9月8日、2022(令和4)年9月定例月議会(第1日)がスタート。条例の制定・改正案件の他、新型コロナウイルス関連予算も含む補正予算案件など、議案の審議を行いました。

2022/09/08

枚方市議会議員の奥野みかです。

2022(令和4)年9月定例月議会(第1日)は、9月8日(木曜日)に開会されました。

9月定例月議会は、本日より10月13日(木曜日)までの36日間の日程となります。一般質問は9月15日(木曜日)からの4日間です。いま、一般質問の準備を行っています。

なお、決算特別委員会が設置され、一般・特別・事業会計の決算の認定案件(10件)、事業会計未処分利益剰余金の処分の議案(2件)は決算特別委員会に付託となりました。委員会は12人。「連合市民の会」からは番匠議員と私が委員になります。決算特別委員会は、9月28日、30日、10月3日、4日、7日の5日間、開催されます。

9月8日の議決結果は次のとおりです。

付議事件議決結果一覧
(※クリックするとPDFファイルが開きます。)

▶ 議案書

(1/2)2022(令和4)年9月定例月議会議案書‗報告第11号から議案第27号(表紙~188ページ)まで

(2/2)2022(令和4)年9月定例月議会議案書_議案第28号から議案第45号(189ページ~最後)まで

 


 

◇決算特別委員会に付託された案件

認定10件・議案(その他)2件

認定第1号  令和3年度大阪府枚方市一般会計歳入歳出決算の認定について(令和3年度実質収支 2,437,277千円
認定第2号  令和3年度大阪府枚方市国民健康保険特別会計歳入歳出決算の認定について(令和3年度実質収支 486,551千円
認定第3号  令和3年度大阪府枚方市自動車駐車場特別会計歳入歳出決算の認定について(令和3年度実質収支 ▲109,483千円
認定第4号  令和3年度大阪府枚方市財産区特別会計歳入歳出決算の認定について(令和3年度実質収支 ー
認定第5号  令和3年度大阪府枚方市介護保険特別会計歳入歳出決算の認定について(令和3年度実質収支 953,189千円
認定第6号  令和3年度大阪府枚方市後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算の認定について(令和3年度実質収支 71,628千円
認定第7号  令和3年度大阪府枚方市母子父子寡婦福祉資金貸付金特別会計歳入歳出決算の認定について(令和3年度実質収支 20,299千円
認定第8号   令和3年度大阪府枚方市水道事業会計決算の認定について(令和3年度純利益 1,560,927千円
認定第9号  令和3年度大阪府枚方市病院事業会計決算の認定について(令和3年度純利益 1,586,549千円
認定第10号  令和3年度大阪府枚方市下水道事業会計決算の認定について(令和3年度純利益 1,702,146千円

議案第44号  令和3年度大阪府枚方市水道事業会計未処分利益剰余金の処分について(未処分利益剰余金 1,760,926,561円
議案第45号  令和3年度大阪府枚方市下水道事業会計未処分利益剰余金の処分について(未処分利益剰余金 1,760,895,933円

 

決算特別委員名簿

決算特別委員会質疑予定日一覧表
(※クリックするとPDFファイルが開きます。)

設置された決算特別委員会が本会議終了後に開催され、委員長・副委員長は指名推選により決定。委員会の運営方法などについても審議されました。私は全体の4番目に質問をさせていただくことになりました。

 


◇付議事件(9月8日)の概要について

★印を付した案件については、以下の「議案の質疑について」にも記載しています。)

報告8件

報告第11号 令和3年度枚方市土地開発公社の経営状況について
→[当期純利益]4,415,167円 [準備金]177,957,865円
報告第12号 令和3年度公益財団法人枚方市スポーツ協会の経営状況について
→[経常収益]413,998,780円 [経常費用]425,050,031円 [一般正味財産増減額]▲11,121,251円
報告第13号 令和3年度株式会社エフエムひらかたの経営状況について
→[当期純損失]9,066,282円 [繰越利益剰余金]20,903,882円

