12月4日の全員協議会。12人の議員がさまざまな観点から、枚方市駅周辺再整備の具体化に向けた検討について、質疑を行いました。私は、財政シミュレーションの実効性について、この時期に市駅周辺再整備事業を実施する価値について、大きく2つの観点から質疑を行いました。

2020/12/04

枚方市議会議員の奥野みかです。

12月4日(金曜日)10時から全員協議会が開催され、枚方市駅周辺再整備の具体化に向けた検討についての審議が行われました。

「枚方市駅周辺再整備の具体化に向けた検討について」の案件資料に、「枚方市駅周辺再整備基本計画(素案)令和2年度版」(前半・後半)「庁舎配置及び事業手法比較(案)」「枚方市新庁舎整備基本構想(素案)令和2年度版」「枚方市駅周辺地区第一種市街地再開発事業(③街区)について」「枚方市駅前行政サービスの再編の考え方(案)」「枚方市駅周辺再整備事業財政シミュレーション」を添付し、さらに、「市議会からの意見についての整理表」、「枚方市駅周辺再整備基本計画(素案)平成30年度版」「枚方市新庁舎整備基本構想(素案)平成30年度版」が参考資料として示されました。

冒頭、市駅周辺等まち活性化部・総合政策部からの説明を受け、12人の議員がそれぞれの観点から質疑を行いました。私は4番目、午前の最後になりましたが、今回示された令和13年度までの財政シミュレーションの作成プロセスや実効性について確認し、続いて、いま、枚方市駅周辺再整備事業(④⑤街区)を行う価値について確認するため、新庁舎建設、土地区画整理事業で実施する④⑤街区の取り組み、廃止した施設(市民会館大ホール)への対応、市長のリーダーシップについて、順次、質問を行いました。

質疑のやりとりについては、以下をご覧いただければと思います。

新型コロナ禍のダメージも計り知れず、今後、行政に求められる必要施策についても模索を続けているなか、充分な検討・検証が行われたとは思えない内容で提出された資料に基づき、枚方市の将来の財政や行政運営についての大きなリスクを抱えた大型事業のことを審議しなければならないことに、やるせない思いを感じながら臨んだ審議でしたが、私の質疑のみならず、全般に、提出された案件資料に対する各議員の質疑に市の説明責任が果たされたとは思えない協議会となりました。新型コロナウイルス感染症の感染がさらに拡大し、医療提供体制が危機に瀕しているこの時期に、全員協議会の開催を求めてまで推進しようとする伏見市政には、憤りさえ覚えました。

12月8日(火曜日)から12月定例月議会が開会されます。15日(火曜日)からは一般質問も予定されていますので、今回の質疑で納得できる答弁を得られなかった質疑について、追加で質問を設定しなければと考えているところです。


(※以下、質疑のやりとりを掲載します。)

私の方からは、大きく2項目の質問をさせていただく。
1点目は、市駅周辺再整備事業の「財政シミュレーション」について。2点目は、いま、市駅周辺再整備事業を実施する「価値」について聞く。

1.枚方市駅周辺再整備事業の財政シミュレーションについて

Q.私の質問
まず最初に、財政シミュレーションは何のために行うものか、伺う。

A.総合政策部長の答弁
財政シミュレーションの目的としては、将来にわたり安定した財政運営を維持する観点から、その時々の時点において想定できる本市財政への影響を踏まえ、今後取り組むことが予想される様々な事業についての実現可能性を明らかにするとともに、長期的な視点による財政状況の把握を目的としたものである。

Q.私の質問
では、次に、今回の財政シミュレーションの「構造」について、伺う。
本市の財政能力からみて、事業の実施は可能か、財政運営が将来的に成り立つのかを検証するのであるならば、まず、①市駅周辺再整備事業を実施しない場合の、ベースとなる予測を示し、②次に、検討している内容で事業を実施した場合の影響を織り込んだ予測を示し、③その上で、対応すべき内容を明らかするというプロセスが必要だと考えるが、今回の財政シミュレーションではそうした点はどのようになっているのか、見解を伺う。
また、災害対応なども含め、現時点で予測できない新規事業が必要となった場合の「財源確保」は見込まれているのか、伺う。

