枚方市小中学校体育館空調設備整備DBO事業について、モデル校の蹉跎中学校は、2月1日より供用開始となります。1月29日、見学会に参加しました。

2024/01/29

枚方市議会議員の奥野みかです。

1月29日(月曜日)、小中学校体育館空調設備整備DBO事業のモデル校で、2月1日から供用開始となる蹉跎中学校体育館空調設備の見学会に参加しました。

学校体育館に入ると、ほっこりあったか~い。
冬の学校体育館は足元から冷えるため、市内19中学校体育館を会場として1月初めに開催される「はたちのつどい」の時には、設置した大きなストーブを複数台、ガンガン回さないと温まらない…といった印象でしたが、この日の体育館はほっこりする暖気にあふれていました。こんな避難所であれば助かるであろうと思わざるを得ませんでした。

蹉跎中学校体育館には、室内機は8台、室外機は2台設置されていました。室内機は思っていたより小さかった(薄かった)です。

◇小中学校体育館空調設備整備DBO事業

小中学校体育館空調設備整備DBO事業は、子どもたちの熱中症対策に加えて避難所の環境改善にも繋がることから進められてきたもので、2023年10月11日~2040年3月31日が契約期間で、2024年度中に、まずは19中学校(2024年6月30日まで)、続いて43小学校(2025年3月31日まで)に空調設備が設置され、2040年3月31日までの15年間(中学校は2039年3月31日まで)の維持管理業務を包括するものです。新設される禁野小学校及び現禁野小学校(旧中宮北小学校)は含まれていません。請負金額は25億250万円で、受注者はエネテック大阪グループ(共同体)です。

◇空調設備機器は、ガスヒートポンプエアコン(GHP)_都市ガス方式

室外機は「電源自立型」のGHPで、災害対応型の自立ユニット(バッテリー、自立切替盤一体型)が備えられています。災害時であっても、都市ガスの供給があれば空調設備の運転が可能となり、また、災害による停電時には、自立運転により、電力の供給が可能になるため、充電器発電機の役割も果たせるようです。

快適な教育環境を実現するため、2008(平成20)年に、PFI方式により市立小・中学校の普通教室や特別教室等に一斉に電気方式の空調設備の整備が行われました。(今度はこちらの更新も課題ですね…)
そして、今回、市立小・中学校体育館には都市ガス方式の空調設備が整備されるということです。

災害発生時に都市ガスや電気が停止した場合にどのようにライフラインを維持するかが大きな課題です。

枚方市では、市内の都市ガスの耐震化率は9割に達しているので、基本的に都市ガス方式は災害時に強いと考えているし、教室等空調設備が電気方式なので、互いにバックアップになると考えていると担当課。

なお、寝屋川市は、2020年末、市立中学校11校の体育館に停電対応型GHP(ガス空調)を導入するのに合わせ、備蓄したLPガスを活用して一定期間都市ガスと電気を確保することができる防災減災対応システム「BOGETS」を設置し、避難所のレジリエンス強化に取り組んでいるとのことです。

 

本市で検討するとなると、1校あたり、追加で1,000~1,500万円は必要になってくるであろうとの言われていました。また、都市ガス供給が復旧するまでの間、早急な復旧が求められる重要施設等に対して、代替エネルギーをより早く、計画的に届けることのできる「移動式ガス発生設備」という設備もあるようです。

 

◇災害時の避難所としての役割

中学校は「第2次避難所」です。枚方市で「第1次避難所」となっている小学校体育館では、発電した電力を分電盤に送ることで、普段から体育館で使用している照明(LED)や電気器具の使用(コンセントの一部を使用)ができるようになるようです。

児童生徒の日常生活における安全・安心、そして、災害時の避難住民等の安全・安心につながる学校施設整備については、しっかりと予算をつけていかないといけないと改めて感じています。

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