2月15日、建設環境委員協議会が開催されました。案件は「屋外広告物の安全点検及び特定区域の見直しについて」等、都市整備部の3件を報告します。【報告②】

2022/02/15

枚方市議会議員の奥野みかです。

2月15日に開催された建設環境委員協議会。ここでは、都市整備部の3件の案件の審議について報告します。


今回、提出された案件は次のとおり。

【案件名】

(3)屋外広告物の安全点検及び特定区域の見直しについて[住宅まちづくり課]
(4)小中学校教室等空調設備の更新及び体育館空調の整備について [施設整備室 教育政策課]
(5)市街化調整区域内における開発行為の許可について[審査指導課]

 

以下、各案件の詳細です。

 


(3)屋外広告物の安全点検及び特定区域の見直しについて[住宅まちづくり課]

国の指針等を踏まえ、屋外広告物の安全点検に関する事項について見直しを行うもの。また、市街地再開発事業による都市計画の変更や駅前交通広場の整備に伴い、特定区域の拡大を行うもの。見直しは「規制の強化」である。パブリックコメントを実施(2月21日~3月14日)し、4月に施行規則の改正及び施行(特定区域に関する事項)、10月に施行規則の施行(安全点検に関する事項) を予定。

◆ 変更内容

1.安全点検に関する事項の見直し

良好な景観形成及び風致の維持並びに公衆に対する危害の防止を目的として、屋外広告物の表示及び設置等について定めている。屋外広告物の管理については、管理者を定めて適正な管理を行うとともに、一定規模以上の屋外広告物の場合は、2年を越えない期間ごとに定期的な安全点検の実施及び報告すること等を義務付けている(条例第26条)。

屋外広告物法
枚方市屋外広告物条例枚方市屋外広告物条例施行規則

近年、全国的に老朽化などによる屋外広告物の事故が発生していることから、屋外広告物の安全性の確保がこれまで以上に求められており、国が安全点検に関する指針や条例ガイドラインを示している。国の指針等をふまえて、屋外広告物の安全点検に関する事項について見直しを行うもの。

屋外広告物の安全点検に関する指針(案)(平成29年7月)

【変更内容】

①安全点検を行う者の資格要件
②既存の屋外広告物の報告義務
③安全点検結果報告内容(8項目から17項目に細分化し、安全点検の強化。写真の提出)

④安全点検の対象となる屋外広告物の規模要件(「表示面積が7㎡を超えるもの」の要件を追加)

2.特定区域に関する事項の見直し

枚方市駅周辺の特定区域については、建造物の屋上広告物(地上からの高さが15mを超えるもの)を対象に規制等を行っているが、市街地再開発事業による都市計画の変更や駅前交通広場の整備に伴い、特定区域に関する事項について見直しをするもの。

枚方市屋外広告物条例に基づく広告物等の表示の方法等の制限に係る区域等の指定

①特定区域の拡大(条例第14条第2項第3号の規定による指定)


②基準の変更(施行規則第8条の「広告物等の表示の方法等の基準」の変更)


「鉄道駅の名称等については、現に存する広告物等の提出位置より上部に表示又は設置しないこと。」は現存する駅名の看板があるから、のようです。

(鉄道駅の名称「枚方市駅」の看板)

◆ 今後のスケジュール

パブリックコメントの実施(2月21日~3月14日)し、結果公表の後、2022年4月に施行規則の改正及び施行(特定区域に関する事項)、10月に施行規則の施行(安全点検に関する事項) を予定。

奥野の意見(確認)

・国が「屋外広告物の安全点検に関する指針(案)」を示したのは、2017(平成29)年7月である。今回、安全点検に関する事項の見直しや特定区域に関する事項の見直しを行うとのこと。他市の状況について。市駅周辺再整備の③街区の再開発工事が進み、特定区域を拡大するのに合わせて、安全点検に関する事項の見直しを行うものか。
→国指針に基づく各市条例・規則等の改正の状況は、2018年に大阪府・豊中市、2020年に吹田市、2021年に京都府・京都市。なお、大阪市・堺市・高槻市・寝屋川市等の改正はない。
・「規制緩和」を指向するものなら、その理由や根拠、現実的にどのような変化が予想されるのかを確認しなければならない。「規制強化」を指向するのならば、その措置が必要な事実(立法事実)と規制強化の必要性に関する理由と、その合理性を確認する必要がある。
見直しは「規制の強化」であるが、その必要性や合理性について。
→必要性は老朽化、事故あり。合理性は、国が指針・ガイドラインを策定、他市状況。

