3月16日、予算特別委員会2日目(総務・文教)における私の質問内容の報告です。

2020/03/16

3月16日に行われた予算特別委員会(総務・文教部門)において、令和2年度当初予算について、9つの観点から質問させていただきました。以下、質問のやりとりを掲載します。

 

今回の質問を通して確認しておきたいこと

令和2年2月に示された「長期財政の見通し」においては、毎年度10億円を超える実質収支の黒字を維持できると見込まれていますが、私はこの「見通し」には多くの疑問を持っており、先の総務委員協議会でも意見を述べさせていただきました(総務委員協議会(2)長期財政の見通しについて)。令和2年度当初予算は、この「見通し」をベースに編成されていると思いますので、そうしたことも踏まえながら、順次、質問で確認をさせていただきたいと思います。

 

①自主財源である市税各税目の増減理由について

Q.私の質問
対前年度比104億円、7.4%の増となる令和2年度の当初予算は1,508億円と過去最大規模となっている。歳入予算の37%を占める市税収入は、対前年度比5億9,500万円、1.1%減の553億8,500万円と見込んでいるが、市税収入の主な増減理由について、伺う。

A.税制課の回答
市民税のうち、個人市民税は、雇用情勢の改善が見られるものの、ふるさと寄附金に係る税額控除の影響で、対前年度比1億5,500万円の減、法人市民税は、税制改正により、法人税割の税率を12.1%から8.4%に引き下げられたことから9億5,200万円の減となっている。固定資産税は、マンションなどの新規物件の課税により3億8,000万円の増収を見込んでいる。

 

②市の人口構造の変化を見通した財政運営について

Q.私の質問
令和2年度の市税収入の減額見込みの理由は理解したが、問題は長期的な見通しである。令和2年2月の「長期財政の見通し」を平成31年2月に示された「長期財政の見通し」と比較すると、令和6年度から令和12年度において、毎年度3億円から5億円の市税収入の増収を見込んでいる。この「見通し」は毎年度見直されていることは理解しているが、前提となる今後の経済成長率を、1.3%から0.9%と、4ポイントも下方修正しているのに、なぜ、この1年で、増収見込みに修正されているのか、その理由を伺う。

A.財政課の回答
「長期財政の見通し」における市税収入については、作成年度の決算見込みや翌年度当初予算額を基に算出を行っており、このベースとなる税収見込みが前年度を上回っていることのほか、市税徴収率、固定資産税の新増築の状況、人口動態などそれぞれの税に係る要因などを加味したうえで算出した結果、前年度と比較して増収となっているものである。

Q.私の質問
本市の総人口は、10年前の平成22年が約40万7千人で、令和2年2月は約40万1千人と、6千人程度の減少であるが、15歳から65歳の生産年齢人口は、平成22年の約26万5千人が、令和2年には約23万8千人へと約2万7千人の減少、率にして何と約10%も減少している。人口構成は激変し、生産年齢人口の減少、年金生活者の増大、労働人口における非正規労働者の増大など、全体として、担税力は大きく低下している。この傾向は今後も続くと予想されることから、個人市民税は大きく減少すると見込むのが妥当ではないか。
いずれにせよ、消費税増税による影響に加えて、新型コロナウイルス感染症の問題が発生し、日本経済については大激変が見込まれるわけであるから、先に示された「長期財政見通し」も抜本的見直しが必要かとは思う。しかし、「長期財政の見通し」における令和6年度から令和12年度の市税収入を、この1年で、毎年度3億円から5億円もの増収見込みに修正していることについて、「人口動態などの要因を加味した上で」との答弁であったが、財政運営にあたる基本的な姿勢として、市の税収を支える人口構造の変化については、もっと注意を払っていただかなくてはならない。そのような観点から、「長期財政の見通し」は、改めて、精査すべきではないかと思うが、見解を伺う。

A.財政課の回答
「長期財政の見通し」上、市税収入の見込みに際しては、本市の人口推計も一定加味した上で作成しているが、今後も、社会経済情勢の変化に対応し、将来にわたり安定した財政運営を維持していくことが重要であると考えているので、加味すべき事項については、適宜「長期財政の見通し」に反映していく。

O.私の意見
財政運営を行う上で、市税収入は歳入の根幹となる自主財源である。経済成長率とあわせて、今後の中長期的な人口構造の変化も踏まえ、しっかりと市税収入の見込みを見極めた上で、堅実な財政運営を行っていただくようお願いをしておく。なお、令和2年度当初予算のような予算規模の増大や投資的経費の集中は、財政運営の健全性を維持する上で、大変危惧するところである、ということを意見しておく。

