縦割り行政の弊害により、当然に必要とされる対応が放置されるのではないか。市街地再開発事業区域に隣接する新町地区の公共施設整備について、質問しました。12月定例月議会、一般質問の報告①です。

2023/12/18

枚方市議会議員の奥野みかです。

ここでは、「1.枚方市駅周辺地区第一種市街地再開発事業に隣接する新町地区の公共施設整備について」の報告です。

浸水被害リスクの軽減や、新たに整備される枚方市駅北口駅前空間と連続した、美しく、機能的な面的整備のためには当然に必要であると考えられる隣接の新町地区の老朽水路の一体的な整備が放置されようとしています。市街地再開発事業区域と接続する新町地区の皆さんには、この間の大規模な解体・建設工事等のため、騒音や振動、粉塵など、多大なご負担をおかけしてきているのに、そうした皆さんのご要望に応えようという誠意もなく、下水道部は流下能力を理由に、市駅周辺まち活性化部は再開発事業区域外であることを理由に、いわば、「縦割り行政」そのものの対応によって、老朽水路の再整備(改修)を放置しようとしているのは非常に残念です。

さらに、再開発事業区域内で整備される実質的な「道路」について、商業施設への搬入車両等のアクセスや、大阪府住宅供給公社の賃貸住宅120戸の新たな居住者の通行などにも使用され、併せて、地域住民の歩行動線と災害時の避難用通路の機能を持つこととなるのですから、「民間管理による通路扱い」とするのではなく、将来にわたって「市が管理をする道路」とすべきではないかと意見しました。周辺住民の皆さんが京街道への通過交通の発生を懸念されているから、「民間管理による通路扱い」にするというのは論理が飛躍した承服できない話です。「市が管理をする道路」と位置づけた上で、法的な通行車両制限等を行うべきではないでしょうか。

今からでも早急に、市街地再開発事業に隣接する新町地区の雨水整備、公共性の高い通路の「道路」としての適正管理等、地域が抱える課題解決のための対応を進めるよう、強く求めました。

◇事業計画書(第1回変更)③街区

 


 

以下、12月18日の一般質問でのやりとりを掲載します。

1.①枚方市駅周辺地区第一種市街地再開発事業に隣接する新町地区の公共施設整備について

Q.私の質問

再開発事業地、第2工区の_地上14階建120戸の大阪府住宅供給公社_賃貸住宅「OPH枚方駅前」は来年3月下旬竣工予定、行政機能も加わる第3工区の_100m超え巨大複合施設「ステーションヒル枚方」は来年夏頃から順次開業予定とのことである。
「③街区のまちびらき」とか、「えきから始まるまちづくり」とか、京阪枚方市駅前の新たなまちに対する期待を高めるためのプロモーション活動も強化されている。
しかし、そういった状況の中で、見過ごせない問題がある。それは、その再開発事業地との境界に位置する新町地区の古い水路、開渠も暗渠も不規則に連続している新町地区の老朽下水道雨水施設が、現状のまま放置されようとしていることである。
私は、これまでの議会でも、浸水被害リスクの軽減や、新たに整備される駅前空間と連続した面的整備のために、上下水道局として、同時並行的に雨水施設の整備を行うべきであると、繰り返し、意見してきたところである。
しかし、上下水道局は、「機能不全などは生じていないことから改修の予定はない」、「今後も引き続き適正な維持管理に努め、水路機能を確保していく」とのご答弁を繰り返されてきた。
そこで、改めて、新町地区の水路に関する経緯について伺う。

A.白石上下水道部長の答弁

当該水路は、新町地区の雨水排水を受け持つ水路として、大阪府が所管していたものを、2004(平成16)年3月に国有財産特別措置法に基づき法定外公共物として譲与を受けたもので、維持管理は、上下水道局で行っている。

