枚方市内では3か所目、北河内二次医療圏域では5か所目。2021年4月からの「地域医療支援病院」の承認を見込んで、さまざまな準備が進められてきています。2月12日、第4回病院運営審議委員会が開催されました。

2021/02/12

枚方市議会議員の奥野みかです。

2021年2月12日(金曜日)午後3時から、第4回枚方市病院運営審議委員会が開催されました。出席委員は7人。
2021年4月からの地域医療支援病院の承認を見据えた非紹介患者初診料加算金の改定等についての審議を行いました。

案件は以下のとおり。

(1)地域医療支援病院の承認を見据えた非紹介患者初診料加算金の改定について
(2)新型コロナウイルス感染症への対応等について
(3)その他

 


開会

病院長あいさつ

第4回の病院事業運営審議委員会は、林 道廣病院長の挨拶で始まりました。
新型コロナウイルス感染症への対応について、市立ひらかた病院は、公立病院かつ第二種感染症指定医療機関として、第3波の感染の拡大によって大阪府に緊急事態宣言が発出される中、増加する感染症患者に対応すべく、フェーズ4(ステージ2)で42床の受け入れ対応など、引き続き、院内感染を起こさないよう病院一丸となって取り組んできている。現在、感染者数は減少傾向にあるものの、まだ予断を許さない状況である。
経営面では、補助金を活用して、必要な医療機器の整備も行ってきているが、空床補償に関する補助金の引き上げもあり、大幅な赤字は解消される見込みである。
また、長年の悲願であった地域医療支援病院の承認に向けても、病院をあげての取り組みを行ってきており、かかりつけ医と連携した適切な医療提供体制の構築をめざしたい。ただ、選定療養費の徴収が必要となることから、必要な手続きとともに、しっかりと周知を行い、市民の理解を求めていかなければならないと考えている、とのことでした。

※以下は、大阪府内の地域医療支援病院の状況(2020年3月10日現在)です。北河内医療圏には、地域医療支援病院が4か所(8,19,34,40)となっています。(枚方市には2か所)

※以下は、2月9日に開催された「第37回大阪府新型コロナウイルス対策本部会議」の資料(現在の療養状況について)からの抜粋です。

 


 

続いて、案件の審議に入りました。(以下、当日資料からの抜粋も掲載しています。)

(1)地域医療支援病院の承認を見据えた非紹介患者初診料加算金の改定について

1⃣ 地域医療支援病院の申請に係る状況

冒頭、「悲願であった」と病院長が言われていましたが、市立ひらかた病院は、 地域の中核病院としての使命を果たすとともに、医療機能及び地域連携の強化を図るため、 「地域医療支援病院」の承認を目標に取り組みを進めてきました。申請に向けての経過は次のとおりです。

2⃣ 承認による効果

「地域医療支援病院」に承認された場合、地域医療への貢献度が診療報酬上で評価される一方で、紹介状なしで初診で受診する場合に、初診料以外に支払いが必要となる「非紹介患者初診料加算金(選定療養費)」(※救急搬送患者や特定の公費医療を受ける患者を除く)の金額について、2020年4月の診療報酬改定により、200床以上の地域医療支援病院は、厚生労働大臣が定める額以上とすることが義務化されたとのことです。

3⃣ 非紹介患者初診料加算金の改定について

非紹介患者初診料加算金(選定療養費)について、これまでは、「市立ひらかた病院の使用料及び手数料条例」で独自の金額を定めていたところ、厚生労働大臣が定める額とするため、「市立ひらかた病院の使用料、手数料等に関する規程」で定めるよう、下表のとおり改正するとのことでした。

下表にある「再診時」 とは、市立ひらかた病院で 一定治療を終え、医師が地域の医療機関に行くよう患者同意の上で紹介状を渡したものの、同じ疾患で紹介状なしで来院した場合をいうとのことです。
また、これまで小児科については、市立ひらかた病院の判断で「特定疾患医療や障がい者医療などの公費医療を受ける患者」と同様の扱いとし、紹介状を持たずに受診した場合でも非紹介患者初診料加算金の徴収をしてこなかったけれども、今後は国の規定に基づき、他の診療科(医科)と同様の取り扱いとなるとのことです。