A.総合政策部長の答弁
お手元の資料「別紙5」に掲載の今回の財政シミュレーションについては、「Ⅰ」では「ステージ1-1」以降に要する経費は見込まずに試算を行い、今般のコロナ禍でベースとなる今後の財政状況を示しており、「Ⅱ」では、そうした財政状況を踏まえた事業展開として、まずは「ステージ1-1」までであれば、新庁舎及び総合文化施設整備事業基金など既存の財源の範囲内で事業の執行が可能となることを示している。また、「Ⅲ」では、さらに全街区についての実現性を明らかにするため試算を行ったものである。
現時点で予期できない災害等への対応については、財政調整基金の活用を考えているので、財政調整基金の残高は、一定確保しておく必要があると考えている。そのためにも、財政の健全性を損なうことがないよう、ステージごとに、収支見通しや財源確保の状況を踏まえながら、事業の展開を図る考えである

Q.私の質問
新型コロナウイルス感染症による財政面への影響については、まだまだ不透明な状況であり、来年2月に示される長期財政の見通しにおいて、さらなる時点修正が行われることが想定されるが、今回、示された市駅周辺再整備事業を実施しない場合の「Ⅰ」のシミュレーションにおいても、ステージ1-1までの「Ⅱ」のシミュレーションにおいても、黒字とはいえ、実質収支は5億円程度の推移しか見通せない、財政運営としては厳しい状況である、ということが示されている。
ところが、である。
全街区についての実現性を明らかにするため試算したという「Ⅲ」のシミュレーションでは、「Ⅱ」を示した時と同じ条件でのシミュレーションを「前提」として示すことなく、唐突に10億円の行革効果を見込み、10億円の実質収支「黒字」を確保できるものとして示されている。
また、長期財政の見通しと同じ、令和13年度までのシミュレーションで、事業完了までの全容はわからない。いきなり10億円の実質収支「黒字」を前提とする「Ⅲ」のシミュレーションを示すのは、堅実な財政運営をめざすという点からは大きな飛躍があると思われるし、これでは、誰も、正確な理解ができないと思う。このような見込み方をした理由について、伺う。

A.総合政策部長の答弁
「Ⅲ」の財政シミュレーションは、全街区において整備を進める中にあっても財政の健全性を維持するには、新たな財源として10億円が必要になることを明確にするため、このような条件設定のもとで、シミュレーションを行ったものである。
また、この10億円については、期間を通じて実質収支の10億円台を維持することを前提として設定したものであるが、現時点においては、FMひらかたの放送委託料の見直しや事業系ごみ手数料、また、道路占用料の適正化や総人件費の削減などのほか、さらなる未利用財産の売却・有効活用など新たな取り組みについて検討を行っており、随時、段階的に実施することで、財源を確保することは可能であると考えている。

Q.私の意見
サラリーマンが、年収からはとても届かない高額の新居を買うため、借金も重ねて返済も増えるのに、これだけ毎年の収入を増やして節約もすれば買えるんですよ、と夢を語っているようなものである。その新居も、買うことを約束したから、というだけで、家族が減ってどれだけの機能が必要かわからないし、今後、収入が増える目途も、家計を切り縮められる見通しもない、そんな無謀ささえ、感じられる。

事業を実施することを前提に、それが可能と見せるために、根拠のない数字を積み上げて財政シミュレーションを作り、事業実施に持ち込んだあげく、財政破綻してしまったら、それは納税者市民に対する「背信行為」に他ならない。企業経営の場合なら、経営者に対する特別背任罪が適用されるような事態、になりかねないのではないか。
毎年度10億円もの財政削減効果を生み出す行財政改革は、市民生活や枚方市行政に大きな影響を与えるものであることは容易に推測できる。議会レベル、市民レベルでの賛否や評価が分かれるものも多くなると思う。
10億円の内訳は説明されたが、内容が全く不透明である上、何が何でも減らすという結論だけが先行して固定化されているようで、「民主主義」を踏みにじるものでしかない。
新型コロナ禍のダメージも計り知れず、今後、行政に求められる必要施策もわからない状況の中で、議会や市民に対して正確な財政見通しに関する「事実」を説明しようとする気があるとは思えない、根本的な欠陥をはらんだこのような「財政シミュレーション」について、この場で協議しなければならないこと自体が疑問である、と意見しておく。