Q.私の質問

当該水路は、市の管理する、かつて「青線」と言われた法定外公共物で、雨水排水機能の維持管理は上下水道局が行っておられるとのことである。
このエリアは、従前、大阪府住宅供給公社住宅の敷地であったこともあって、枚方市駅北口一帯の再整備を進めるというのに、どうも市としての主体性が感じられない。
わかりにくい話なので、議長のお許しを得て当該水路の現状写真を見ていただきたい。

写真左側は市街地再開発事業地で、整備が進んでいる。第1工区、商業ビルである。
この境界が、かつて「青線」と言われた法定外公共物である。この古い水路には、隣接の土地所有者が設置した鉄板やコンクリート構造物によって「暗渠」になっている箇所と、「開渠」のままの箇所が不規則に連続している。
こちらは「暗渠」になっている箇所。

こちらは、先の写真の奥になるが、「開渠」で残されている箇所。

これが、暗渠と開渠が不規則に続く新町市区の古い水路である。

水路は「開渠」が基本である。「暗渠」の箇所、水路への蓋掛け等については占用許可の手続きを行っていただく、「開渠」の箇所については安全対策のためフェンス設置を検討するという考えを上下水道局は示された。
浸水被害リスクの軽減や、新たに整備される駅前空間と連続した、美しく、機能的な面的整備のためには、当該老朽水路の一体的な改修が必要であると考えるが、あらためて見解を伺う。

A.白石上下水道部長の答弁

枚方市駅周辺地区第一種市街地再開発事業に隣接する新町地区の水路は、2022(令和4)年度に再開発組合から提出された、協議資料(市街地再開発事業に伴う公共・公益施設整備協議等)に基づき精査した結果、水路の排水能力に支障がないことを確認していることから、改修の予定はない。今後も引き続き適正な維持管理に努める。

O.私の意見・要望

(水路機能は確保されていることから)改修の予定はないとのご答弁である。
枚方市駅北口の再整備を行って、機能的で美しいまちづくりを進めようとするのに、その事業区域と接続する箇所については、従前の経過を引きずったまま、当然必要だと考えられる整備はしようとしない。
これは一体、どうしてなのか。隣接地住民の皆さんには、大規模な再整備事業の工事のために、この間、騒音や振動、ほこりなどについて、多大なご負担をおかけしているのに、である。
そうした皆さんのご要望に応えようという誠意もなく、下水道部は流下能力を理由に、市駅周辺まち活性化部は再開発事業区域外であることを理由に、いわば、「縦割り行政」そのものの対応によって、古い水路の再整備を放置しようとしているのである。これは非常に残念なことである。
再開発事業完了後に、「何だ、この古い水路は」、「何でこんなところに中途半端なフェンスがあるんだ」等という批判を招かないように、改めて当該水路の一体的な整備について、強く要望する。

Q.私の質問

再開発事業に隣接する新町地区の公共施設整備については、さらにもう一つの課題が生じている。
それは、先の古い水路に隣接する再開発事業地に含まれる「道」のことである。先日、枚方市駅周辺地区市街地再開発組合から、「通路1号」及び「通路2号」の形状を直線的な線形に変更すること等に伴い、一部のエリアを再開発区域内に含めたいとする等の「枚方市駅周辺地区_地区計画」の都市計画変更が提案されたとの報告があった。
これもわかりにくい話なので、議長のお許しを得て、図面を見ていただく。

この図は、変更案の図面である。丸で囲まれた三角地が、再開発組合が購入し、新たに区域に含めたいと提案のあるエリアのようである。三角地を含めた結果、赤い太線で示した「通路2号」は直線的でより安全な線形となり、通路の見通しが確保され、青い太線で示した「通路1号」、そして、北側、外周道路につながっていくとの説明である。
古い水路は、赤い太線で示した「通路2号」に接しており、先に示した写真は、赤い矢印の先の箇所になる。
「通路1号」、「通路2号」について、第1工区の商業施設への搬入車両や、第2工区の公社賃貸住宅120戸の新たな居住者の車両を含め、これまで以上の車両や人の通行が想定される。つまり、極めて公共性の高い、実質の「道路」になるわけである。
しかし、「通路1号」、「通路2号」ともに「地区施設」、つまり「私有地の中の通路」の位置付けである。「私道」である。「通路2号」のうち、公社所有の敷地の管理者は公社であるが、現時点で再開発組合が所有している「通路2号」の一部の敷地については、事業完了後の管理者は未定とのことであった。そして、京街道と「通路2号」をつなぐ道も「位置指定道路」と称する公社所有の「私道」である。
道路の管理や補修、公共下水道の整備等のさまざまな地域課題をお聞きするにつけ、将来、管理者が市でないために対応できないような課題の発生を防止し、適切な管理を行うためには、市が「道路」として管理する必要があるのではないかと考える。市の見解を伺う。