 


(4)小中学校教室等空調設備の更新及び体育館空調の整備について [施設整備室 教育政策課課]

小中学校教室等空調設備の更新については、2008(平成20)年度にPFI事業により一斉に設置した機器等の更新が必要となってきたこと、また、体育館空調設備の整備については、子どもたちの熱中症対策に加えて避難所の環境改善にもつながる事業として検討を進めてきた。
2021(令和3)年11月の委員協議会において体育館空調設備に関する検討状況の報告を行ったが、今回、この間、進めてきた「可能性調査」の検討結果を踏まえ、両事業の実施方針について報告を行うもの。

(1)教室等空調設備の更新

①対象室数:約1,800室
全体約2,500室の内で平成23年度以前に設置した空調設備を更新対象とし、残りの約700室は更新時期に応じて対応)
②空調方式:パッケージエアコン天井吊型(電気式)
③事業手法:DBO方式
④主な財源:文科省補助金、学校教育施設等事業債
⑤契約方式:総合評価一般競争入札
⑥契約期間:2024(令和6)年度から2042(令和24)年度まで(設計、施工、15年間の維持管理
⑦設置イメージ

(2)体育館空調設備の整備

①対象棟数:中学校体育館(19棟)、小学校体育館(43棟)
②空調方式:パッケージエアコン天井吊型(都市ガス式)
※室外機は「電源自立型タイプ」とし、災害等で電気供給が途絶えた場合でも、都市ガスの供給があればエンジンを稼働し、空調運転が可能。また、発電機を備えており、体育館内の照明や100Ⅴコンセントの使用も可能。
③事業手法:DBO方式
④主な財源:緊急防災・減災事業債
⑤契約方式:総合評価一般競争入札
⑥契約期間:2022(令和4)年度から2039(令和21)年度まで(設計、施工、15年間の維持管理
⑦設置イメージ

※DBO方式は、民間事業者に設計、建設(施工)、運営(管理)を一括して委ね、施設の所有、資金の調達については公共側が行う方式。本事業は、大型事業であることから事業の一体性が必要となり、財政的にも有利な財源が活用可能となるため本事業手法を採用することとした。

◇ 枚方市小中学校空調設備更新等検討調査 報告書概要(2021年12月)より

「夏場のピーク電力カットを行うことが出来るGHP」

「GHP 及びEHP マルチパッケージエアコンのデメリット(室外機重量が大きく屋上設置ができない点及び冷媒管の再使用が不可な点(GHP))から、既存設備の大部分の空調方式である「EHP・パッケージエアコン方式」に統一して更新を行うことの優位性が高いと考えられる。」

◇ 事業費・財源及びコスト

《事業費》 約7,800百万円
【体育館空調設備整備事業】 約2,600百万円(整備費、維持管理費、負担金、委託料等)
【教室等空調設備更新事業】 約5,200百万円(整備費、維持管理費、委託料等)
※事業費は、2024(令和6)年度の事業者公募に向け精査
《財源》
【体育館空調設備整備事業】 緊急防災・減災事業債(充当率100%、償還金のうち70%交付税措置対象)
【教室等空調設備更新事業】 学校施設環境改善交付金、学校教育施設等事業債、市単独費

 

奥野の意見(確認)

・「教室等空調設備の更新」については、強風対策を盛り込んでいるのかが不明。
「枚方市小中学校空調設備更新等検討調査 報告書概要」のⅡ-1-「(2)空調方式の比較検討」において、「GHP及びEHPマルチパッケージエアコンのデメリット(室外機重量が大きく屋上設置ができない点)」という記述があり、そのことから、既存設備の大部分の空調方式である「EHP・パッケージエアコン方式」に統一して更新を行うことの優位性が高いとされている。
2018年9月4日の西日本を縦断した台風21号による強風被害(最大風速44m以上の強風)で、市立小中学校、計64校2,826教室のうち、55校760教室に設置されたエアコン約1,500台が破損し、PFI事業者による修理に随分、長時間を要した事象。破損原因は、室外機の多くが屋上設置であったために、強風に耐えられず、非常に大きなダメージを受けたと記憶しているが、既存設備の大部分の空調方式である「EHP・パッケージエアコン方式」に統一して更新するとなれば、今後も発生するリスクである台風等の強風による室外機の破損リスクへの対応が想定されているのか、そのあたりがよくわからない。