※以上、報告第11~13号は市が出資する外郭団体について、令和3年度経営状況を報告するもの。なお、株式会社エフエムひらかたは2022年3月末をもって解散となっている。

報告第14号 債権の放棄について
→令和3年度に放棄した債権について報告。
★くらしの資金貸付金など5債権で1,353件、金額 16,057,940円

報告第15号 令和3年度枚方市基金の運用状況について
→令和3年度の定額運用基金の運用状況について報告。
・くらしの資金貸付基金:年度末貸付累計 21,073,353円
・土地開発基金(基金の額 715,450,000円):年度末貸付累計 715,450,000円(貸付・返済ともに運用なし)
・水洗便所等改造資金融資基金(基金の額 10 ,000,000円/融資限度額30,000,000円)、令和3年度融資額 901,000円

報告第16号 令和3年度大阪府枚方市水道事業会計継続費の精算報告について
→[事業名称]中宮浄水場更新事業、[事業年度]平成26年度から令和3年度まで、[支払義務発生額]210,120,100円

報告第17号 令和3年度健全化判断比率及び資金不足比率の報告について
→国が定める健全化判断比率等について、令和3年度決算に基づく数値を報告するもの。[実質赤字比率]-(R2-)、[連結実質赤字比率]-(R2-)、[実質公債費比率]0.0% (R2 ▲0.4%)、[将来負担比率]-(R2-)、[資金不足比率]水道・病院・下水道ともに-(R2-)

報告第18号 専決事項の報告について(損害賠償の額を定めることについて、専決第5、7、8号:車両人身事故、第6、9号:車両物損事故)

議案(補正予算)8件

議案第27号 令和4年度大阪府枚方市一般会計補正予算(第5号)
→補正額 4,354,934千円  ※内容の詳細は下記

議案第28号 令和4年度大阪府枚方市国民健康保険特別会計補正予算(第2号)
→補正額 ▲194,045千円 (地区公共事業等実施経費)
議案第29号 令和4年度大阪府枚方市介護保険特別会計補正予算(第2号)
→補正額 151,096千円
議案第30号  令和4年度大阪府枚方市後期高齢者医療特別会計補正予算(第2号)
→補正額 11,015千円
議案第31号  令和4年度大阪府枚方市母子父子寡婦福祉資金貸付金特別会計補正予算(第2号)
→補正額 299千円(母子父子寡婦福祉資金貸付金)
議案第32号  令和4年度大阪府枚方市水道事業会計補正予算(第2号)
→補正額 収益的収入 ▲2,707千円、収益的支出 138,155千円、資本的収入 ▲153,000千円、資本的支出 ▲147,111千円(他会計負担金及び補助金)
議案第33号 令和4年度大阪府枚方市病院事業会計補正予算(第2号)
→補正額 収益的収入 498,142千円、収益的支出 73,383千円、資本的収入 4,145千円(府補助金)
議案第34号  令和4年度大阪府枚方市下水道事業会計補正予算(第1号)
→補正額 収益的支出 17,443千円、資本的収入 ▲147,411千円、資本的支出 ▲166,346千円

※各会計ともに、前年度繰越金や人事異動等による人件費補正が行われています。それ以外の主な補正内容について上記に記しています。

議案(条例)8件

議案第35号  枚方市基金条例の一部改正について
→1_枚方市新庁舎及び総合文化施設整備事業基金の名称等を変更するため。2_枚方市まち・ひと・しごと創生基金等を設けるため。3_枚方市くらしの資金貸付基金の額を減額するため。
議案第36号  枚方市後期高齢者医療に関する条例の一部改正について
→大阪府後期高齢者医療広域連合後期高齢者医療に関する条例の改正に伴い、所要の整備を行うため。
議案第37号  職員の育児休業等に関する条例の一部改正について
→非常勤職員に係る育児休業の取得要件を見直すため。
議案第38号  職員の定年等に関する条例等の一部改正等について
→職員の定年の引上げに伴い、人事給与に係る制度を整備するため。
議案第39号  枚方市立火葬場条例の一部改正について
→使用者及び火葬される者が市民以外の者である場合の火葬施設使用料の額を改定するため。
議案第40号  枚方市建築基準法関係事務条例及び枚方市景観条例の一部改正につ
いて
→建築基準法等の改正に伴い、所要の整備を行うため。
議案第41号  枚方市建築行政事務手数料条例の一部改正について
→1_長期優良住宅維持保全計画の認定等の審査についての手数料の額を定めるため。2_低炭素建築物新築等計画の認定等の審査についての手数料の額の算定方法を見直すため。
議案第42号  枚方市議会議員及び枚方市長の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部改正について
→選挙運動用自動車の使用等の公費負担額の見直しを行うため。