A.山中市駅周辺まち活性化部長の答弁

議員お示しの通路1号及び2号については、再開発区域内で整備される施設の利便性向上などを目的とした民間敷地内通路である。また、併せて地域住民の歩行動線と災害時の避難用通路を確保するため、再開発事業にあわせて地区計画に位置付けた地区施設としている。
本通路の前後の道路状況や、道路幅員等の関係から、一般車両の通り抜けは想定しておらず、民間管理による通路扱いとしている。
なお、これまで再開発組合において実施した地元説明会などにおいても、周辺住民の方々より、京街道への通過交通が発生することへの懸念があったことから、再開発組合において、進入する車両を制限するためのバーゲートなどを設置する計画である。

O.私の意見・要望

「通路1号」及び「通路2号」が、再開発区域内で整備される施設への搬入等のアクセスや、そこに居住される120戸の新たな居住者の通行などにも使用され、併せて、地域住民の歩行動線と災害時の避難用通路の機能を持つものであれば、それは「民間管理による通路扱い」とするのではなく、将来にわたって「市が管理をする道路」とすべきだと考える。当該「通路」が一般車両の通り抜けを想定していないから「道路」としないというのは全く説明にはなっていない。
周辺住民の皆さんが京街道への通過交通の発生を懸念されているから、「市が管理をする道路」ではなく「民間管理による通路扱い」にするというのも論理が飛躍している。
「再開発組合において、進入する車両を制限するためのバーゲートなどを設置する計画」とのご答弁であるが、再開発事業が完了すれば、再開発組合はなくなる。地域の方は、「通路1号」及び「通路2号」の北側と南側と2か所で進入車両を止めると事前の説明会で説明していたのではないかとも言われていたが、事業完了後、バーゲートの管理を含めた進入車両制限の実施体制はどうなるのか、そして、責任の所在はどこになるのか、まったく不明である。「市が管理をする道路」と位置づけた上で、法的な通行車両制限等を行うべきではないか。
市は、土地区画整理事業地内、④街区の新しい道路について、まさにそうした「道路」とすることを打ち出されていた。整合性を欠く対応だと思う。
今から早急に、隣接地域の雨水整備、公共性の高い通路の「道路」としての適正管理等、地域が抱える課題解決のための対応を進めるよう、強く求めておく。

 

※市HP(枚方市議会)に録画映像がアップされれば差替えます。


【参考】

◇地区計画の変更の提案について

私道から市道への認定方法
私道を市道とする方法として、枚方市は寄附収受による方法を採っている。一定の基準(有効幅員4メートル以上、舗装道路、排水設備の整備済等「枚方市私有道路寄附採納基準」に基づく)を満たす場合に、寄附申請を受理し、市道とする。

私道の市道化促進に関する要綱

 


【これまでの議会での質問】

▶隣接する両端が新設され、新町地区の老朽排水施設の被害リスクは高まる。再開発事業の隣接地における下水道雨水施設の整備も、上下水道局として、同時並行的に行うべき。(2023/06/26)

▶各地でこれまで想定できなかった雨水被害が現実化している。工事等では、騒音・粉塵・振動等、多大なるご負担をかけている大規模再整備事業の隣接地区の、暗渠も開渠も不規則に連続する新町地区の公共下水道雨水整備事業(老朽排水施設」の課題解決に同時並行的に着手するよう要望。(2023/06/12)

^