このあたり、しっかりと理解してもらえるよう周知が必要ですね。

4⃣ 市民への周知について

非紹介患者初診料加算金の料金改定のみならず、この機会に、改めて地域住民の地域一体化医療の推進のため、かかりつけ医を持っていただくことの意義や重要性を積極的にPRしていく。地域医療支援病院の承認の正式決定は3月後半、承認を受けた場合には4月1日かつ域医療支援病院としての運営となるので、速やかに、かつ工夫した周知が必要。
広報、ホームページ以外にも、現在、医療機関に配架しているひらかた病院機関紙『かわせみ(特集号)』を公共施設などに設置したり、地域に配布したりする方法を検討したい。

委員からの質問

私の方からは、次の3点の質問を行いました。

・地域医療支援病院は二次医療圏に何か所、何万人に1か所など、医療計画などに設置基準はあるのか。
→特にない。要件が整えば、承認に至っていると理解している。
・地域医療支援病院の承認時もであるが、今後も紹介率・逆紹介率が評価されていくと思われる。紹介されて市立ひらかた病院で入院治療を行い、逆紹介で在宅に戻る場合の退院支援や在宅医療の後方支援などについて、今後、どのように推進していく考えか。例えば、星ケ丘医療センターからの退院する場合、後方支援があるので、安心して在宅に戻れるというイメージがある。なお、非紹介患者初診料加算金の「再診時」は誤解されやすいのではないかと思うが、いったんかかりつけ医に戻った後、紹介状を持たずに受診した場合が想定されるのか。
→同意して逆紹介をした患者さんが、かかりつけ医からの紹介状を持たずに市立ひらかた病院を受診した場合である。(退院支援等については、特に回答なし)
・ひらかた病院機関紙『かわせみ(特集号)』を公共施設などに設置したり、地域に配布するとのことであるが、どれくらいの枚数を考えているのか。
→通常、644の医療機関に配架してもらっている。特集号は公共施設や地域のコミュニティ等を考えているが、この後、精査する。

他の委員からの質問は次のとおりでした。

・非紹介患者初診料加算金(選定療養費)の市民周知について。これまで小児科では徴収していないのに対象となるとのことであるが、こども医療の対象者からも徴収するのか。
→徴収しないのは特定疾患医療や障がい者医療などの公費医療に限られるため、こども医療・ひとり親医療の対象者からは徴収することになる。
・かかりつけ医と専門領域のすみわけになると思うが、小児科に係る負担内容の変更の周知は徹底していただきたい。また、4年ごとの見直しになると思うが、紹介率・逆紹介率など、地域医療支援病院の要件を満たしていってほしいと思う。
・紹介状を持たずに来院する患者は、現状、どの程度か。何か対応策は検討しているのか。選定療養費を徴収しない方法(かかりつけ医に追って確認するなど)の検討は行わないのか。
→内科で2019年1月~2021年1月の2年間において、約8,000件の初診料徴収者のうち、紹介状がないため加算金を徴収したのは約2,400件、約30%。これまでも加算金についての説明はしてきている。
・現行の3,000円に改定したのはいつか。その際、混乱はなかったか。
→2,000円から3,000円への改定は、2017(平成29)年。周知は行ったが、特に混乱はなかった。
・「再診時」がわかりにくいが、逆紹介をした人に対して、ということでよいのか。
→逆紹介について、もとの先生に戻すことが大切。患者との関係をしっかりとして、もとの先生に戻させていただきたい。納得しないままであると当院に来ることがあるかもしれない(再診時、紹介状なしに該当)ので、そのようなことはないようにしたい。基礎疾患の状況やアナフィラキシーなど、かかりつけ医による丁寧な問診や投薬管理は非常に重要である。これから始まるワクチン接種についても、しっかりと地域連携を図っていきたい。

 

(2)新型コロナウイルス感染症への対応等について

1⃣ 新型コロナに係る入院患者等の状況

2020年4月から12月までの間、市立ひらかた病院において、陽性患者239人、類似症患者165人、合計404人の入院受入れを行ってきたとのことです。枚方市民のみならず、多くの新型コロナ患者に対応されています。延べ入院患者数では、陽性患者3,350人、類似症患者761人、合計4,111人で、1日当たり平均患者数は15.0人とのことでした。

下図は、2020年1月から2021年1月までのものですが、枚方市民は、全体の約57%となっています。


入口でトリアージの上、発熱が認められた方には、他の患者さんとは別ルートで診療を行う 「発熱外来」を臨時で設置し、運用されていますが、2020年4月から12月までの間、「発熱外来」では、合計1,183人に対応し、院内に各種検査機器を導入し対応した検査数は合計3,004件との報告がありました。