・「体育館空調設備の整備」については、空調方式の選択理由説明が不十分。
「枚方市小中学校空調設備更新等検討調査 報告書概要」のⅡ-1-「(3)空調方式の定量面の比較検討」において、「概算事業費を試算し、比較検討を行った結果、「天井吊形、GHP方式」が最も安価となった」と記載されている。この比較検討は、ライフサイクルコスト(LCC/契約期間中の建設・維持管理費用(燃料代を含む)総額)で行ったのか。具体的な数値の記載がなく、説得力がないので、詳細を示すべき。

・「両事業の維持管理期間」については、維持管理期間設定の理由が不明。
資料では、両事業の維持管理期間を15年間としている。しかし、「枚方市小中学校空調設備更新等検討調査 報告書概要」「Ⅳ_民間事業者の意向把握」に記載の「法定耐用年数13年を超える部分については費用上昇分の予算への反映や性能保証なしを求める意見あり。」という意見は重要である。
このDBO案件における「維持管理」の中には、電気代もしくはガス代等の費用は含まれていない(メンテナンスコストのみ?)が、人件費等、あらゆるコストが上昇すると思われる局面で、根拠のない長期契約を民間事業者に求めることは、競争性確保の阻害要因となる。(中宮浄水場更新事業で採用したDBO方式でもで明らかになったと思う。)また、設計・工事(DB)と維持管理費(O)を分けて概算事業費を示していただかないと、維持管理の年間必要額がわからない。

平成30年度に発生した自然災害への対応状況について(※教育委員会協議会資料/2018年11月26日

(イ)空調整備の破損につきましては、59学校で約1,500台を超える空調設備が使用できない状況となっております。現在、PFI事業者により、順次調査、修繕中であり、復旧工事が完 了するのは来年の春頃になる予定でございました。しかしながら、空調室外機の破損状況が重 度であるものが予想以上にあることや、近畿地方の広範囲で破損事例が多発しており、部品等の調達に時間を要する状況となっていることなどから、全ての復旧については6月頃になる予 定でございます。復旧が間に合わない教室における冬の暖房対策につきましては、ガスストー ブなどにより対応する予定で、現在、学校と連絡調整を図っているところでございます。

学校の空調設備の整備及び維持管理について~経緯と今後の取り組み~(※教育委員会協議会資料/2020年11月20日

 

(※以下、奥野の発言を掲載します。)

(質問)
教室等空調設備の更新について、2018(平成30)年の台風21号の際、屋上設置の室外機が非常に大きな被害を受けたが、既存設備の大部分の空調方式である「EHP・パッケージエアコン方式」に統一して更新するとなれば、室外機は現状と同じ屋上となるため、今後も発生する台風等による室外機の破損が懸念される。
そこで、更新時の台風等の風害対策についてどのように考えておられるのか、伺う。

(回答)
今年度実施した可能性調査において屋上に室外機を設置した場合の台風被害の対策について調査検討を行っている。大阪府の過去の最大瞬間風速について観測値を確認したところ、観測史上5位まで全て南方向を含む結果(※注)であったことから、室外機の設置向きを東西方向にすることで対応可能と考えている。

(意見)
「室外機の設置向きを東西方向にすることで対応可能」とのお答えで、そうであればいいと思うが、可能性調査の報告書では、「屋上設置」以外の提案が可能であるように思えず、「EHP・パッケージエアコン方式」を市が指定してのDBO提案を求めると、屋上設置の室外機の強風による破損リスクを事業者に負担させることが困難になるのではないかと懸念される。報告書には、平成30年に起こった「実際の被害」とその課題に対する言及がないように思われるので、補足いただいて発注手続きに臨んでいただくよう、お願いをしておく。

(質問)
教室等空調設備の更新について、全約2,500室のうち約700室については、更新時期に応じて更新されるとのこと。平成30年の台風災害時に更新して設置したものが500室あるとのことであるが、「学校整備計画」に教室等空調設備の個別更新計画を明示していくのか、伺う。

(回答)
教室等空調の個別更新については、設置後の経過年数や空調設備の不具合発生状況により適切な時期に更新が必要と考えており、学校整備計画と整合を図りながら進めていく。

