核と人類は共存できない。核も戦争もない、平和な21世紀をともにつくる。被爆79周年原水禁世界大会に向け、7月26日、5年ぶりに非核・平和行進が行われました。

2024/07/26

枚方市議会議員の奥野みかです。

ヒロシマ・ナガサキへの原子爆弾の投下から79年。ビキニ環礁での被爆から70年。フクシマの原子力発電所の事故から13年。
核兵器廃絶、脱原発、ヒバクシャへの援護・連帯の実現とともに、平和と民主主義を守り、「いのちと人権」が尊重される社会をめざして、これまで原水禁運動は行われてきました。日本の平和と民主主義が危機を迎えている、そんな現在だからこそ、原水禁の運動をしっかりと進めていかなければならないと思います。

7月26日、北河内平和人権センターの「非核・平和行進」が5年ぶりに行われました。新型コロナの感染拡大等により、この間の開催が見合されてきたためです。市議会議員としての私の参加は2回目になります。

非核・平和行進に先立って行われた集会では、大阪平和人権センターからのご挨拶もいただきました。主催者として、野村いくよ議員の挨拶の後、奥野、そして、八尾議員の挨拶。続いて、枚方市長メッセージ、交野市長メッセージが代読されました。

熱中症警戒アラートが発表されている中での行動になるため、皆さんへの注意喚起もしっかりと行われました。

「核と人類は共存できない」

原水禁の精神的な支柱であった、故森滝市郎原水禁議長の言葉です。この言葉に象徴されるように、原水禁の運動は、核実験反対と核兵器廃絶・被爆者の救援といった当初の課題にとどまらず、原子力の「平和利用」も含めた、あらゆる「核」に反対する運動へと広がっています。人間と「核」が絶対に相容れないものであるという立場に立ち、核兵器であれ、発電用の原子力であれ、あらゆる「核」を完全に否定しているということになります。

石川県志賀町にある北陸電力志賀原子力発電所は、1号機、2号機ともに2011年から運転を停止していますが、もし、志賀原発が稼働中であったならば…。
今年1月1日に発生した能登半島地震は、私たちを震撼させました。一刻も早く、原発、核施設の全廃を、と警告しているようにも思えます。なお、能登半島地震の影響で故障した2号機の変圧器については、本格復旧に2年以上かかるという見通しも発表されています。

本日午後、原子力規制委員会が、日本原子力発電が再稼働を目指す福井県の敦賀原子力発電所2号炉の新規制基準適合性に係る審査会合が開かれるようです。原子力発電所の新規制基準では活断層の上に原子炉など安全上重要な施設の設置を禁じており、廃炉になる可能性も出てくるとの報道(敦賀原発2号機 きょう審査会合 再稼働について結論示す見通し/NHK_News)もありました。→【追記】参照

「原子力発電所は、自国のみに向けられた核兵器である」

原子力発電所を除去するのに膨大な防衛費も難しい外交交渉も戦略も必要はない。豊かな国土を守り、次の世代に受け継いでいくという本当の保守の精神と現実を冷徹に見つめる目さえあれば容易に踏み出せる道である。
そして、原子力発電所の本質は極めてシンプルで、一つは、人が管理し続けないかぎり、事故になるということ。管理し続けないと暴走する。二つめは、人が管理できなくなって事故が起きたときの被害の大きさは想像を絶するということ。原発は地震に耐えられない。
平和行進に先立ち、7月20日に原水禁枚方地区実行委員会の主催で開催された学習会「原爆も原発も、放射能はいのちを蝕む~ノーモアヒバクシャ~枚方の集い」で講演いただいた福井地方裁判所の樋口英明もと裁判長の言葉です。(私の挨拶では、こんなことに触れました。)

軍事利用と商業利用の別を問わず、「核社会」そのものの本質を問い、「核も戦争もない平和な21世紀」をともにつくる、子どもたちに核のない未来をつくる、そのために力を合わせていきましょう!

この後、8月4日~6日には、被爆79周年原水禁世界大会広島大会に団員を派遣することになっています。

 

派遣団も参加する予定の8月6日の広島市の平和記念式典において、原爆ドーム周辺を含めた平和記念公園の全域に入場規制を広げる広島市の方針が波紋を広げているとの記事がありました。7月20日の学習会でも、平和学習教材から、これまで掲載してきた漫画「はだしのゲン」や、ビキニ環礁での水爆実験で被爆した「第五福竜丸」の記述を削除しようとしているとか、昨年行われたG7の広島ビジョンも米国の核の傘の下での核抑止論を肯定する内容になっているとか、広島市の平和行政の変質が指摘されています。

 


【追記】

疑わしきは再稼働を認めず

▶ 敦賀原発2号機、新規制基準に不適合 規制委「活断層否定できず」(毎日新聞/2024.7.26)

 

▶ 敦賀原発2号機は「基準不適合」 直下に活断層否定できず 規制委(朝日デジタル/2024.7.26)

 

▶ 敦賀原発2号機 再稼働を事実上認めず 原子力規制庁の審査会合(NHK/2024.7.26)

 

▶ 敦賀原発2号機、再稼働に不適合と結論 「原子炉直下に活断層否定できず」と原子力規制委 廃炉の可能性も(東京新聞/2024.7.26)

 

▶ 「申し訳ない」と言いつつ徹底抗戦の原電 規制委もあきれた迷走 データ書き換え、誤記1000カ所以上(東京新聞/2024.7.27)

^