 

2.枚方市駅周辺再整備(④⑤街区)の取り組みについて

次に、財政的な無理を重ねて、実施しようとしている④⑤街区における市駅周辺再整備事業に、どれほどの「価値」があるのか、具体的項目について、順に確認させていただく。

 

Q.私の質問
まず最初に、市が行う主体的な事業となる「新庁舎建設」について、④・⑤街区に広がる広大な地区で、「民間」に委ねないで市が主体的に行う事業は、突き詰めると「新庁舎」の建設しかないようである。庁舎の位置は⑤街区が優位との案であるが、どのような庁舎を整備しようとしているのか。
ICT活用によるスマート自治体の実現とは、オンライン申請など、手続きのために市民が来庁することが不要となること。③街区における駅前行政サービス機能の拡充とは、どうしても窓口に来てもらわなければならない場合は、 駅前の便利な場所で行政サービスを展開するというコンセプトである。
であるならば、枚方市駅から遠くなる⑤街区に整備する新庁舎に、わざわざ来庁する市民は、どのような業務に関することで、どれくらいの人数が来庁することを想定しているのか、伺う。

A.市駅周辺等まち活性化部長の答弁
本市における主な庁舎機能が分散している状況を解消するため、先行して実施する市駅前行政サービスの再編に伴う部署を除く市長部局や教育委員会などの業務を中心に集約化を検討しており、来庁理由が最も多いライフイベントに関する各種申請や届出等のワンストップ化やわかりやすい案内窓口を目指していきたいと考えている。
なお、新庁舎における来庁者数の想定については、オンライン申請を含む今後のICTの進展を見据えた行政サービスの充実と並行して見極めていく。

Q.私の質問
どういった窓口を配置するのか、オンライン申請など今後のICTの伸展や来庁者数をどのように見極めるのか、そういったことも詰まっていないのに、新庁舎を建てるという結論だけが先行している。
では、そもそも新庁舎の構想は、前回の新庁舎基本構想(素案)から、どのような体制で検討され、更新されたものか、伺う。

A.市駅周辺等まち活性化部長の答弁
今回、枚方市新庁舎基本構想(素案)の更新については、議会をはじめ枚方市新庁舎整備基本構想意見聴取会や市民アンケート、ワークショップでのご意見を踏まえ取りまとめたものである。前回の素案をベースに、議会研究チームなどのご意見等を踏まえるとともに、国並びに大阪府などと協議を行いながら、庁内委員会等におきまして検討を重ねてきた。
更新内容については、主に、市駅前行政サービスの再編や枚方市駅再整備基本計画(素案)の検討と整合を図るとともに、コロナ禍に伴う新たな生活様式などの観点から、各種申請手続きのデジタル化や職員のテレワークなどにも柔軟に対応できる環境整備を行う考え方を追加したこと、さらには、新庁舎の想定規模を25,000㎡に見直しを行っている。

Q.私の意見
ご答弁いただいたが、新庁舎の基本構想について案が示され、議会を含め、幅広い議論がなされた経過があったのか。また、今回の構想についても、必要面積数は、結局、職員数に単位面積を掛け合わせて設定をするというアプローチで作成されている。求められる機能の具体的な「積み上げ」があるわけではない。
国にデジタル庁ができたこの状況下で、莫大な公費を投じて建設するにふさわしい、時代の要請を踏まえた庁舎だと納得できる説明は全くできていない、と指摘しておく。
【▶新営一般庁舎面積算定基準はこちらから

また、新庁舎を⑤街区に建設することは、防災拠点としての「庁舎位置の安全性」「安全・安心の拠点形成」の観点で優位性があるとされているが、淀川決壊を含めた大規模災害時において、新安居川ポンプ場に隣接する位置にある⑤街区西側が、安全な高さにあり、周辺道路の状況を含めて、活動拠点となる機能が発揮できる、とは到底思えないことを指摘しておく。

 

Q.私の質問
次に、④街区における事業について。
再整備基本計画において、「市民会館大ホール跡地の有効活用を早急に検討すべき」との議会研究チームの意見に対し、「市民会館を含む④⑤街区での土地区画整理事業を実現し、連鎖型まちづくりの推進に向けて当該地の早期活用を検討した」とあるが、④街区において何を実現するのか、また、何ができるのかが全く不明なので、ポイントを絞って数点、確認させていただく。

