3月18日、連合連合河北協議会として、「持続可能な水道」の実現に向け、要請行動を行いました。

2020/03/18

連合大阪及び連合河北地区協議会として、3月18日、「持続可能な水道」の実現に向けた要請行動を行いました。連合大阪全体の取り組みとして、各自治体首長に対して、水道事業における基盤強化策に関する要請行動を行うことになっており、今回は小山副市長に、河北地区協議会の田中議長から要請書をお渡ししました。要請行動には、北河内地域協議会田島事務局長も同行されました。

国連の持続可能な開発目標であるSDGsにも、ゴール6に「すべての人に水と衛生へのアクセスの保障と持続可能な管理の確保」がうたわれています。
昨年10月に施行された水道事業の基盤強化を目的とした改正水道法は、地方自治体における水道事業の基盤強化策の具体的な検討を求めています。水を享受する住民による水道の現状に関する理解の促進とともに、住民自治に根ざした、持続可能な水道のための施策決定プロセスへの住民の参加と合意形成につなげるための取り組みは重要であることから、水道事業における基盤強化策に関して、具体的な方策の実施を7項目にわたって要請しています。
上下水道経営部長から、各項目の現状と取り組みの内容についての説明があり、その後、意見交換の時間も設けられ、有意義な要請行動になりました。

 

➣各項目に対する説明の内容は次のとおりです。

項目1
「地域の水道の現状と課題について、地域住民に対し適切かつ丁寧な情報提供を行い、対応策の検討に労働組合や地域住民の参画を求めること」

広報、PR誌にて周知に努めている。枚方市上下水道事業経営審議会には公募市民委員2人も参画、会議録は公開している。

項目2
「水道施設台帳、事業収支見通しにもとづき、法定耐用年数を超えた老朽化施設の更新計画を策定し、地域住民に情報開示を行うこと」

枚方市上下水道ビジョンに示された「信頼される水道・満足される水道・持続可能な水道」の実現に向け、水道施設の更新等の事業を効率的かつ効果的に実施するため、アセットマネジメント手法を導入した新たな「枚方市水道施設整備基本計画」及び「枚方市水道事業経営戦略」を平成30年度に策定。市HP にて周知している。

項目3
「他の地方自治体との連携も含め、災害時に速やかに応急給水と復旧を行うための体制整備を平時から進めること」

公的団体とは3市2団体、民間2団体と大規模災害・事故に対する応援協力等協定書・覚書を締結。平時から給水訓練等を実施している。

項目4
「水道事業体や庁内関連部局における専門人材の確保・育成、技術継承、および水道の基盤強化のための労働環境改善に向けた取り組みに対する支援を強化すること」

敷設工事担当者(3年実務経験要)の育成、専門研修、OJTなど、人材育成及び技術継承の取り組みを進めている。

項目5
「中山間地や過疎地、人口減少が顕著な地域など経営基盤が脆弱な小規模水道事業者を支援すること」

単体での経営が厳しい団体について、大阪広域水道企業団への統合等。

項目6
「水道の基盤強化のための施策を検討する場合には、当該施策のメリットだけでなく、デメリットやリスクについても正しく地域住民に説明すること」

各種施策の情報公開に努めている。鉛管解消により、突発事故は減ってきている。先日の漏水事故も本管ではなく仕切弁であったこと、また部品調達も早急に行うことができ、緊急工事を担当できる職員も確保されたことより、迅速な復旧対応が可能となったが、老朽管は課題である。企業団には現業職員はいないため、突発の漏水事故対応は民間発注となる。

項目7
「民間事業者に水道施設運営権(コンセッション)を設定する場合であっても、当該民間事業者の透明性を確保し、受益者である住民の合意を得ることなく安易に水質低下や水道料金の値上げを行うことのない仕組みを担保すること」

コンセッションの導入よりも、府域一水道、まずは広域連携に向けて検討を進めている。枚方市は自己水8割、府水₂割であるため、最後のゴールは府域一水道とは認識しているが、まだ先である。

 

➣大阪広域水道企業団については、村野浄水場視察の報告(2020年1月21日)がありますので、こちらのページもご覧ください。

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