 

③各基金の現状と令和2年度予算に計上した積み立てと取り崩しの内容について

Q.私の質問
令和2年度末の基金残高の見込みは233億7,100万円、前年度末より42億円の減額となっているが、令和2年度における主な基金の取り崩しとその充当先、また、基金への積み立ての内容について、伺う。

A.財政課の回答
令和2年度当初予算における基金の繰入れとしては、「財政調整基金」で、主に一般会計全体を踏まえた財源措置として14億6,800万円、「減債基金」で令和2年度に借換時期を迎える市債の繰上償還などで3億700万円、「施設保全整備基金」で穂谷川清掃工場の第3プラント定期補修工事や小中学校の施設改善事業などで7億9,000万円、「新庁舎及び総合文化施設整備事業基金」で総合文化芸術センター整備事業経費に14億2,700万円などを見込んでいる。また、基金への積立てでは、各基金の運用利子のほか、光善寺駅周辺市街地再開発事業に伴う物件等移転補償金の「財政調整基金」への積立てで4億1,700万円、行革効果額の「この街に住みたい基金」への積立てで4億1,000万円を見込んでいる。

Q.私の質問
令和2年度当初予算の「財政調整基金」への積立て額が多い理由は理解した。また、他基金と比較しても、「この街に住みたい基金」への積立て額が非常に多いということも明らかである。社会経済情勢の激変など、さまざまな状況変化に対応可能な財政運営という観点から、基金は大変重要である。特に「財政調整基金」は、予算編成時にも重要な役割を果たしているし、急激な歳入減や突発の歳出増など、不測の事態への対応のためにも、一定の残高を確保しておくべきものであると考える。
そこで、「財政調整基金」のあるべき水準は、どの程度の基金残高であると考えているのか、伺う。

A.財政課の回答
「財政調整基金」については、国が定める実質赤字比率の早期健全化基準を踏まえ、本市の標準財政規模の概ね10%の70億円程度の基金残高を目安にしていきたいと考えている。

O.私の意見
本市「財政調整基金」のあるべき水準は、70億円程度とのことである。
平成30年の大阪北部地震に際して、災害関連経費の捻出のため、職員給与減額措置を行われた際には、「枚方市の財政は、災害対応にあたる職員の給与まで削減するほど厳しいのか。こうした状況に備えて『財政調整基金』を積み立てていなかったのか」と疑問の声も寄せられていた。
「財政調整基金」の残高は、令和元年度末見込みは93億9,400万円、令和2年度末見込みは84億円となっているので、この間、あるべき水準を満たしてきているが、「長期財政の見通し」においては、令和元年度末で98億7,400万円、令和2年度末で107億円とされているので、すでに下振れとなっている。また「長期財政の見通し」において、その後は減少傾向が見込まれており、令和9年度で70億4,100万円、令和13年度では40億9,200万円と、「財政調整基金」のあるべき水準を大きく下回る見通しとされている。
安定的で持続可能な財政運営に基金は不可欠な資金であり、その捻出は行政改革などの努力による成果であると考えている。新型コロナウイルス感染症の拡大による影響への対処も含め、突発的な財政需要や災害に対応する財源としての「財政調整基金」の確保、また、老朽化する公共施設の更新など計画的な公共施設整備への引当財源となる「施設保全整備基金」の確実かつ効率的な運用など、本市基金運営については、説明責任を果たしながら、適正な管理・運営に努めていただくこと、これは意見とさせていただく。

 

④特定目的基金である「この街に住みたい基金」について

Q.私の質問
基金の適正な管理・運営という観点から、次の質問に入らせていただく。
この3月定例月議会で、基金条例の改正により設置された「この街に住みたい基金」について、3月補正予算で5億円を積み立てたものを、令和2年度予算で6億4,500万円を取り崩し、差額の1億4,500万円には、令和2年度の積立金4億1,000万円を充当する予算となっている。これは、地方自治法に基づく特定目的基金としての「運用」の手順として、問題はないのか、伺う。

A.財政課の回答
基金は、地方自治法において、「条例で定める特定の目的のために資金を積み立て、設置目的のためでなければ処分することができない」とされており、今回の予算措置についても、そうした考え方に基づくものである。また、令和元年度に積み立てる5億円と令和2年度当初予算で見込む4億1,000万円の積み立てにより9億1,000万円の残高が確保されることから、6億4,500万円の取り崩しは可能となり、運用上、問題はないものと考えている。

