支援、対策を検討していく必要がある。こうした取組については、行政の責務として、第一義的には一般財源で賄っていく考えであるが、本市の取組を応援していただける方からの寄附を募り、御寄附の状況も踏まえながら、最大限活用させていただきたいと考えている。」と答弁もされている。

私は、A日程で、コロナ対応の取り組みである限り、原則、自由に使うことができる「新型コロナ感染症対応地方創生臨時交付金」を取り上げ、非常に政策的判断もあったわけであるから、どの事業を対象としたのか、また、事業の効果検証や公表等、市としての説明責任を適時適切に果たすべきであることを指摘した。

Q.私の質問

今回、取り上げた「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」について、これまでの担当部署からの答弁では、寄附金を財源とする「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」が、市が独自に、何らかの政策的な判断をもって実施する事業というよりは、コロナ対応の国財源の「裏」、補助裏に主に充当されている、というのが現状のようである。
多くの市民や事業者から寄附による、本当に貴重な財源である「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」の使途や効果検証等については、多額の寄付をいただいた寄附者にもしっかりとお伝えしないといけないと思うのであるが、これは総合政策部長に見解を伺う。

A.総合政策部長の答弁

国からの財源が一部当たっている事業に本基金を充当することについてであるが、そのこと自体は、問題はないものと考えている。本市独自の支援策については、国からの新型コロナウイルス感染症の臨時交付金を優先的に活用しながら実施してきた。一方で、国財源が当たっている事業には、本交付金を充当できないといった取り扱いがある。
そうした状況の中であっても、本基金を最大限有効に活用させていただく観点から、そうした事業に充当したものである。基金の目的や使途、また本基金を活用してどのようなことが実現できたのかなどについて公表していくことは、寄附者や市民への説明責任を果たす観点からも必要と考えている。
現在、ホームページにおいて、基金の目的やこの間の取り組み内容、本基金の活用状況などについて公表を行っているところである。
本基金に関し、不適切な事務執行があった点については是正を図ったうえで、今後もしっかり説明責任を果たせるよう取り組んでいく

O.私の意見

大阪府は、今年8月15日時点の、寄附申込み件数は、29,000件超、金額は 46.1億円という「新型コロナウイルス助け合い基金」について、医療従事者、検査機関や宿泊・療養施設の従事者、救急隊員等に、これまで6次にわたって、40億円超を「贈呈」されているようである。
京都府は、今年6月30日時点の、寄附申込み件数は、1,350件超、金額は 5.2億円という「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」について、医療又は療養に係る業務に従事されている方や医療機関に約 4億円を「支給」されているようである。

これらは市町村の例ではないし、寄附金を財源とする基金の使途に「正解」なんてものはないとは思うが、「必ず乗り越える。コロナの先へ」として、伏見市長自らのメッセージ動画の発信もされながら寄附金を募ってこられたわけである。
枚方市公式YouTubeには、枚方ゆかりの著名人からの応援メッセージ動画もあった。通常の寄附受付のみならず、ガバメントクラウドファンディングも、ふるさと納税も活用され、また、協力事業者の「寄附付き商品」の売上げからの寄附もあったようである。10万円以上の寄附を行った団体と個人の方には感謝状も贈呈されている。中学校生徒会からの寄附もあった。「コロナの影響を受けた子どもたちのために役立ててほしい」等、100万円、200万円という多額の寄附もあったようである。

しかし、寄附金を財源とする「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」の充当先、つまり、寄附金の使途は、既存事業や国財源のあるコロナ対応事業の「裏」、補助裏に主に充当されている。その中で、そもそも不適切な事務執行が行われていたとの弁明もあったが、寄附金を財源とする「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」使途が寄附者の意向に沿ったものになっているのか。

とはいえ、振り返ってみると、コロナ対策の財源に充てることを目的に、市長ら特別職の給与や市議会議員の報酬の減額も行われ、(私としては認識できていなかったが)約 890万円になるようであるが、この報酬の減額分もこの「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」に積み立てられている、と聞いた。そうなると、市長からの寄附を特定目的の事業に充てることになり、法律違反の可能性も出てきてしまうのではないか。だから、「第2の一般財源(税)」のような、ある意味「無色透明」のものにしてしまったのではないかと推測もしている。
市民や事業者さんからの寄附をお願いし、「新型コロナウイルス感染症対策応援基金」を作ったけれども、作る段階での制度設計が甘かったため、結果として、ただいま指摘させていただいたような問題が生じているわけである。

Q.私の質問

ただ、いずれにせよ、市民や事業者さんなど、市長自ら感謝状を贈呈された寄附者もおられるわけであるが、寄附者の皆さんに、どのような内容をどのように説明をされるおつもりなのか、これは、改めて市長に伺う。

A.伏見市長の答弁

本基金については、本市が実施する継続的なコロナ対策への応援として、寄附のお願いをし、活用にあたっては、その時々の感染動向等を踏まえ事業実施に努めてきたところである。
ご指摘の不適切な事務執行については真摯に受け止め速やかに是正するとともに、基金の使途については、今後、寄附者や市民への説明責任をしっかり果たしていく

※ここで時間超で制止されたため、以下の発言はできず。

O.私の意見
「説明責任」を果たされることは当然であり、とても大切なことであるが、通りいっぺんの説明ではなく、反省や今後どうすべきであるのかについても、市長自ら、しっかりと説明されることを求めておく。

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