(意見)
財源の確保が重要なので、更新時期をしっかりと踏まえた更新計画を明らかにして、財政と調整いただくようお願いをしておく。

(質問)
資料5ページの事業費について、体育館空調設備整備事業は約26億円(整備費、維持管理費、負担金、委託料等)、教室等空調設備更新事業は約52億円(整備費、維持管理費、委託料等)とあるが、それぞれ、設計、施工部分と維持管理部分に分けて教えていただきたい。

(回答)
体育館空調設備整備事業費 約26億円の内訳について、
設計、工事監理として約22億円、維持管理、負担金、委託料等として約4億円である。
また、教室等空調設備整備事業費 約52億円の内訳について、

設計、工事監理として約42億円、維持管理、委託料等として約10億円である。

(意見)
例えば、体育館空調設備の更新事業については「天井吊形・GHP 方式」が妥当と示されているが、「概算事業費を試算し、比較検討を行った結果」はよくわからない。
電気代、もしくはガス代等の費用は維持管理経費に含まれていないとのことであるが、人件費等、あらゆるコストが上昇すると思われる局面で、長期の契約を民間事業者に求めるリスクは大きく、競争性確保の阻害要因となると考える。(これは、中宮浄水場更新事業で採用したDBO方式でも明らかになったと思う。)
維持管理の年間必要額がよくわからず、説得力がないのではないか、と意見しておく。

(質問)
そこで、その維持管理期間についての質問、であるが、

設置後の維持管理について、民間事業者の意向把握の結果から、「法定耐用年数13年を超える部分については費用上昇分の予算への反映や性能保証なしを求める意見あり。」との記載がある。この契約における期間設定については、厳密な考え方の事業者からの指摘もあるように、整備する機器の法定耐用年数(減価償却費に関わる)と一致させるべきかという、この意見は重要だと思う。この意見を踏まえると、維持管理期間を法定耐用年数と一致させるべきではないかと考えるが、15年に設定する合理的な理由の説明をお願いする。

(回答)
今回設置する空調設備の法定耐用年数は13年となっているが、教室や体育館の利用頻度や維持管理を適正に実施していくことから、機器の寿命は更に延長される。こうしたことから、メーカーの部品供給可能な15年を維持管理期間としたものである。

(意見)
疑問点もいろいろと投げかけさせていただいたが、競争性を確保した中で、公正な評価が行われ、総合評価一般入札が適正に実施されるよう、仕様の検討等、よろしくお願いしておく。

 

(※柱)大阪府の過去の最大瞬間風速について観測値を確認したところ、観測史上5位まで全て南方向を含む結果であったことから、室外機の設置向きを東西方向にすることで対応可能と考えている。
 ↓↓
気象庁HPからということで、担当課が示された資料より以下引用。
1位 60.0m/s 南(1934/9/21)
2位 50.6m/s 南南東(1961/9/16)
3位 47.4m/s 南南西(2018/9/4
4位 44.7m/s 南(1950/9/3)
5位 41.8m/s 西南西(1998/9/22)

なお、気象庁HPには、枚方市の「観測史上1~10位の値(年間を通じての値)」も示されているが、必ずしも南向きの風ばかりではないよう

他の委員の質問

・総合評価一般競争入札について、価格評価を技術評価の配分について。価格評価に予定価格は設定するのか。一者応札ということもあるので、価格評価は予定価格からの差で評価をするべきではないか。
→価格評価と技術評価は「1対1」を基本と考えているが、選定審査会を経て決定する。予定価格は設定する。
・避難所として、冬の体育館の使用もありうる。床輻射空調システム採用の検討は。
→約1.7倍の事業費がかかる。床の貼り替えも必要で、工事期間も数か月となる。他市事例で、天井吊型であっても暖房効果が得られることを確認している。
・平成30年の台風被害では、南からの風が室外機に大きなダメージを与えたことを踏まえていただきたい。
・教室等空調について、PFI方式ではなくDBO方式を採用した理由。
→一斉整備が必要であったため。平成20年のPFI同様、民間活力活用の形態を検討した。PFIは民間資金を活用して平準化したもので、DBO方式は事業債で市が資金を調達。財政負担が少ない。教室等で更新時期の未達の、全約2,500室のうち約700室については、更新時期に応じて個別対応(設計・工事→維持管理)となる。
・2023(令和5)年に中学校、2024(令和6)年に小学校。なぜ、中学校が先か。
→熱中症の状況調査の結果、室内温度上昇により活動を中止した件数が中学校の方が多かったため。「避難所」以上に「熱中症対策」の判断。
・学校施設整備計画に、空調の個別更新計画を明示するのか。
→個別設置分は見通している。財政的には、学校トイレの後に空調か。1校2億円超が想定される学校プールの更新課題もある。
・ガス(体育館)と電気(教室等)というのは、いずれかの供給が止まっても大丈夫なように、ということもある。