議案(契約締結)1件

議案第43号 長尾杉線(杉工区)道路整備工事(その2)請負変更契約締結について
→[施工場所]枚方市杉北町1丁目及び杉責谷1丁目地内、[受注者]アーステック㈱、[契約金額]変更前 528,610,500円→変更後 579,154,400円、[契約期間]変更前 2021(令和3)年6月25日から2022(令和4)年9月30日まで→変更後 2021(令和3)年6月25日から2022(令和4)年11月15日まで、[変更理由]工法の変更等に伴う施工期間の延長及び警備員の増員によるもの。

条例案件での議案質疑

◇議案第35号  枚方市基金条例の一部改正について

【内容】
1_枚方市新庁舎及び総合文化施設整備事業基金の名称等を変更するため。
2_枚方市まち・ひと・しごと創生基金等を設けるため。
3_枚方市くらしの資金貸付基金の額を減額するため。

※議案第35号に対する私の質疑のやりとりは次のとおりです。

Q.私の質問
今回、枚方市基金条例の改正により、新規に設置される「枚方市まち・ひと・しごと創生基金」は特定目的基金であると理解している。基金の設置目的は、ただいま、堤議員にご説明いただいた。

〇基金の目的(堤議員に答弁)
→「まち・ひと・しごと創生基金」は、本年7月に内閣府により認定された地域再生計画に位置付けている基本目標の実現に向けた事業に対し、企業版ふるさと納税制度の活用を図るための寄附金を積み立てる目的で設置するものである。

当該基金への「積立金」の財源は、現在、適用期限が2024(令和6)年度まで延長されている「企業版ふるさと納税」、すなわち、「地方創生応援税制」に限る、とのことであるが、いったい、どれぐらいの寄附額を見込んでおられるのか、伺う。

A.田中総合政策部長の答弁
企業版ふるさと納税制度における寄付額の見込みとしては、内閣府により「寄附の募集、受領が可能なものとして現実的に見込まれる額の算出方法」が示されており、それを参考に、標準財政規模の5%相当を見込んでいる。金額としましては、単年度で 40億円(2024(令和6)年度までの3か年では 120億円)を想定している。

Q.私の質問
「企業版ふるさと納税」については、税額控除割合の引き上げ等が行われ、税の節減効果は最大 9割になっているとの説明も受けたが、新型コロナ禍のもと、社会経済情勢が大きく変化している中、企業の納税額そのものが減少し、節減効果を期待できなくなっているのではないか。本市は、遅ればせながら、今年7月に地域再生計画の認定を受けているが、すでに市町村の約 85%が認定計画を有しているようである。企業版ふるさと納税制度を活用できる市町村はずいぶん増えているようだ。
また、先日、「税優遇乱立」という新聞報道もあったが(8兆円の「隠れ補助金」 税優遇が乱立、揺らぐ公平性/朝日新聞2022.9.6)、研究開発減税などの「租税特別措置」により、大きな企業等はすでに減収効果を他の形で享受しているので、さらなる節税効果は不要であるかもしれない。

