3月27日、金谷千慧子さんの講演「働いて、生きる! グラスシーリング(ガラスの天井)はきっと壊れる」を聞き、たくさんの気づきをいただきました。

2021/03/27

枚方市議会議員の奥野みかです。

戦後75年余、男女雇用機会均等法制定からでも35年以上が過ぎました。「働いて、生きる」、そんなあたりまえの願いは、どの程度、実現されたのでしょうか。

今日は、「NPO法人女性と仕事研究所」の元代表で女性学専門の金谷千慧子さんを講師に「働いて、生きる! グラスシーリング(ガラスの天井)はきっと壊れる」をテーマとする講演会に参加しました。大学の同窓会(佐保会)の主催です。

 


 

戦後75年余、均等法制定からでも35年以上が過ぎました。「働いて、生きる」、そんなあたりまえの願いは、どの程度実現されたのでしょうか。「大いに実現している」と感じている人もあるでしょうが、かえって「男女格差の拡大」や「女性の貧困」が深刻になっているともいわれています。

そんな中で1970年代以降の世界的なフェミニズムの潮流は、国のあり方をはじめ、女性の働き方にも大きな影響を与えました。世界の女性の憲法といえる「女性差別撤廃条約」の奔流とともにその流れのひと粒の泡として一途に「働いて、生きる」活動をしてきた金谷千慧子が、その半世紀にわたる実践を踏まえて、「働いて、生きる」女性の未来を展望したいと思っています。

あなたは、孫の世代に何を残せますか。

 


 

金谷千慧子さん。
大学院での研究を続けながら、子どもを預けられる保育所がなかったので、無認可共同保育所をスタートさせたり、学童保育を作ったり…。そんな中、国連の女子差別撤廃条約の大きな流れにあえて巻き込まれながら、「働いて、生きる」活動を続けてこられた、その半世紀にわたる実践を語られました。

ないのであれば作ってしまおう。
一人でできないのであれば、みんなでやろう。

1986年、ニューヨークのウォールストリートジャーナルが一面に取り上げた記事「グラスシーリング(ガラスの天井)=女性のキャリアパスを阻む見えない障害」の紹介もしながら、その記事を踏まえ、調査等を展開したアメリカのNPO「カタリスト」の活動や、ドラッガーの「男女が平等に働くのはNPOである、NPOが次のコミュニティ(社会)を作る」といった考えに影響されて、日本の「カタリスト」になろうとNPO活動を始め、NPO法人「女性と仕事研究所」を立ち上げ、その中で、女性の再就職を応援する活動等を展開してきたことの報告もありました。

見えているけれども、先へ進めない、突き破れない「グラスシーリング(ガラスの天井)」は、ジェンダーギャップ指数が121位の日本ではコンクリートウォールかも、と言われていましたが…。

最後に、変革を担う女性について、訴え。
自分のことは「さておき」ではなく、女性自身が持つエネルギーを力に、エンパワメントしあいながら、変革を担う女性であり続けよう、そして、自らが「光源」となるよう前へ進めていこうという熱いメッセージに、たくさんの気づきと力をいただきました。

次の世代に何を伝えたいですか、何を残せますか。最後はそんな語り合いの時間となりました。
私自身、しっかりとできることを頑張っていかなければという思いも強くしました。

■ グラスシーリング
グラスシーリングが、女性のキャリアパスを阻む見えない障害を意味する言葉として使用されたのは、1986年3月24日発行のウォールストリートジャーナルにおいて、キャロル・ヘイモビッツとティモシー・シェルハードによって使用されたのが最初である。

■ Catalyst(カタリスト)
1962年に創立された Catalys(t カタリスト)は、差別のない職場環境を作り、女性のキャリア推進とビジネスの発展のために、世界中の企業や専門家と共にリサーチ及びコンサルティングを行っている企業メンバー制のNPO団体。

■ NPO法人 女性と仕事研究所
女性が能力を発揮して様々なフィールドで活躍できるよう、個人、企業・団体、社会に働きかける活動を行い、これらの活動を通して、SDGsのゴール「8.働きがいも経済成長も」「5.ジェンダー平等を実現しよう」に取り組み、持続可能な世界の実現に貢献すべく活動。

 


 

さて、夕方、枚方市駅に戻ってくると、市民会館大ホール棟の工事がまだ続いていました。高所での作業、どうぞ、安全に行われますようにと願っています。
しかし、望まない延命治療を施されているように思えて仕方ないです…。

シダレモモがきれいに咲いています。

帰路は、枚方保育所&あんご公園の桜を見ながら。残念ですが、次の雨で散ってしまうでしょうね…。

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