ここで、前提の事実の確認である。
④街区はほぼ枚方市が所有し、⑤街区も、国・府を含めほぼ公有地であると思うが、④⑤街区全体の面積はいくらで、それぞれの街区の所有割合はどのような状況か、民間所有分も含めて示していただきたい。

A.市駅周辺等まち活性化部長の答弁
現時点で想定している④⑤街区の土地区画整理事業の対象面積は、道路などの公共施設を含めて約4haである。権利者ごとの所有割合は、④街区では市が約9割、民間が約1割。⑤街区につきましては国が約2割、大阪府が約4割、市が約3割、民間が約1割となっている。

(※道路・公園は市有地)

Q.私の質問
ご答弁のとおり、④街区・⑤街区ともに、9割が公有地である。
そもそも、土地区画整理事業とは、土地の所有者から道路・公園等の公共施設用地を生み出すために土地の一部を提供してもらう減歩(げんぷ)や、従前の宅地の権利を新しい宅地に置き換える換地処分によって、土地の区画形質を整え、宅地の利用増進を図る事業と理解しているので、⑤街区に新庁舎を建設するために、大阪府の土地、府民センター用地を、市が④街区の市有地との「換地」で取得するという目的を除くと、なぜ、④街区で土地区画整理事業を実施する「必要」があるのか全くわからない。土地区画整理事業は当初予定よりも計画が伸びることも多いと聞くので、事業完了の延長も懸念されるのではないか。
府はどのあたりの市の土地と「換地」することになり、その「換地」により取得した土地をどのように取り扱うつもりなのか。もしくは、府民センター用地を市が購入することにならないのか。さらに、その他の権利者である国は土地の処分をどのように考えているのか。医師会館、納税協会等、その他の民間所有地についても、どのように「換地」が進むのか、もしくは、市が購入するのかなど、全くわからない。
そこで、具体的な「換地」の方向性について、伺う。

A.市駅周辺等まち活性化部長の答弁
現時点の想定としては、土地に関する権利は、換地により区画整理された新たな土地に置き換わるものとして考えている。
換地の場所については、従前の宅地と位置、地積、土質、水利、利用状況、環境などが照応することが原則とされており、各権利者の状況なども踏まえながら総合的に換地計画において定めていくことになる。
また、換地後の土地の扱いについては、各権利者が決めるものであるが、国・府とは、「枚方市における国・府・市有財産の最適利用推進連絡会議」などの場において、本市のまちづくりに協力することを確認しており、換地後の処分につきましては具体化を図る中で協議・調整を行う考えである。
また、③街区へ移転予定の大阪府北河内府民センターについては、③街区の新築工事完了が令和5年度と計画されており、枚方市駅周辺再整備基本計画(素案)における④⑤街区の土地区画整理事業の想定スケジュールでは、令和5年度内に解体工事の着手を予定している。引き続き、再整備基本計画(素案)に基づき円滑に事業が進むよう国・府と協議・調整していく。

Q.私の質問
各権利者の状況に応じて、それらを踏まえて総合的に換地計画を定めるとのことである。また、「土地に関する権利は、換地により区画整理された新たな土地に置き換わるもの」というご答弁である。
「土地区画整理」というのは、あくまでも事業手法であって、どういった区画を実現するのか、どういったまちづくりをめざすのかが最も重要である、と思う。

平成30年度の計画素案の段階では、「民間アドバイザーの意見に基づいて」、④街区の土地利用のメインは56階建て約700戸、30階建て約300戸のタワーマンションと7階建て14,000㎡と5階建て7,000㎡の商業ビル、5階建て300台の立体駐車場の建設で、⑤街区に合同庁舎建設の計画ということで市民にも広報されたが、いま、「民間アドバイザーの意見」はどうなったのか。
その際の全員協議会では、「民間アドバイザーの意見を参考にして」、のご答弁を繰り返しておられたが、この間の説明にも資料にも全く出てきていない。今回お示しの計画素案には大きく変更した内容が示されているが、どの時点で、民間アドバイザーの意見によらないことになったのか、確認のため伺う。

