2月17日、教育子育て委員協議会が開催され、8案件の協議が行われました。子どもアドボカシーや留守家庭児童会室の施設基準や環境整備など、パブリックコメントの意見を反映して修正した「枚方市子ども・若者総合計画(案)について」の報告から。(教育子育て委員協議会報告①)

2025/02/17

枚方市議会議員の奥野みかです。

2月17日は教育子育て委員協議会が開催され、8件の案件の審議が行われました。
冒頭、理事者側(清水副市長)からは、文部科学省「幼保小の架け橋プログラム調査研究事業」(2022年度から2024年度まで、3年間の採択)のモデル実施を行ってきたこと等の報告があり、続いて、1月から就任された谷元新教育長から、安全で安心な、子ども主体の学校づくりの推進に努めたいなどとの挨拶がありました。

さて、今回、提出された案件は次のとおり。

【案件名】

(1)枚方市子ども・若者総合計画(案)について[資料
(2)地域子育て支援拠点のさらなる拡充について[資料
(3 )公立保育施設の新たな役割について[資料
(4 )まるっとこどもセンター(こども家庭センター)開設後の取り組みについて[資料
(5 )児童相談所設置に向けたロードマップ(案)について[資料
(6)いじめ対策の取り組みについて[資料
(7)枚方市児童の放課後を豊かにする行動計画(案)について[資料
(8)中学校部活動地域展開に係る令和7年度の試行実施について[資料

各案件の詳細について、順次報告していきます。
なお、それぞれの案件のタイトル部分をクリックすると、枚方市HP「枚方市議会/議会資料室」にアップされた資料にリンクします。

 


 

(1)枚方市子ども・若者総合計画(案)について[子ども青少年政策課]

国のこども基本法に基づく市町村計画である「(仮称)枚方市こども計画」について、昨年12月に「枚方市社会福祉審議会 子ども・子育て専門分科会」から答申を受けた「枚方市子ども・若者総合計画」(案)について、パブリックコメントと市民説明会を実施した結果と計画(案)への反映について報告するもの。

◇パブリックコメント(17人)、市民説明会(実施4回、参加17人)

◇パブリックコメントの反映

 

 


◇前回(11月25日)の教育・子育て委員協議会資料より

◇(仮称)枚方市こども計画(素案)<概要版>

 

奥野の意見

パブリックコメントでいただいた市民の意見を反映について。子どもが意見や考えを表明できるようにサポートする子どもアドボカシーにかかる記載、留守家庭児童会室については、基準条例に定める基準の遵守となる設備や備品の充実等についてしっかりと記載されたことは、非常によかったと考えます

◇「パブリックコメントの反映」より抜粋
(※以下は修正後)
1.こども基本法第11条及び国が策定したガイドライン等を踏まえ、子ども・若者の自由な視点、感性に基づく意見をまちづくりに反映させるよう努めます。
また、子どもの意見や気持ちを大切にし、意見表明の機会を確保するために、全ての子どもが意見や考えを表明できるようにサポートする子どもアドボカシーについて、子どもに関わる全ての人が理解を深められるよう取り組むとともに、各関係機関と連携、協力しながら、子ども一人ひとりに寄り添った相談支援を行うなど子どもを守る取り組みを進めていく中で、引き続き、より効果的な子どもの権利擁護のあり方について検討していきます。
2.施設改善を求める子どもや保護者のニーズが高いことを踏まえ、子どもにとってより良い居場所となるよう、「枚方市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例」に基づき、留守家庭児童会室の専用区画の面積(児童1人あたりおおむね1.65㎡以上)や支援単位あたりの児童数(おおむね40人以下)など必要な環境の整備に努めるとともに、設備や備品の充実に取り組みます。

他の委員の質問

・「より効果的な子どもの権利擁護のあり方について検討する」ということであるが、具体的な方向性について。
→相談窓口やSNS相談など子どもの相談支援に取り組んでいる。引き続き、これらの相談機関と連携、協力する中で、 議会やパブリックコメントの意見を踏まえ、第三者機関等の救済機関の設置を含め、他市状況の調査研究を進めていく。 第三者機関の設置が重要であること、迅速な進行が求められていることは認識。
・子どもの権利条例に基づき、救済制度には、独立した救済機関が必要。
・子どものアドボカシーを進めていただきたい。
・40歳以上のひきこもりについての支援について。40歳以上はどこに相談すればいいのかという相談も聞く。
→ひきこもりは誰にでも起こる。健康福祉総合相談課は年齢制限なしで相談を受け付けている。まるっとこどもセンターのひきこもり等子ども若者相談支援センターは、原則、15歳からおおむね39歳としているが、40歳以上の場合は福祉の窓口や適切な相談支援につないでいるところ。
・少人数学級編制(ダブルカウント)について、計画に記載がない。教育委員会のHPには、きめ細やかな指導の重要性や通級指導教室の全校配置に関すること、関係機関と連携を図り密に取り組んでいく等との記載がある。
→2012(平成24)年度以降、「確かな学力」と「豊かな心」を育成し、「生きる力」を育んでいくため実施しているダブルカウントはすべての子どもたちが対象。「幼・小・中学校における支援教育の充実」に含まれている。
・カラフルで読みやすいデザイン、イラストを活用した情報提供が評価できる。
・赤ちゃんを抱いているのが、おばあちゃんとお母さんという挿絵など、ジェンダーバイアスを助長しないものとしていただきたい。

 


【参考】

第2期_枚方市子ども・子育て支援事業計画(2020年3月)

第2期_枚方市子ども・子育て支援事業計画(2020年3月)概要版

第2期_枚方市子ども・子育て支援事業計画 主要事業の目標事業量(2020年3月)

第4次_枚方市ひとり親家庭等自立促進計画(2021年3月)

第4次_枚方市ひとり親家庭等自立促進計画(2021年3月)概要版

第2期_枚方市子ども・若者育成計画~ひきこもり等の子ども・若者の自立に向けて~(2023年3月)

 

▶ 11月25日、教育子育て委員協議会が開催され、7案件の協議が行われました。「こども施策に対するこども等の意見の反映」を掲げるこども基本法の趣旨が反映されているのか。まずは「(仮称)枚方市こども計画(素案)について」の報告から。(教育子育て委員協議会報告①)

 

 

▶ 「子どもは、一人の人間であり、かけがえのない大切な存在」で始まる子どもの権利条例を全国で10番目に制定し、子どもの権利救済制度も備え持つ志免町。こどもがこどもらしく生き、学び、育ちゆく、「こどもにやさしいまち」の実現に向け、子どもアドボカシーに取り組む福岡市。今年度の教育子育て常任委員会の行政視察のテーマは「子どもの権利」です。(2024年11月6日)

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