 


(5) 市街化調整区域内における開発行為の許可について[審査指導課]

⽴地適正化計画に基づく集約型都市構造による持続可能なまちづくりを目指すため、市街化調整区域内の開発行為の許可を見直し、条例区域を廃止するもの。規制緩和の廃止。パブリックコメントを行い(3月2日~22日)、6月の定例月議会へ条例の一部改正案を提出予定。

市街化調整区域内の開発行為の許可

市街化調整区域内の開発行為の許可は、都市計画法第34条第11号に基づき制限されているところであるが、市町村等の条例で対象区域をあらかじめ定め、市街化調整区域でも住宅等の開発⾏為を許容する制度がある。枚方市は、2004(平成16)年に条例を制定し、人口増加を背景に周辺の市街化区域との調和を図りつつ運用してきた。

社会情勢の変化、2017(平成29)年に立地適正化計画を策定し、集約型都市構造の持続可能なまちづくりへ。
課題に対応するため、市町村等の条例で定める対象区域(条例区域)の縮小や廃止の検討を行う。なお、現在、本市以外、大阪府内、条例区域の指定はない。
国においても市街地の拡散を助長する条例について問題視し、2020年6月の都市再生特別措置法の改正(2022年4月施⾏)により、条例区域から浸水ハザードエリア等を除外する規定が追加された。

↓↓

今回、「枚方市都市計画法に基づく市街化調整区域内における開発行為等の許可に関する条例」のうち、 都市計画法第34条第11号に基づく条例区域(8か所)をすべて廃止するもの。条例区域が廃止されると市街化調整区域であるため、地区計画を立てないと開発行為等はできなくなる。市街化区域への(国・府ともにハードルをあげている。)

見直しは、条例区域を廃止することで、⽴地適正化計画に基づく集約型都市構造による持続可能なまちづくりを目指すため。

3月 パブリックコメントを実施(3月2日~22日)
5月 結果の公表
6月 定例月議会へ条例の一部改正案を提出

奥野の意見(確認)

・2017(平成29)年以降、課題に対応するため(人口減少、集約型都市構造への誘導等)、条例区域の縮小や廃止の検討が行われたということである。資料には、「⼤阪府内の条例区域の指定はない」と記載がある。
これは、府内各市は
、そもそも条例を制定していない、制定していても区域の設定をしていないのか、もしくは、条例区域廃止のため、早々に条例改正の手続きを済ませているということか。
→大阪府内の条例制定については、大阪市、堺市、枚方市が条例を制定した。他の市については、市街化調整区域がない、もしくは条例制定はしていない。堺市については、2012(平成24)年7月に条例の廃止をしている。大阪府については、条例の経過措置として一部の市町村で運用している。
・枚方市の特徴として「穴抜け市街化調整区域(穴抜け調区)」があると聞いたが、条例区域の指定と関係はあるか。
→枚方市において、市街化区域の中に市街化調整区域が存在する「穴抜き調区」という特殊性から、市街化区域に編入を視野に入れ、条例制定をし、開発許可を行ってきた。市街化区域編入の権限は大阪府知事であり、条例制定後編入基準が変更になったため、市街化区域への編入ができなくなっている状態である。
・そもそも、これは規制緩和の廃止なのか、規制強化なのか。
規制緩和の廃止である。

他の委員の質問

・条例区域を廃止し、市街化調整区域の開発許可をしないということであるが、現「条例区域」について、市街化区域編入に向けての取り組みは行わないのか。実際には宅地化されており、実態とあっていない。市街化区域に編入していくべきであると考える。
→都市計画課を通じて、5年ごとの見直しにあわせ、市街化区域編入を権限のある大阪府に働きかけてきたが、駅から徒歩圏であることや緑化率20%等の課題があり、編入が認められるに至っていない。

 


【2022年2月21日追記】

「屋外広告物の安全点検及び特定区域の見直し」についてのパブリックコメント

2022年2月21日(月)から3月14日(月)までパブリックコメントが実施されます。
「屋外広告物の安全点検及び特定区域の見直しについて」はこちらから。

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