O.私の指摘
積み立てた途端、取り崩すような基金の「運用」は問題である。地方自治法第241条第2項は、特定目的の基金の運用に関して「確実かつ効率的に運用」しなければならないことを規定している。確実な運用とは、基金財産が毀損しないようリスク管理を確実に行うことであり、効率的な運用とは、確実性とともにリターンを求めることである。特定目的基金の体をなさない「この街に住みたい基金」のこのような「運用」は問題である、と指摘をしておく。

Q.私の質問
今回、「この街に住みたい基金」の基金充当事業は、予算資料として配布された「当初予算の概要」24ページを見るまで確認できなかった。地方自治法に定める特定目的基金の運用とするには、中長期的な観点から、積み立て及び取り崩しにかかる具体的な対象事業と取り崩し時期を含む運用計画案を、予算編成時ではなく、早い時期に議会にも示していただき、特定目的基金としての実態に近づけることが必要ではないかと思われるが、見解を伺う。
また、一般会計の「予算説明書」に、他の基金と異なり、基金充当先の支出に基金充当事業の表記がない理由と、今後、改善される考えはあるのか、伺う。

A.財政課の回答
具体的な活用事業については、その時々の市民ニーズや課題を踏まえ、その都度検討を行っていく必要があることから、中長期的な観点での運用計画案をあらかじめお示しすることは困難であると考えるが、議会のご意見等を十分に踏まえながら検討を行い、適切な予算編成に努めていく。
「この街に住みたい基金」については、歳出予算におけるいくつかの特定の事業に充当しているほか、歳入予算においても保育料の無償化に伴う収入減を補うために活用を図っている。そのため、予算説明書上、表記をしていないが、令和2年度「当初予算の概要」資料において基金充当事業として掲載することとしたものである。今後においても、よりわかり易くお示しできるよう取り組んでいく。

O.私の意見
「この街に住みたい基金」への令和2年度積立金4億1,000万円の内訳は、下水道事業会計への基準外繰入金等の削減、病院事業会計への繰入金の抑制、経常経費の配分見直し等とのことであるが、こうした通常の適切な財政運営による歳出経費の削減も積み立ての対象となっている。財政運営上の創意工夫の成果を特定目的基金に積み立て、使い道を限定してしまえば、総合的で効果的な財政運営の手足を縛るだけであると、これは指摘だけしておく。
社会経済情勢が激変し、市税収入の見通しも不透明、新型コロナウイルス対策で予期せぬ費用も増大するという状況が想定される中、「この街に住みたい基金」への積み立ては、行政改革による効果が確実となった額に限ることが必要ではないか。
効果が出る前から、歳出予算に基づいて基金積み立てを執行すると財源に穴が開き、結果的に「財政調整基金」を減らすことになる。また、「この街に住みたい基金」は、令和2年度を始期とする「行財政改革プラン2020」における行政改革で生み出した額を基金に積み立てた上で、行政改革を推進する経費等に充当するということなので、本来であれば、決算を経て、確実に積み立てられた基金残高の範囲内で取り崩しを行うべきであると考える。
「適切な予算編成に努めていく」との答弁であったが、予算編成上の都合で、結局、市長が特別視する一部の事業の財源に、一般財源的に使える仕組みを支える基金財源とするべきではない
従って、「この街に住みたい基金」の「運用」には慎重であるべきこと、そして、財政運営においては「財政調整基金」を重視すべきであること、この2つを意見とさせていただく。

 

⑤総合文化芸術センター整備事業について

Q.私の質問
「予算説明書」157ページ、枚方市総合文化芸術センター整備事業83億6,027万9千円について、平成30年3月議会に向けた総務委員協議会において、総合文化芸術センター建設にかかる総事業費は142億7,500万円と示されていた。これまでの間、建築工事等をはじめとする諸工事は、工期延長に伴う増額分を含めて契約が進んでおり、また、工事費以外の予算化もされてきている状況かと思う。令和2年度末に竣工予定とのことであるが、令和2年度予算計上分までの整備費総額と財源内訳について、また、本館竣工後に見込まれている経費について、伺う。

