市民会館大ホール棟。解体工事ではありません。3月22日から工事開始。足場が組まれ、落下物防護ネットが緊急措置として設置される予定です。
枚方市議会議員の奥野みかです。
市民会館大ホール棟。
えっ、とうとう解体工事が始まったの?と足を止められた方もいるのではないでしょうか。
いえ、今日から5月にかけて行われるのは、大ホール棟3面に「落下物防護ネット」を設置する緊急処置の工事です。
今日、2021年3月22日から市民会館大ホール棟の外壁の改修工事が始まります。予定では5月2日まで。
今日一日の工事で、大ホール棟の西側に足場が組まれました。
定期点検で指摘を受けた外壁タイルの状態への対応で、万一のタイル落下に備え、早急に安全措置を図るため、外壁3面にネットを張る緊急の処置を行うとの説明です。予算は現有予算対応されると聞いていますが、年度をまたぐので予算は繰越し措置となるのでしょうか。
とりあえずは危険回避が第一ですが、危険建築物を残存させますか…。費用対効果が得られるのか。とても心配な案件です。
【3月25日追記】
市民会館大ホール棟の改修工事のための足場、西側の面に張り巡らされたという状況でしょうか。
大ホール棟の3面に「落下物防護ネット」を張り巡らせる緊急処置の工事費用(市民会館外壁工事)は、今年度の現有予算で対応するとのことですが、工事の終了予定が令和3年5月になるため、令和3年度に2,000万円の繰り越しを行う補正予算案(繰越明許費)が示されています。3月29日の本会議での審議になります。連合市民の会からは、番匠議員が質疑を予定しています。
令和2年度の定期調査(3年ごとに実施。建築基準法第12条)において、外壁タイル等の異常・危険な状態が確認された市民会館大ホール棟。「落下物防護ネット」を張ると、全面打診検査はしなくてもよいみたいですが、これだけしっかりと足場が組まれると、全面打診の検査もできそう…ですね。ま、足場を設置する目的が異なるし、調査員の手配をしているわけでもないので、あれもこれもは無理ですけれども…。
緊急処置として実施する「落下物防護ネット」は、どの程度の期間を想定した、どの程度のリスク対応なのか、市民会館大ホール棟を管理する部署から説明いただきたいと思っています。
廃止される市民会館大ホール棟の現状とそのリスクについては、繰り返し訴えてきているのですが…。なかなか力及ばずです。
現在開催されている予算特別委員会の中でも、市民会館大ホール棟の現状も取り上げ、公共施設の廃止は、跡地活用の明確化、もしくは解体まで実施して事業の完了とする仕組みの導入が必要ではないかという意見をしました。この予算特別委員会の質疑の内容については、追って報告します。
2021年2月の全員協議会では、市民会館大ホール棟は、市駅周辺再整備事業のなかで、④⑤街区の土地区画整理事業の移転・補償対象物件として取り扱い、跡地利用も含め検討するという方針に対して、市駅周辺再整備の事業展開において、この大ホールを解体できる時期は、相当先になると思われること、建物の外壁をネットで覆うという「応急処置」が施されただけで、安全性には課題がある建築物の使用は、リスクマネジメントの観点からも問題であるということを指摘しました。
総合文化芸術センターの開館に伴い閉館した危険な老朽施設に多額の維持管理コストをかけて、外壁タイルの「落下物防護ネット」をかけて残し続けるということが、どのような都市イメージを形作るのかを考えていただきたい、「あまりにも見苦しい」のではないかとも意見しました。
「市民会館大ホール跡地の有効活用を早急に検討すべき」という議会研究チームの意見もあります。コロナショックなど、本市の財政状況を「事実」に基づいて適切に見極め、市民とともに考える姿勢をもって、具体化する計画の課題整理や必要な見直しを行うとともに、市民会館大ホールなど、直面する廃止施設への迅速な対応について、是非、市長にはリーダーシップを発揮していただきたいと要望しました。
2020年12月定例月議会の一般質問でも取り上げました。
その際、今年度中に実施する法定点検に基づく検討を行うとの答弁でしたが、市民会館大ホール棟が危険な状態については、さまざまな現状確認も進んできたのだと思います。市有建築物保全計画の対象からも除外され、廃止施設となった後は解体撤去を待つばかりなので、建物維持のために予算を使うことも困難になり、さらに老朽化し、どんどん危険になっていく市民会館大ホール棟が駅前に放置されるということは絶対に避けていただきたい。この後、どうなるか不透明な土地区画整理事業から切り離していただき、基金を活用した市民会館大ホール棟の解体撤去を先行実施するという事業の進め方を検討すべきと意見しました。
2020年12月の全員協議会でも市民会館大ホール棟の跡地活用について、質問しました。
まちづくりに先行した単独での解体は、財政状況等も踏まえると課題があるという答弁に対し、市民会館大ホール棟は、老朽化し危険なため、まず解体すべきではないか、基金を使って解体し、市民と対話や議論を重ね、跡地を活用している茨木市の例もある、危険建築物を放置することなく解体し、市民とともに跡地の有効活用を検討すべきであると意見しました。