A.市駅周辺等まち活性化部長の答弁
平成30年度版の再整備基本計画(素案)においては、民間アドバイザーからの意見を踏まえ、枚方市駅周辺のニーズや財源確保を含めた市街地再開発事業による実現性などの観点から検討したモデルケースとして「土地利用計画と施設配置計画図」を示している。
今回④⑤街区においては、議会からのご意見や財政状況などを踏まえ、事業の実現性やさらなる民間ノウハウの活用などの観点から土地利用の方向性や新たなまちづくりのイメージとするとともに、土地区画整理事業に事業手法の見直しを行っている。

Q.私の質問
民間活力、民間施設といいながら、民間の意見も聴いていない、ということである。
また、タワーマンションが建つと思っている市民に、どのように今回の計画素案を広報されるのか、とも思う。

次に、「Ⅲ」の財政シミュレーション「全街区を見込んだ場合(⑤街区庁舎案)」の中で「土地売払収入等」として表に示されている合計87億円は、④⑤街区の市有地の売却ということか。さらに、令和5年度に9.5億円、令和7年度に10.8億円、令和8年度に32.6億円、令和11年度に34億円で、合計87億円となっていますが、どの程度の面積を想定しているのか、具体的な売払い計画について、伺う。

A.市駅周辺等まち活性化部長の答弁
「土地売払収入等」の金額については、④⑤街区にある市民会館や職員会館、保健所、本庁舎などの市有財産について、都市再生土地区画整理事業の制度で対象となる建築物に伴う補償費や換地後の市有地の一部売却費を見込んでいる。

Q.私の質問
具体的な年度と時期はわからないが、次に進む。
「Ⅱ」の財政シミュレーション④北⑤東街区(ステージ1-1)にも、「土地売払収入等」として、令和5年度に8.9億円、令和7年度に10.8億円、令和8年度に32.6億円、合計52億円が見込まれているが、この内容についても伺う。

A.市駅周辺等まち活性化部長の答弁
「土地売払収入等」の金額については、ステージ1-1に含まれる市有財産について、事業の進捗順に、令和5年度は、市民会館大ホールの撤去に係る補償費、令和7年度は、市民会館本館などの撤去に係る補償費、令和8年度は換地後の市有地の売却費を見込んでいる。

Q.私の質問
結局、④街区に関しては、換地もしくは売却をすることだけを定める計画内容になっているということである。
では、売却する④街区の土地について、用途制限等の規制はかけられるのか、伺う。

A.市駅周辺等まち活性化部長の答弁
民間活力導入に際して、枚方市駅周辺再整備基本計画(素案)に示すまちづくりの考えを反映し、一定の担保性が必要と考えている。その方法としては、例えば「地区計画」による制限なども可能と考えており、今後、権利者との勉強会や市民の意見聴取などを行い、土地活用の具体化を図る中で検討を行ってきたいと考えている。

Q.私の意見
売却したあとの制限のことも今後検討ということは、まちづくりの担保性は不透明なまま、市の土地の売却だけを既成事実にするということである。
「回遊」という言葉が頻繁に出てくるが、③街区に駅前行政機能や商業集積が整備され、⑤街区にあまり市民が訪れる必要がない市役所庁舎が位置し、④街区に住宅機能が整備されたら、誰がどことどこを「回遊」することになるのか、私には想像することができない。
枚方市駅前に広がる市の用地は、先人の努力で確保された貴重な資産である。
公園などと一体的に活用することで、さまざまな魅力を生み出すことができる可能性を秘めている貴重な市の財産を処分し、民間の住宅開発用地とすることが、市のまちづくりや財政運営にとって、なぜ有用なことだと言えるのだろうか。
市の未来に対して取り返しのつかない過ちを犯してしまうことになるのではないかと意見をしておく。

 

Q.私の質問
次に、市民会館大ホール跡地について、である。
「市民会館大ホール跡地の有効活用を早急に検討すべき」との議会研究チームの意見もあるが、大ホールの解体について、早ければいつ頃を想定しているのか。あわせて、遅くなるとすれば、いつ頃になるのか。
土地の新たな活用ととともに解体するのではなく、先に解体を進めるという考えはないのか、伺う。

