最短で、2030(令和12)年4月の開設をめざして準備を進める。2月17日、「児童相談所設置に向けたロードマップ(案)について」の報告です。(教育子育て委員協議会報告⑤)

2025/02/17

枚方市議会議員の奥野みかです。

ここでは、「児童相談所設置に向けたロードマップ(案)について」の報告です。

(5)児童相談所設置に向けたロードマップ(案)について[まるっとこどもセンター]

近年、子どもや家庭をめぐる問題が複雑・多様化している中、深刻な児童虐待事例が依然として頻発している。本市においては、母子保健分野と児童福祉分野を一体化したこども家庭センター(まるっとこどもセンター)を2024(令和6)年4月に設置するとともに、一時保護や措置権限により、さらに速やかな子どもの安全確保や支援を行い、予防から早期対応、自立支援に至るまでを一貫して市が担えるよう、本市独自の児童相談所の設置に向けた準備を進めている。
また、2024(令和6)年2月には「児童相談所設置に向けたロードマップを作成する」こととし、この間、児童相談所設置検討委員会等において、必要な事項等について検討を行ってきた。今回、児童相談所の設置候補地を絞り込むとともに、設置に向けたロードマップ(案)を作成しましたので、その内容について報告するもの。

(1)児童相談所の必要面積

◇建物:3,950㎡程度(延床面積)
・児童相談所:1,700㎡程度(先行市を参考に、本市として必要な施設規模を算出)
・一時保護施設:2,000㎡程度(本市の現状を考慮し、30人規模の定員を想定)
・付帯機能:250㎡程度(市民が親しみやすく気軽に訪れられるよう、子どもの遊び場を付設)
◇土地:2,600㎡程度

(2)児童相談所設置候補地案について

市有地を中心に、国有地や民間の土地・施設等の活用も含め幅広く検討する中で、評価項目(①利用者の利便性、②即時対応性、③関係機関との連携、④必要面積の確保、⑤建設実現性、⑥子どもの環境、⑦着手時期の見込みやすさ)を定め、評価を行った。
これらの評価をもとに絞り込んだ候補地について、公共施設マネジメント推進委員会で方向性を確認し、旧中宮北小学校跡地を候補地案として選定し、優先して検討することとした。
なお、検討を進めるにあたっては、地域の意見を聞きながら取り組んでいく。

絞り込んだ3候補地については次表のとおり。

 

(3) 児童相談所等に必要な職員(国の基準や先行市を参考にした職員数)

① 児童相談所 児童福祉司、児童心理司等 79人(会計年度任用職員を含む)
② 一時保護施設 児童指導員、保育士等44人( 〃 )

◇その他(児童養護施設の誘致)

本市内に児童養護施設を建築した上で、公募により選定する社会福祉法人に寄附される予定。

 

他の委員の質問

・児童相談所等整備及び運営に係る経費(先行市を参考にした試算値)として、「設計費・工事費・備品購入費 約29億円」「人件費、施設維持管理経費、措置費、委託費等 約19億円 としているが、物価・人件費の高騰も加味した積算か。地方交付税措置はあるのか。参考に、奈良市は児童相談所整備応援のため、児童相談所基金が設置されている(ふるさと納税)。
→開設後の人件費は、地方交付税に参入されるが、準備段階の支援は、常勤職員は補助対象ではなく、非常勤職員が対象(約217万)であるが、代替職員なので活用していない。ロードマップ(準備組織)としての人員確保を調整中。
・「箱」ありきで、トップが作りたいというだけではないか。人材確保をどう考えているのか。採用計画をもって、正規の専門職で、経験のある職員を計画的に使用すべき。丁寧に対応すべき。
→場所は大切。人材確保については、覚悟をもって取り組む。
・3月に地域に説明をするとのこと。「跡地整備のための財源確保が必要になった場合や不要地が出た場合は、一部売却の可能性はある。」と先の総務委員会協議会資料「旧中宮北小学校跡地活用について」にあるが、よく書けたなと思っている。地元の要望(中宮北小学校跡地の公共活用)をどう考えているのか。
・隣接に枚方消防署も想定されているが、訓練音、サイレン音等への配慮が要るのではないか。付帯施設である子どもあそび場についても配慮が必要。地域住民の不安を増大させないようにしていただきたい。
・「中宮北小学校跡地で実施する場合は、用途地域上の課題整理等が必要となる」とあるが、いつ行うのか。
→都市整備部と調整する。現在は第一種中高層住居専用地域であり、一定の建築制限がある。
・児童相談所には一時保護施設も併設される。そこに付帯施設も作るとのこと。必要な職員数が示されているが、対応できるのか。
・一時保護所→養護施設で、保護者同意がない場合には司法審査が必要となる。人材確保は大きな課題。
・ロードマップについて。
→2025(令和7)年度に基本計画を策定、準備組織も設置していきたい。片手間にはできないことは認識している。2025年4月に府内の中核市で初めてとなる児童相談所を設置する豊中市。豊中市児童相談所設置基本計画(2022年6月)はこちら

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