10月12日、9月定例月議会の最終日が終わりました。令和元年度決算の認定のほか、新型コロナウイルス感染症対策(第9弾)となる一般会計補正予算等の追加議案の審議が行われました。
9月7日以降、36日間の会期となった9月定例月議会の最終日は、10月12日(月曜日)10時から始まりました。
今回は決算特別委員会の委員も務めさせていただいたので、本当に長丁場でした。
まず最初に、5日間にわたて開催された決算特別委員会の委員長から、一般会計、7特別会計、3事業会計に関する審議の概要の報告がありました。
その後、議案3件(補正予算案件2件、その他案件1件)の審議が行われ、すべて原案可決となりました。
最終日にも、新型コロナウイルス感染症対策(第9弾)となる「令和2年度大阪府枚方市一般会計補正予算(第11号)」が可決され、史上最大であった令和2年度一般会計当初予算 1,508億円に対するこれまでの補正増額の合計は、今回の1.8億円を加えて 499.5億円となり、今回補正後の一般会計の額は 2,007.5億円となっています。
最後の市長の挨拶。
審議・可決へのお礼と議会における意見等を市政に生かしていく。先日の台風第14号で数か所で倒木等はあったが、大きな被害には至らず。新型コロナウイルスの感染確認は全国的に緩やかな減少傾向となっている。コロナ禍のなか、新たな経済対策であるとともに、コロナの感染防止対策に取り組む店舗応援のためのクーポン券事業を進めている。1人3,000円のクーポン券の全世帯への配布が完了し、10月15日以降、使用可能となることを報告する、といった挨拶でした。
やはり、クーポン券事業は、経済対策、なんですよね。
そして、議長の挨拶。
真摯に検討いただいたとお礼。決算特別委員会においては、予算特別委員会同様、理事者側の出席者を最小限とし、質疑時間の短縮等に協力いただいた。今後も市議会として、行政と協力し難局を乗り越えたい、とのことでした。
なお、明日10月13日から12月7日までの市の休日を除く38日間は休会となります。
10月12日の付議事件議決の結果一覧は次のとおりです。
▶ 付議事件議決結果一覧
(※クリックするとPDFファイルが開きます。)
◇付議事件(10月12日)の概要について
議案(補正予算)2件
▪議案第79号 令和2年度大阪府枚方市一般会計補正予算(第11号)
→補正額 177,662千円(新型コロナウイルス感染症対策第9弾)
▪議案第80号 令和2年度大阪府枚方市病院事業会計補正予算(第7号)
→補正額 16,382千円(新型コロナウイルス対応感染拡大防止消耗品等)
議案(その他)1件
▪議案第81号 財産(空気清浄機)の取得について
→[取得物件]空気清浄機 128台、[契約先]久保田電音、[取得金額]11,165,000円、[用途]市立小中学校の保健室等の設置用
その他案件での議案質疑
◇財産(空気清浄機)の取得について
【議員からの質問】は次のとおり。
・実績額 11,165,000円は予算額と乖離している。予算額 31,066,880円の根拠について。どれくらいの広さをどれくらいの時間でどの程度の除菌が可能か。
・HEPAフィルターの交換は1~2年が普通であるが、3年以上耐用することについて。
【市の答弁】としては次のとおり。
・各学校2台×64校分で128台の購入で、予算時、1台当たり242,710円(本体168,000円+消耗品費74,710円)の見積もりが、実績は1台 87,226円(約36%)。
・効能は、64㎡の床を20分清浄、厚労省推奨のHEPAフィルター搭載で、約99%を除去。
・1~2年で交換可能なように交換用のフィルターを求める。
補正予算案件での議案質疑
新型コロナウイルス感染症対策(第9弾)として、障害福祉サービス事業者等の感染予防対策、これから同時流行が予想されるインフルエンザの予防接種費用の自己負担分の補助など、9月定例月議会に追加で計上された補正予算額は 177,662千円、市負担額は 83,387千円となります。そして、新型コロナウイルス感染症対策(第1弾から第9弾まで)の市負担額の合計は52億9千万円となります。この市負担総額に対しては、国からの新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金(第1次交付額 10億1千万円)が充当される予定です。
新型コロナウイルス感染症対策(第8弾)となる、議案第79号「令和2年度大阪府枚方市一般会計補正予算(第11号)」(補正予算額 83,387千円)については、多くの議員から質問がありました。
以下に質疑内容の一部を掲載します。
◇障害者日常生活支援体制強化事業
【内容】障碍者へのサービス提供体制を確保するため、手話通訳派遣事業登録通訳者にフェイスシールド、移動支援事業者にマスクを配布する。[予算額:1,600千円(国・府・市)]
◇高齢者インフルエンザ予防接種委託料
【内容】新型コロナウイルス感染症との同時流行を防ぐため、高齢者のインフルエンザ予防接種の自己負担分を助成することで、接種促進を図るもの。府が接種料自己負担額(1,500円)を全額補助。
