12月定例月議会 枚方市駅周辺再整備について(一般質問④)

2019/12/19

市駅周辺再整備事業については、12月5日に全員協議会が開催されました。その際、連合市民の会の中武議員の質問に対して、「枚方警察署については、昨年9月に大阪府において建替え計画がないことを確認し、それ以降も計画に変更がないことから、これまで意見交換や協議をした経過はない。」と答弁されていたことから、まず、全員協議会以降、枚方警察署に関して、大阪府や大阪府警本部に対して、市として、改めて協議・確認をされたのかを尋ねました。
そして、枚方警察署が果たしている役割や抱えている課題解決に対して、本市がどのような姿勢で臨むべきだと考えておられるのか、大阪府警本部や枚方警察署と意見交換や協議をする考えが本当にないのか、首長としてのリーダーシップやビジョンを伏見市長に伺いましたが、情報提供を行うとのお答えにとどまりました。
50年先をも見通さなければならない枚方市駅周辺再整備を進めようとするにあたっては、安全・安心を高めるための基盤整備に大阪府や枚方寝屋川消防組合とともに取り組んでいくという姿勢で進めていただきたいと意見し、そのためには、まず、枚方警察署の現状や課題・将来の建替え方式やビジョンについて、大阪府警本部や枚方警察署と必ず協議していただくことを要望しました。

 


 

質問のやりとりは次のとおりです

◇観点1 安全、安心を高める施策について

質問1

先の全員協議会で、連合市民の会の中武議員の「枚方警察署は建て替えの必要性があるのかないのか、また、今後、建替える場合に現地建替えが可能なのか、移転建替えが必要になるのか、大阪府警本部や枚方警察署と協議したのか。」との質問に対して、「枚方警察署については、昨年9月に大阪府において建替え計画がないことを確認し、それ以降も計画に変更がないことから、これまで意見交換や協議をした経過はない。」との答弁であった。
市は、50年先をも見通さなければならない枚方市駅周辺再整備を進めようとしているのに、枚方警察署の現状や機能、その将来課題について、まったく気にもかけていないように思われる。
そこで、全員協議会以降、枚方警察署に関して、大阪府や大阪府警本部に対して、市として、改めて協議・確認をされたのか、まず、伺う。

回答要旨1(市民安全部長)

大阪府警察本部は、平成28年9月に策定された大阪府警察施設類型別計画において施設の更新時期を「建築後70年以上を目標とする。」としている。
今回、同本部に確認したところ、枚方警察署については、建築後39年であり、また平成26年度に耐震化工事も行ったことから、今のところ更新を行う候補とはなっていないとのことである。

質問2

大阪府警本部の計画は「施設の更新は建築後70年以上を目標としている」としていて、問い合わせに対する回答は「今のところ更新を行う候補とはなっていない」とのことである。「建替える必要はない」とは回答されていない。

昨年8月、富田林警察署の留置場から容疑者が逃走し、49日間も逃げ続けられてしまったという事件があった。最近も、大阪地検による護送中の被告の取り逃がし事件が連続して起こっている。これらの事件の背景として、拘留施設の不足や不備が指摘されているが、枚方警察署においても同様の問題を抱えていると思われる。

また、先日、2019年版犯罪白書が公表されたが、刑法犯の認知件数は、2002年をピークに減ったものの、内訳として、児童虐待や配偶者間の暴行や殺人、ネットを悪用した詐欺、児童買春などがすごく増加しているとのことである。
子どもたちや女性たちの命を守るため、さらには、お年寄りをねらった特殊詐欺や、家に帰れなくなった認知症高齢者の保護に至るまで、現場の警察官の皆さんは、本当にご苦労をされている。これはもちろん枚方警察署でも同じだと思う。
その上、枚方警察署では、市民生活に最も身近な生活安全課は庁舎外のプレハブに入っているし、本庁舎はバリアフリーではなく、とても狭くて不便である。執務環境の整備について極めて大きな課題を抱えていることは明らかで、あと30年もの間、機能を更新することなく放置させてはならないと思う。

伏見市長は大阪府議会議員の経験もある。市民の安全、安心を高める施策を進める上で枚方警察署が果たしている役割や、あるいは抱えておられる課題解決に対して、本市がどのような姿勢で臨むべきだと考えておられるのか、大阪府警本部や枚方警察署と意見交換や協議をする考えが本当にないのか、これは伏見市長に見解を伺う。

回答要旨2(伏見市長)

⑤街区及びその周辺については、安全・安心の拠点の形成に向け検討していく考えであり、そのために現時点での市の考えや市議会からいただいているご意見など必要な情報については、適宜、大阪府及び大阪府警察本部に対して提供する考えである。

要望

かつて枚方警察署が全国でも有数の管内人口を抱えていたため、市民の安全・安心を守るために2署体制にすることを求め、枚方・交野、両市の行政、選出府議会議員などが一体となって大阪府・大阪府警本部に働きかけた結果、平成24年7月に交野警察署が開設された。働きかけを始めてから、実現までに10数年かかったと聞いている。

大阪府は今、湾岸開発に力点を置いているので、府内各地域の警察施設の更新については、後回しにされがちである。だからこそ、枚方警察署の管轄する地域の首長である伏見市長に対して、首長としてのリーダーシップやビジョンをお尋ねしたわけであるが、情報提供を行うとのお答えにとどまり、非常に残念な思いでいっぱいだ。

「安心で人をまもる」と掲げられた以上、めざすべきは、市民が安全・安心に暮らすことができるまちの実現である。
大阪府が北河内府民センターを③街区から移転させるのなら、あわせて枚方警察署についても、それこそ「連鎖型」で、施設の更新に向けた明確な展望を確立するよう求めるべきではないか。
枚方消防署の建替えという課題も含め、安全・安心を高めるための基盤整備に大阪府や枚方寝屋川消防組合とともに取り組んでいくという姿勢で、枚方市駅周辺再整備を進めていただきたい。
そして、そのために、まず、枚方警察署の現状や機能、将来の建替え方式とビジョンについて大阪府警本部や枚方警察署と必ず協議していただくことを要望する。

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