A.文化振興課の回答
平成30年2月の総務委員協議会において、整備費総額としてお示しした142億7,500万円は、設計費、工事請負費、工事管理業務等の委託費、備品購入費などの合計であり、それに伴う令和2年度予算までの累計金額は約121億4,100万円となっている。
財源内訳としては、国庫補助金が約8億6,700万円、起債が約91億2,600万円、基金が約18億1,500万円、一般財源が約3億3,300万円を想定している。
また、総合文化芸術センター竣工後については、センター駐車場の管制設備工事や備品購入費などについて、予算計上する予定である。

O.私の意見
総合文化芸術センター整備費については、今後、約91億円の起債を償還していくわけであるが、竣工後に必要となる維持費や事業費などの指定管理料についても、本市の文化芸術の拠点施設としてふさわしい、それ相応の費用が長期的に必要となってくると思う。指定管理者公募に際して、募集要項には、指定管理料の提案上限額は4年間で約23億円となっている。令和3年度以降の総合文化芸術センター運営経費を、「長期財政の見通し」では、毎年度約3億円を見込んでいるとのことであったが、過少ではないかと懸念される。総合文化芸術センターは、市民が待ち望んできた施設で、市駅周辺の活性化にもつながる重要な施設となるわけである。こうした施設は建物を建てれば終わりではなく、オープンしてからが大切である。ソフト面での運用も含めて、期待する効果を実現できるよう、長期的な視点を持って、安定した運営ができる財源の確保をお願いしておく。

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⑥枚方市駅周辺再整備ビジョン推進事業について

Q.私の質問
「当初予算の概要」71ページ、枚方市駅周辺再整備ビジョン推進事業16億5,814万円の内容と財源内訳について、伺う。

A.市駅周辺活性化推進部の回答
予算額の内訳については、枚方市駅周辺再整備基本計画策定等に係る委託料として800万円を、③街区における枚方市駅周辺地区市街地再開発事業に係る補助金として16億4960万円を、計画策定等の印刷に係る諸経費として54万円である。
また、その財源の内訳については、市街地再開発補助金に係る国庫支出金として8億1780万円、地方債として7億4860万円、一般財源として9174万円となる。
なお、枚方市駅周辺再整備基本計画策定等に係る委託料に伴う財源として、国の制度が活用できるよう努めていく。

O.私の意見
ただいまの答弁から、まず、平成30年度予算分で、令和2年3月末までの繰越事業とされた「枚方市駅周辺再整備基本計画策定事業」は完了せず、令和2年度当初予算に改めて「枚方市駅周辺再整備基本計画策定等に係る委託料」を予算化されているという状況のようである。計画の策定については、議会に設置された「枚方市駅周辺再整備研究チーム会議」との適切な協議をお願いしておく。

Q.私の質問
「枚方市駅周辺地区第一種市街地再開発事業」=「③街区」の総事業費は約395億円で、そのうちの市負担額は、約19%に当たる約75億円で、内訳は、「市街地再開発事業補助金」が約25億円、「公共施設管理者負担金」が約21億円、「行政サービスの再編経費」が約29億円で、この③街区の事業費については「長期財政の見通し」にも反映されているとのことである。
令和元年度から令和5年度のなかで見込まれている「市街地再開発事業補助金」約25億円について、令和元年度当初予算に約3億円が計上された際、連合市民の会として、「枚方市駅周辺再整備基本計画や新庁舎整備計画の正式策定が先送りされたなかで、再開発ビルの基本設計費用も含まれる補助金の予算化は問題ではないか」と指摘しているが、令和2年度予算に際しても、同様の「なし崩し事業執行」の状況が続いている。
そして、令和2年度当初予算に計上された「市街地再開発事業補助金」16億4,960万円であるが、国負担分が8億1,780万円との答弁であった。「当初予算の概要」71ページに「府支出金は0円」とあるので、府負担分はなく、結果、市負担分は8億3,180万円となり、市債と一般財源が財源となるようである。
ここで、一点確認させていただく。
市街地再開発事業は、「組合1/3、国1/3、地方1/3」と説明をされていたかと思うが、③街区の市街地再開発事業の財源に大阪府負担分が見込めなくなったことで、誰の負担が増加したのか、伺う。

A.市駅周辺活性化推進部の回答
市街地再開発事業組合となる。

Q.私の指摘
国・市の負担は変わらず、再開発事業組合の負担が増えるということである。もし、府負担分25億円が見込まれれば、国負担分25億円も見込まれるとのことであるが、結果的には、再開発事業組合の負担が50億円程度増えるようである。事業の採算性が図れるのか、非常に心配される。府政との強い連携を打ち出されている伏見市長においては、さらなる努力が必要であると指摘をしておく。