大阪府の新型コロナウイルス感染症感染拡大期におけるインフルエンザワクチン定期接種緊急促進事業は9月30日に大阪府議会において可決。(←事業目的:新型コロナとインフルエンザの併発による高齢者の重症化や、医療提供体制のひっ迫を防ぐため、予防接種法に基づく高齢者等へのインフルエンザワクチン接種にかかる市町村への補助。10/10)[予算額:174,126千円(府 92,051千円・市)]
【議員からの質問】は次のとおり。
・高齢者インフルエンザ予防接種事業の概要と接種率について。今回、10月1日開始であるが、大阪府の自己負担額分の助成の影響の見込みについて。
【市の答弁】としては次のとおり。
・高齢者インフルエンザ予防接種事業は、65歳以上の高齢者及び60~64歳の一定の疾患を有する者等が対象で、自己負担額 1,500円(生活保護受給者及び住民税非課税者は自己負担なし)で接種する事業。令和元年度の接種率は47%で、自己負担額分の助成により、約18%の接種率の向上が想定され、約65%の受診率を見込んでいる。その必要額となるよう今回補正増額。
・府の助成は、あくまで自己負担額分(1,500円)の助成なので、市の制度において自己負担額のない者(生活保護・住民税非課税)の接種に対する府の補助はない。なお、自己負担額のない者(生活保護・住民税非課税)はこれまで約15%である。
・府の財源はすべて一般財源(国補助なし)。
◇定期予防接種(B類疾病)補助金
【内容】市の契約外医療機関で高齢者がインフルエンザ予防接種を受けた際の補助で、接種促進を図るもの。府が接種料自己負担分(1,500円)を全額補助。[予算額:1,936千円(府 1,024千円・市)]
【議員からの質問】は次のとおり。
・「予防接種依頼書」を持たずに市外の契約外医療機関で接種した場合、助成は可能か。
・大阪府の助成事業(8月に記者会見で知事が発表、府議会は9月30日に補正予算を可決)なので、府下であればどの市で受けても無料にならないのか。近隣には、他市医療機関と契約をしている自治体もある。
【市の答弁】としては次のとおり。
・「予防接種依頼書」は事前発行が必要で、依頼書の提出なく接種した場合、定期の予防接種ではなく、任意の予防接種の扱いとなるため、全額自己負担となる。府の補助対象にもならない。
奥野の意見
定期の予防接種と任意の予防接種の違いを理解するのは難しい。契約外医療機関で接種する場合には、大阪府下であっても、事前に「予防接種依頼書」の発行(保健センター)が必要であることを、丁寧な情報発信により、周知に努めていただきたい。
議案第79号 令和2年度大阪府枚方市一般会計補正予算(第11号)
(歳入歳出補正額 177,662千円、補正後の額 200,752,251千円)
↓
※令和2年度当初予算は150,800,000千円なので、ここまでで49,952,251千円の補正増額になります。
新型コロナウイルス感染症に係る追加対策に係る経費の補正を行うもの。
【歳入】
▪障害者総合支援事業費補助金型 1,200千円(←障害者日常生活支援体制強化事業に係る国・府補助金)、
▪インフルエンザワクチン定期接種緊急促進事業費補助金 93,075千円(←高齢者インフルエンザ予防接種に係る府補助金)
▪財政調整基金繰入金 83,387千円(財源調整分)
【歳出】 【アンダーラインは新型コロナウイルス感染症対策(第9弾)関連】
▪障害者日常生活支援体制強化事業費 1,600千円【補】(←国・府財源 1,200千円)、
▪高齢者インフルエンザ予防接種委託料 174,126千円【委】(←府財源 92,051千円)、
▪定期予防接種(B類疾病)補助金 1,936千円【補】(←府財源 1,024千円)
議案第80号 令和2年度大阪府枚方市病院事業会計補正予算(第7号)
(収益的収入補正額 16,382千円・補正後の額 10,644,533千円)
(収益的支出補正額 16,382千円・補正後の額 10,655,757千円)
(資本的収入補正額 54,690千円・補正後の額 905,372千円)
(資本的支出補正額 54,690千円・補正後の額 1,309,377千円)
【歳入】 合計 71,072千円
▪収益的収入:新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金 16,382千円(府補助金)
▪資本的収入:新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金 54,690千円(府補助金)
【歳出】 合計 71,072千円
▪収益的支出:新型コロナウイルス対応感染拡大防止診療用消耗品 16,382千円【材料費】(←マスク、防護服、グローブ等)
▪資本的支出:新型コロナウイルス対応感染拡大防止機器 54,690千円【資産購入費】(←紫外線消毒器等)
▶令和元年度決算の概要(広報ひらかた10月号より抜粋)