そのような社会経済情勢のなか、「企業版ふるさと納税」=「地方創生応援税制」の受け皿として設置される「枚方市まち・ひと・しごと創生基金」であるから、どのような事業をターゲットに寄附を集めていきたいと考えておられるのかを明確にしておかないと、企業の寄附行為につながらないのではないかと懸念する。
今後、企業に対してPRを行っていくにあたり、現状では、対象とする事業が漠然としており、企業にとってもわかりにくいのではないか、寄附の意義や使途が明確ではないため、寄附の集まりに、それほど期待ができないのではないか、と思わるが、見解を伺う。

A.田中総合政策部長の答弁
企業版ふるさと納税による寄附を募る事業については、企業等に対するPRを効果的に行うため、例えば、LED防犯灯取り替えに係る補助事業や市駅周辺再整備ビジョン推進事業など、新たに取り組む事業や拡充する事業を対象に、企業ニーズ等を鑑みながら抽出し、重点的に発信していく。
また、働きかけを行う企業については、枚方市内に事業所があり本社は市外にある企業や本市に縁(ゆかり)のある経営者がおられる企業のほか、過去に企業版ふるさと納税の実績があり活用に前向きな企業などへのアプローチを行うとともに、社会貢献活動としてのPR効果や法人税等の優遇措置などのメリットについても丁寧に説明を行っていく。
また、先行的に取り組んでいる他市事例では、寄附金を募集するにあたり、寄附以降のある事業者とのマッチングに係る業務を成果に連動した形での委託、イメージとしては、獲得できた寄付額の何%かを委託料として支払うという、そういう業務委託を実施されているケースもあるので、本市としたしましてはさまざまな手法を取り入れながら寄附金の確保に向けて取り組んでいく考えである。

Q.私の意見
最後は意見である。
寄附は、寄附者の視点や立場を考慮いただくことが重要で、企業からの寄附であれば、企業が、例えば、株主に対する説明責任を果たせるよう、寄附の意義や使途が明確なものでなければ、寄附は集まらないと思う。
例えば、本市基金条例に定める「枚方市子どもに本を届ける基金」は、設置目的を「子どもの読書活動の推進に関する施策に係る子どもに届ける図書の購入費に充てるため」と規定しているが、非常にわかりやすい。この基金も積立金の財源の多くは寄附金であるが、寄附の意義や使途は非常に明確である。
今回、当該基金を設置することに異論があるわけではないが、「例えば、LED防犯灯取り替えに係る補助事業や市駅周辺再整備ビジョン推進事業など、新たに取り組む事業や拡充する事業を対象」とのご説明が、どれほど企業の寄附インセンティブの増大につながるのだろうかと懸念する。
6月議会では、アリーナ整備の財源としての企業版ふるさと納税についての答弁を繰り返されていた。ただいま、堤議員へのお答えの中、具体的なお示しはないのかと思っていたが、先ほどの堤議員への答弁によると、アリーナ整備も考えておられるということのようである。
国の企業版ふるさと納税ポータルサイトでは、「スタジアム・アリーナ」の分野別事業一覧の中に、沖縄市の「沖縄アリーナ推進事業」等、非常に具体的に活用事業を示しておられる例も見られる。
いずれにせよ、寄附活用事業の必要性や企業にとってのメリットを十分に説明していただく必要があると考える。寄附者側の立場を考えない自分勝手な取り組みでは、「空振り」になる危険性が高いと考える。
冒頭のご答弁で、寄付額の見込みは標準財政規模の 5%で算定し、単年度で40億円、2024(令和6)年度までの3か年で 120億円などと想定されているが、全く現実性のない過大な見積もりではないか。今年度は、実績に応じて補正予算計上するとのことであるが、残る2か年分を長期財政の見通しに算定するとなれば、それは捕らぬ狸の皮算用に他ならない。
今回、特定目的基金として、「枚方市まち・ひと・しごと創生基金」を新設するにあたっては、企業自身が寄附行為の説明責任を果たせるような枠組みにすることが必要ではないか、と意見しておく。

◇枚方市議会 2022(令和4)年9月定例月議会(第1日)(1:30:30くらいから)

 


令和4年度大阪府枚方市一般会計補正予算(第5号)

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