2⃣ 病院経営への影響等について

病院経営への影響も大きく、2020年1月~12月の収益は前年同期に比べ、入院患者で▲265,333千円(患者数は▲9,952人)、外来患者で▲46,017千円(患者数▲28,430人)で、入院・外来合計で▲311,350千円、約3.1億円の減収となっています。

 

2021年4月~12月の間でみると、前年同期に比べ、入院・外来合計で▲353,939千円、約3.5億円の減収となっています。

 

3⃣ 国からの財政的支援について

[a]令和2年度の厚生労働省予算に基づく措置について

業務への影響は非常に大きいけれども、令和2年度の厚生労働省予算に基づく措置は、次の通り。

診療報酬上の臨時的な取り扱い(新型コロナウイルス感染症に係る臨時特例)で 112,948千円の加算、特殊勤務手当に関する補助金(補助率10/10)で 21,138千円、医療機器等に関する補助金(補助率10/10)で 278,631千円の措置とのことです。
また、新型コロナウイルス感染症患者等を受け入れるために確保した病床の空床に対する補助金(入院病床確保緊急支援事業補助金、補助率10/10) は、重点医療機関の一般病床1床につき、52,000円/日→74,000円/日へ、同 HCU1床につき、106,130円/日→211,000円/日に引き上げられたことより、空床補償は合計 1,043,824千円、約10.4億円が見込まれるとのことです。

以下の紫外線消毒器(UVD ROBOTS)も、補助金を活用して購入した医療機器とのことです。UVD ROBOTSは、UV-C光を照射することでウイルスや細菌などのDNAを破壊して有害な微生物の99.99%の殺菌消毒ができる自律走行型ロボットです。
審議委員会終了後、自動運転のデモンストレーションもありました。大きなルンバの上に照射灯が搭載されている感じですね。(購入金額は1,000万円超とのことでした。)

手術室内で実際に動いている様子を見せてもらいました。

 

[b]緊急支援事業補助金(入院受入医療機関緊急支援事業補助金)について

新型コロナ患者等の受入病床を割り当てられた医療機関に対して、新型コロナ患者等の対応を行う医療従事者を支援して受入体制を強化するための補助を行うもので、病床確保計画の最終フェーズとなった都道府県等(大阪府が含まれる)の新型コロナ患者を受け入れている医療機関に対して、確保した受入病床数に応じ補助するというもの(対象期間:R2.12.25~R3.3.31)。

市立ひらかた病院は、受入病床数42床で算定し、活用は次のとおりの提案でした。

2/3以上を充当して新設する特別勤務手当は、主に医療現場で患者と接する業務に従事する職員=医療職給料表の適用を受ける職員(医師・看護師等・医療技術員)、特定任期付職員(医師等)、看護補助者(会計年度任用職員)等に一律20万円、それ以外の職員(事務員等)に一律5万円とするもので、支給総額は概算で 126,000千円(約650人分)、3月支給をめざすとのことでした。

また、職員への手当の支給にあわせ、運営に協力いただいた委託事業者(清掃、警備員、受付等)の従業員、派遣医療従事者(看護師、技師等)に対して、慰労金として3万円、支給総額は概算で 8,000千円(訳266人分)を病院事業会計(自己財源)から支給する(国の緊急支援事業補助金は活用しない)とのことでした。

なお、1/3(約6,300千円)は、感染症病床の清掃やコロナ事務等に係る委託料、感染防止対策に係る医療機器や消耗備品の購入費用に活用すとの報告でした。

閉会

今年度の病院事業運営審議委員会は今回で終了とのことで、最後に委員長の挨拶があり、ほぼ予定通り、約1時間で終了しました。出口の見えない新型コロナウイルス感染症への対応で気の休まる間もない中での開催であったにもかかわらず、審議会委員の質問に丁寧に回答いただける病院長をはじめ、病院職員の皆さんに感謝します。ありがとうございました。
来週、2月17日には市民福祉委員協議会が開催され、本日の審議内容も報告されることになっています。

 


 

地域医療支援病院となった場合、紹介・逆紹介の関係を強固なものにするためにも、退院支援や在宅医療の後方支援の機能が求められるのではないかと思われますので、そのあたりのことについても、今後、確認していきたいと考えています。

以下は、北河内二次医療圏の在宅医療提供体制に関する資料です(大阪府ホームページより引用)

 

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