A.市駅周辺等まち活性化部長の答弁
市民会館大ホールを含む④⑤街区については、来年度に権利者との勉強会や合意形成に向けた取組、並びに市有地の活用方法についての市民意見の聴取などを行っていきたいと考えている。そういった取り組みを反映した都市計画の決定や事業計画の認可、換地計画の認可、仮換地指定を経て、解体に着手できることになる。
現時点で想定している最短スケジュールは、令和5年度内の解体の着手が可能と考えている。
本市としては、総合文化芸術センター開館による機能の完全移転が行われる令和3年度からの暫定活用の期間や土地区画整理事業により補償対象となるなどの財政状況なども踏まえ、まちづくりに先行して単独事業として解体することには課題があるものと考えている。
また、解体が遅くなった場合の想定としては、ステージ1-1に着手出来ない理由等によって状況は変わってくるものと考えている。来年度に、ステージ1-1の実施に向けた準備とあわせて、着手出来なくなった場合の課題の解決に向けた検討を進めていく。

Q.私の質問
廃止される大ホールの解体が先送りされているように思われるが、条例上、大ホールの廃止時期は確定している。
撤去を先送りするなら、どの部署が施設を所管することになるのか伺う。

A.市駅周辺等まち活性化部長の答弁
市民会館大ホールの閉館後の所管部署については、まちづくりや施設の維持管理面などの観点から、現在、庁内で検討を行っているところである。

Q.私の意見
市民会館大ホールは老朽化が進み、どんどん危険な建築物となっていくと思われる。しかし、市有建築物保全計画の対象からも除外され、建物維持のために予算を使うことも想定できないことから、駅前には老朽化し、どんどん危険になっていく市民会館大ホールが放置される結果になるということであると思う。
結局、財政シミュレーションで明らかになった、将来の財政状況を危うくする巨額の税金を投入までして実現しようとしていることが、その投資に見合った「価値」があるとの説得力のある説明は全くできていないと思う。

茨木市には、「社会実験IBALAB(イバラボ)」という取り組みがある。
廃止され、放置されていた市民会館は基金を使って解体し、その跡地活用について、「市民会館100人会議」など、多くの市民の皆さんと対話と議論を重ね、それらの思いが詰まった「基本構想」を土台に、キーコンセプトである「育てる広場」を見据えつつ、市民の皆さんとともに市民会館跡地に暫定的な芝生広場をしつらえ、使う、などの取り組みを経て、「基本計画」がまとめられ、新施設の建設や広場の整備が具体化してきているとのことである。本市の市民会館の整備とはプロセスは異なるが、ともに考えるという姿勢は徹底されている。
市民が育てる広場、「社会実験IBALAB(イバラボ)」、実に魅力的な取り組みではないだろうか。

市長が果たすべきリーダーシップとは、本市の財政状況を事実に基づいて適切に見極め、コロナ後の社会経済の状況をしっかりと見通すこと。そして、市民会館大ホールなど、直面する廃止施設への迅速な対応を、具体化する計画への抜本的な見直しを方向づけることではないか。市民とともに考える姿勢をもって、である。

Q.私の質問
最後に、第3波の感染拡大が進むこの時期に、コロナショック以前の取り組みの経過にこだわって、ハンドルも切らない、ブレーキも踏まないという市政の舵取りをしていることについて市長はどう考えているのか、伺う。

A.市長の答弁
現在、取り巻く状況としては大変厳しい状況があるというふうに認識している。少子高齢化、また経済の低成長という時代の中で、そして、さらに今回、このコロナの影響で、こういった先行きが不透明で非常に厳しい時代が待ち受けているということが、より鮮明になってきているのではないかと考えている。こういったなかにおいて、本市として将来を見据えた中で持続可能な成長を見込んだ中にあっては、こういった市駅周辺再整備の事業というのは、私は絶対にやっていかなければならないというふうに思っていて、私はこの中にコロナの新しい社会というのをこの駅前の再整備の中に反映させていくというふうに考えている。

Q.私の意見
市長のご答弁からは、意気込みは感じられるが、市駅周辺再整備事業の重みというものが全く感じ取れない。
さまざまな疑問や意見に対する説明も極めて不十分である。これでは市民の皆さんに対して、市駅周辺再整備事業がなぜ必要で、そのために必要な財源をどのように確保するのかということに対する説明責任は全く果たせていない、と指摘して、私の質問を終わらせていただく。

 

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