市街地再開発組合の認可は令和2年3月と示されていたかと思うが、③街区において、どの程度の「床」を市が購入するのか、つまり、どれだけの行政機能を③街区に予定するのかを決めなければならない段階に来ていると思う。これまでの質疑の中で、③街区にどのような機能をどれくらいの規模で、ということは担当課長から説明はあったが、約29億円もの財源を負担して行政サービスを提供する「床」を確保するのに、市の庁舎全体に関わる計画もない、③街区における行政機能整備に関わる計画というものはない、今は「ないないづくし」で市民の税金を使おうとしているわけである。現在と未来の納税者・市民にきちんと説明ができるよう、必要な意思決定や手続きを適切に遅滞なく行っていただくべきであると、これも強く指摘させていただく。


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⑦市史編さん業務について

Q.私の質問
「予算説明書」409ページ、市史等発行経費99万6千円について、伺う。また、今回の機構改革で、文化財課は、教育委員会から市長部局の所管となり、「市史編さん業務」が市長部局に戻ってくることになるようであるが、令和2年度の取り組みについて、伺う。

A.文化財課の回答
市史業務として、歴史資料の収集・整理・保存業務をはじめ、市民・研究者等へのレファレンス・資料利用の対応のほか、枚方の歴史に関する論文を収録した枚方市史年報を刊行している。また、枚方に残された古文書をテキストにして古文書講座を開催するなど、郷土愛の醸成に資する事業を実施する予定としている。
市史と文化財の業務は、歴史を扱うというところで重なる部分もあるため、役割分担をしながら相互に補完できるよう、今後も機動的な運営に努めてまいりたいと考えている。
また、市史資料室で保存管理している資料やこれまでの調査成果を活かし、市民はもとより他市の皆さまにも枚方市の歴史を正しく理解していただき、また魅力を感じていただけるような取り組みを行っていきたいと考えている。

Q.私の質問
先日、枚方市平和の日記念事業「片山長三展~美術教員が残した絵日誌に見る戦中戦後」を見に行った際、それぞれの時代の記録・記憶を残すことの大切さを改めて感じた次第である。昨年、禁野火薬庫の爆発から80年目という節目にあたり、伝えなければならない記憶として発行された小野清彦氏の『禁野火薬庫爆発遭難手記』にも、市史資料室が収集した記録や資料が補足されている。市内に残されている貴重な市史資料や、いまの公文書ももちろんですが、歴史的公文書等を将来にわたって適正に保存・管理し、市民共有の財産として後世に継承すること、活用に向けた基盤整備を行うことは大切な取り組みであると思う。
市史編さん業務の目的は「歴史文化遺産を活用したまちづくりを推進し、情報発信を充実することにより、まちへの愛着を育む」とのことである。市史編さん業務は、収集した膨大な記録資料を将来に継承するとともに、継続的に利用に供するというもので、資料の保管場所の確保はもとより、これらを取り扱う職員の育成を図り、知識、経験等の継承をスムーズに行えるよう、これは要望とさせていただく。

 

⑧留守家庭児童会室の施設管理について

Q.私の質問
留守家庭児童会室の施設管理について、平成26年12月に策定された「留守家庭児童会室施設整備計画」に基づき、施設整備を進めてこられたと思うが、整備計画の総括、そして、令和2年度以降の計画期間終了後の取り組み方針について、伺う。また、「放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例」に定める専用区画について、どのように考えておられるのか、伺う。

A.放課後子ども課の回答
平成27年度~31年度を計画期間とする「留守家庭児童会室施設整備計画」では、入室児童数の増加傾向及び対象学年を全学年に拡大することを踏まえ、平成27年度以降の入室児童数の推移である「目標事業量」を設定し、これに対応できるよう施設整備に取り組んできた。
今後は、入室児童の推移を見据え、「児童の放課後を豊かにする基本計画」を踏まえて、効果的・効率的な施設整備を進める観点から、普通教室をはじめ学校施設の活用に取り組んでいく。
また、本市では、「放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例」に基づき、1人あたり概ね1.65㎡を確保できる1班あたり概ね40人を専用区画の基準としている一方で、留守家庭児童会室条例施行規則において、申請の状況等により定員を超える臨時定員を定めることができる旨定めているところであり、次年度に利用できる学校施設を考慮し、受入可能人数を臨時定員とした上で、受入れを行っている。
なお、留守家庭児童会室では、毎年1月31日時点の「入室資格を有するすべての申込者」の受入れを行っている。

