総務委員協議会 公共施設マネジメントの取り組みについて
(6)公共施設マネジメントの取り組みについて
【背景】
平成29年3月に策定した「公共施設マネジメント推進計画」に基づき、市有資産等の有効活用に係る施策などの取り組みを進めるなか、今回、市有建築物に関する施設総量の最適化に向けた施設評価にかかる二次評価(定性評価)、ならびに個別施設計画(総合編)の策定に向けた基本的な考え方をまとめたので報告するもの。
また、市有資産等の有効活用を図るため、市有資産民間提案制度に係る案件として、「元仮称北山社会教育施設用地」の貸付候補者を公募するのであわせて報告するもの。
【内容】
・平成29年度の二次評価の結果について
施設カルテ(272施設)
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一次評価[定量評価(住民利用度・建物性能)](171施設)
「住民利用度、建物性能ともに良好な施設(評価A)」は37施設、「いずれかに検討が必要(評価B)」は95施設、「住民利用度の向上に向けた検討と建物性能のより詳細な検討が必要(評価C)」が39施設。
このうち、C評価の39施設と、A~B評価のうち築30年以上の53施設を二次評価の対象とする。
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二次評価[定性評価](92施設)
個別施設ごとに、①目的から見た必要性、②有効性から見た必要性、③地域性から見た必要性、④施設の建物の現状について(バリアフリー対応など)の4つの視点から評価。
結果に基づき次の3パターンに分類→「①~③良好・④支障なし」が59施設、「①~③良好・④不具合あり」が32施設(機能が廃止された幼児療育園が含まれる)、「①~③課題あり・④不具合あり」が1施設(職員会館が該当)。
・個別施設計画(総合編)の基本的な考え方について
「公共施設マネジメント推進計画」において、一次、二次評価を踏まえた総合的な評価により、必要に応じて施設の最適化の方向を示す個別計画[個別施設計画(総合編)→個別実施計画]を策定することとしている、今回、その個別施設計画(総合編)の基本的な考え方をまとめたので報告するもの。
内容としては、「公共施設マネジメント推進計画」に示した5つの基本方針のうち、「①長寿命化の推進」「②施設総量の最適化」の考え方を中心に具体化し、「③施設トータルコストの縮減」「④将来のまちづくりを見据えた最適配置」を反映しつつ、「⑤市有地の有効活用」も検討する、というもの。
なお、個別施設計画(総合編)の骨子(案)は来年2月に作成、平成30年度施設評価の公表を経て、来年11月~12月に個別施設計画(総合編)(案)を作成しパブリックコメントを行い、令和3年2月~3月に策定。その際には令和元年度施設評価も公表。
【意見】
平成29年3月策定の「公共施設マネジメント推進計画」に基づき、初めて平成29年度の施設評価が公表されました。施設評価に関する考え方としては、「施設総量の最適化に向けた市有建築物の維持、複合化、廃止等の方向性を検討する判断材料として活用するため、施設カルテのデータをもとに一次(定量)評価を毎年行い、相当の年数を経過した施設ならびに施設利用度及び建築性能のいずれにも課題がある施設を抽出し、将来的なニーズや防災上の観点などから二次(定性)評価を行い、その結果、課題がある施設については、今後の具体的な方策を示す個別実施計画を定める」とのこと。今回は、該当する施設の個別実施計画を策定する上での総論的な考え方の整理ですね。
施設評価で課題のない市有建築物や小中学校、インフラ系施設(道路・橋梁・公園・上水道・下水道)は、それぞれの既存の計画が尊重されるようですが、財政面も含め、公共施設全般にわたるマネジメントがうまく機能すればよいなと思います。