総務委員協議会 スマート自治体の実現に向けたICT活用の取り組みについて

2019/09/20

(5)スマート自治体の実現に向けたICT活用の取り組みについて

【背景】

持続可能な自治体運営を進めるためには、行政サービスの質的な向上を図るとともに、長時間労働の解消を促し、職員が本来業務に注力できる環境が実現されたスマート自治体への転換が必要。そのためには、従来業務の見直しや民間活力の活用とともに、ICTをこれまで以上に有効活用していく必要があると考え、国の動向や全国自治体の先進事例を調査・研究を進め、有用性の高いものについて積極的な導入に向けた取り組みを進めているところ。
今回は、①統合アプリの導入、②窓口支援システムの導入、③RPA・AI−OCRの導入拡充、④PCシャットダウンシステムの導入の取り組みについて報告するもの。

【内容】

①統合アプリの導入
スマートフォン等のモバイル機器の普及を踏まえ、ICTを活用した市民と行政との接点を強化する取り組みとして、利用率の高いLINEを基軸とする統合アプリの導入を検討。総合アプリには「機能を集約するデジタル窓口(ポータル機能)」「日々の生活に密着した生活支援業務」「必要時に利用する手続き等機能(窓口予約や電子申請)」の機能を搭載。

②窓口支援システムの導入
住民異動に伴う手続きの簡素化や所要時間の短縮を図るため、「書かない」「迷わない」「待たない」窓口を実現するシステムの検討。

③RPA・AI−OCRの導入拡充
職員の業務負荷の軽減化を図るため、定例・定型的な事務処理を自動化するRPAの導入を進めてきているが、RPAのさらなる適用範囲の拡大を図るため、紙帳票の記載情報をデータ化するAI-OCRの導入の検討を進めるもの。

④PCシャットダウンシステムの導入
職員の健康増進やワークライフバランス推進の観点から、長時間労働の縮減をより一層進めるため、所属長の労務マネジメントを補完し、時間外勤務の事前命令・事前申請の徹底を図るPCシャットダウンシステム導入を行うもの。
来年1月に本格導入の予定で、費用は53,693千円(令和2年1月~令和4年9月)。

 

【意見】

私は、LINEを活用したポータル機能から、窓口の予約や電子申請が可能になったり、道路の陥没や公共物の故障などを通報したり、また、子育て情報やごみ収集に関する情報など、デジタル窓口で生活に必要な情報の収集や管理ができることはよいことだと思います。また、QRコードによる情報取得等により、窓口での手続きが簡素化されることもよいことだと思います。定例・定型的なパソコン操作を記録し、自動で実行してくれるRPAシステムや申請内容をデータ化するAI-OCRの組み合わせにより、職員の事務処理が効率的になるのもよいことだと思います。
情報処理技術は確実に進展していますし(私自身はなかなかついていけていませんが…)、市民の利便性の向上や職員の業務負荷の軽減の観点から、有用性の高いICTを導入し活用していくことに異論があるわけではありませんが、技術過信にならないよう、ICTの活用が目的にならないよう、導入の取り組みを進めていただきたいと思っています。
スマート自治体にしても、行政改革にしても、求められるのは行政職員が本来業務に注力できる環境の実現、そしてそのことによって得られる行政サービスの質の向上です。懸命に生きている市民の皆さんが抱える複雑な「困りごと」に対応できる「高度な質と総合的な対応体制」を確立することこそがもとめられているのであり、決して「安上がりの行政」を作ることではないということを肝に銘じていかなければいけないと思います。

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