O.私の意見
「児童の放課後を豊かにする基本計画」では、施設整備について、「良好な授業中の学習環境と放課後の保育環境を併せ持つ校舎整備に取り組む。」とされているが、留守家庭児童会室の子どもたちにとっては、放課後を安心して過ごせる「家庭」の役割を果たす生活の場であることから、子どもたちの最善の利益の実現という点からも、適切な「専用施設」の確保が必要である。
また、重層的な避難所機能の確保という観点から、小学校内にある「専用施設」は災害時の避難所としての活用の可能性も期待できるのではないか
30年以上の施設についても、建て替えではなく保全の対応とのことであるが、状況を確認しながら、必要な保全・更新は確実に行っていただきたいとお願いしておく。
特別教室等、シェアリングの活用という手法を取られる場合にあっても、この後、運営手法に変更があっても、放課後児童健全育成事業として基準条例に定める専用区画が確保できるよう、子どもの権利を守る観点からも、適切な施設整備に取り組んでいただくよう、意見しておく。

Q.私の質問
基準条例には、専用区画の他、放課後児童支援員の資格や配置基準も定められている。この間の質疑で、令和2年度、総合型放課後事業(放課後キッズクラブ)の実施の後に「総合型放課後事業委託事業者選定委員会」の設置を予定されているとのことであった。これは、そもそも何を行う事業者を選定する予定なのか、令和2年度に選定委員会は何を行うのか、また、放課後児童健全育成事業との関係についてどのように考えているのか、伺う。

A.放課後子ども課の回答
総合型放課後事業は、学校ごとに留守家庭児童会室と放課後子ども教室の2事業を、総合的かつ効果的な運営を行うものであり、令和3年度以降、業務委託による運営を実施していくにあたり、事業者の選定を令和2年度に行うこととしている。
このように、総合型放課後事業は留守家庭児童会室と放課後子ども教室の総合的な運営を核とした事業として運営するものであり、児童の健全育成の視点から、必要な人数や資格要件等を満たすスタッフの配置を行うよう事業者に求めていく。

O.私の意見
令和2年度に実施する総合型放課後事業(放課後キッズクラブ)は、会計年度任用職員を採用して直営で実施されるということであるが、現行の留守家庭児童会室の職員のかかわりはどのようになるのか、職員の加配をするのか、令和元年度のモデル事業の検証をどのように反映していくのか等、具体的なスキームはまだ何も明らかにされていない令和3年度以降の総合型放課後事業の実施内容についても、何をどう事業者に委託するのかも決まっていない。保育所と違って、小学校内にある留守家庭児童会室を選択する自由というものがあるわけではない。実施にあたっては、学校や留守家庭児童会室との丁寧な協議も必要となってくると思う。
今回の「総合型放課後事業委託事業者選定委員会」経費の予算化は、時期尚早であるまずは、すべての児童の放課後を豊かにする取り組みとして、総合型放課後事業をどのように実施するのかについて具体的な計画を明らかにし、学校や留守家庭児童会室との丁寧な協議を行っていただくよう、求めておく。

 

⑨改訂版枚方市防災マップの作成について

Q.私の質問
「当初予算の概要」50ページに、安心安全基金を財源とする全戸配布の防災マップの作成経費が示されているが、新たな防災マップ作成に関して市の考えを伺う。

A.危機管理室の回答
現行の防災マップは、洪水・内水・土砂災害それぞれの危険性を示すなど、多くの防災情報を掲載するため冊子型とし、自宅の近辺に災害リスクがないのかを住民一人一人に把握していただき、避難行動につなげていただくという視点から作成している。
今後、新たに刷新する防災マップでは、大阪府管理河川の浸水想定を更新するとともに、ため池が決壊した場合の浸水想定も新たに追記し、内容の充実を図る。
また、既存の冊子型のものに加え、風水害時にどの方向に逃げるべきなのかを分かりやすく伝えるために、市の全域を1枚にまとめたハザードマップも作成することを予定している。

O.私の意見
今回、全戸配布ため池の浸水想定も追記し、市域全体を見渡せる1枚もののハザードマップも作成するとのことであるが、いま、暮らしている地域にどのような危険性があるのかを理解できるよう、住民の適切な避難行動に結びつくわかりやすい防災マップの作成をお願いする。また、「災害弱者」である外国人市民の特性を踏まえた災害時の対応や防災・減災の啓発も検討いただきたいと要望させていただく。

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