11月2日、“都構想”論議の最前線に立ち続けた視点からの講演、柳本顕さんの「大阪都構想がやってくる~ふしあわせじゃない未来のつくり方~」を聞いてきました。

2019/11/02

大阪府知事選挙・大阪市長選挙での維新勢力の拡大を阻止できず、2015年5月17日の住民投票でいったん否決されたいわゆる「大阪都構想」案がゾンビのように再び浮上してきている。来秋には住民投票を実施するとの勢いで、年内にあと3回の法定協議会の開催が予定されているという。この“都構想”をめぐる大阪の危機をしっかり共有し、今後に向けての活動をともに考えていこう。…中村哲之助前大阪府議会議員の挨拶で始まった11月2日の講演会「大阪構想がやってくる~ふしあわせじゃない未来のつくり方~」に参加しました。主催は、自治体議員立憲ネットワークおおさか。

講師は、元大阪市議会議員の柳本顕さん。
2015年、2019年と“都構想”に反対の立場から、いわばオール大阪の顔として出馬した大阪市長選挙では惜しくも維新勢力に力及びませんでした。現在は、まちづくりコンサルタントとして活動されるなか、何としても大阪市の廃止・分割を阻止しなければならないとの訴えを、YouTube(柳本顕のAkira’s Bar、法定協eyes)でも発信されています。

講演会「大阪構想がやってくる~ふしあわせじゃない未来のつくり方~」では、自由民主党大阪市議団幹事長として、維新との“都構想”論議の最前線に立ち続けた視点から、“都構想”をめぐる大阪の政治情勢について、「1.大阪都構想って何?」「2.都区制度反対の視点から考える自治」「3.ポピュリズムと変革シンドローム」「4.市合わせの未来へ」のポイントからのお話があり、理解を深めることができました。

「大阪都構想」という言葉は維新の政策wordで、行政用語ではありません。
統一地方選挙、府市W選挙後、2019年6月の府政だよりあたりから、いわゆる「大阪都構想」なるwordが公の媒体にも出現してきているようですが、実は「大阪都」にはならない“都構想”。大阪府は「大阪府」のまま。「大都市法(大都市地域における特別区の設置に関する法律、2012年、議員立法)」に「都とみなす(第10条)」と書いてあるから都です、と苦しい説明をされていますが、実は都にもならない“ト構想”。変えていくことが、あたかも“都構想”のように吹聴する維新。
「大阪都構想」は大阪市の廃止・分割による特別区の設置で、政令指定都市の「大阪市」はなくなり、4つの特別区(淀川区・天王寺区・北区・中央区)が設置される案となっています。財政調整は難しくなるし、新たに膨大なコストも想定されます。一度動き出すとやり直しができない“都構想”。
一度やってみて、ダメならば市に戻せば、なんて思っておられる方もおられるかもしれませんが、特別区を市に戻す法律はありません。
2015年5月17日の住民投票に向けて、「法定協議会」は2013年2月から23回の開催を経て協定書が作成されました。
今回は、2017年6月から23回の開催の後、統一地方選挙を経て、第24回が2019年6月21日に開催され、現在は27回。議論を加速し、年内にあと3回は開催し、2019年中に具体案をまとめる予定とのこと。
二度と戻れぬ“都構想”。住民投票は最後の砦になるとの危機感をもって臨まなければならないとの訴えがありました。

「ふしあわせ(府市合わせ)」から「ふ(府)」がなくなれば「しあわせ(市合わせ)」⁉

大阪府がいま持っている事務・権限を基礎自治体である市に移譲し、権限を持つ市と市が手を合わせていくことで本当の意味での住民自治が機能し、しあわせ(市合わせ)な未来につながるのではないか。自主的かつ総合的な行政が実現できるよう、国も地方分権改革として都道府県の事務・権限の市町村への移譲等の取り組みを進めている。とりわけ、災害対応において、権限を持つ政令指定都市の方が災害復興・復旧(地震・台風)が進んできた…、そんなお話もありました。

今日のテーマである「ふしあわせじゃない未来のつくり方」に対する提案は「市合わせの未来へ」でした。

この時のリーフレットには「④英国はEU離脱の国民投票を尊重」と書いてありますが、いま英国も混乱…、民主主義の危機は世界的な問題、と注釈されていました。

また、個人的なすき・きらい、無関心、一時のイメージ、信頼する誰かの一言、ふわっとした民意、風…、そんな「本質と異なるところで世の中は動いている」というお話もありました。それであなたの生活は変わりますか⁉、と。

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