人と人との交流を深めることを支える地域スポーツの推進を。6月2日、「スポーツ施設(3施設)の指定管理について」「枚方市スポーツ推進計画の中間評価報告等について」です。(総務委員協議会の報告⑤)

2023/06/02

枚方市議会議員の奥野みかです。

6月2日に開催された総務委員協議会の報告⑤です。
(7)スポーツ施設(3施設)の指定管理について[スポーツ振興課]
(8) 枚方市スポーツ推進計画の中間評価報告等について[スポーツ振興課]
上記2案件について、報告します。

 

 


 

(7)スポーツ施設(3施設)の指定管理について[スポーツ振興課]

枚方市立総合スポーツセンター枚方市立市民体育館及び枚方市立伊加賀スポーツセンターは、2006年度から順次、指定管理者制度を導入し施設運営を行っている。2024年3月31日で指定期間が満了することから、2023年度、次期指定管理者の選定(2024年4月1日~2029年3月31日までの5年間)を行う。
サービスの平準化や向上、管理コストの削減を目的として、3施設を一括管理する指定管理者の公募を実施し、指定管理者選定委員会に諮る。指定管理者の経営努力や創意工夫を引き出すインセンティブとなることから、引き続き、指定管理料と利用料金の併用制による管理運営とするもの。

◇指定管理者管理運営評価表

枚方市立総合スポーツセンター
枚方市立市民体育館
枚方市立伊加賀スポーツセンター

◇関係条例の一部改正(予定)

・休所日の変更


・営利利用の制限緩和
市民の「観るスポーツ」を支えるとともに、施設の利用率の向上及び利用料収入の増加につなげることを目的として、指定管理者の認める範囲内でスポーツイベントや興行での利用を可能とするもの。

奥野の意見

(※以下、奥野の発言を掲載します。)

【奥野の質問】
前回の指定管理者の選定の際には、それぞれの施設で複数の事業者の参加があったと聞いているが、今回、3施設一括で管理をお願いしていくとのことで、前回と条件が変わる。事業者からのさまざまな提案を比較して評価し、よりよい事業者の選定につなげるためには、競争性の確保が必要と考えるが、事業者について、現在は、どのような体制になっているのか、そして新規公募した場合は、どの程度の応募を見込んでいるのか。

【答弁】次に、スポーツ施設3施設の一括管理については、参加の可能性のある事業者にサウンディング調査を行った際に、3施設一括とした場合の参加意向についても確認し、大半の事業者から参加に前向きな回答を得ているので、複数の事業者もしくは共同企業体などの参加があるものと見込んでおり、競争性についても一定確保が図られるものと考えている。

【奥野の意見】
枚方市における地域スポーツの推進においては、現在、2施設の指定管理を共同で担っている「公益財団法人枚方市スポーツ協会」が中心的な役割を果たすことが、市が策定したスポーツ推進計画に定められている。しかし、協会は、「体育協会」の時代から、市の体育施設の管理運営受託を担ってきた経過があり、人材や財源の確保についても、施設管理業務との関連が強くなっている。仮に、今回のスポーツ施設3施設の一括管理にスポーツ協会が参加しないとなれば、「生涯スポーツの推進」「健康スポーツの推進」「地域の活性化につながるスポーツ活動の推進」という3つの課題を持つ地域スポーツ推進のために、市はスポーツ協会との連携・協働関係を再構築する必要があると考える。
そのことについては、この案件とも大きく関わりがあるが、案件それ自体の事項ではないので、ここではその課題の重要性だけを指摘させていただき、質疑については別の機会に行う。

他の委員の質問

・メインアリーナの利用状況について(2022年度)
→総合スポーツセンター96.8%、市民体育館98.4%、伊加賀スポーツセンター78.9%
・「観る」スポーツを支えるとして「営利利用の制限緩和」と、休所日の変更、3施設一括でスケールメリットを考慮するのが今回の変更の特徴であるとのこと。営利利用はどう緩和するのか。市民利用が妨げられないか。

 


 

(8)枚方市スポーツ推進計画の中間評価報告等について[スポーツ振興課]

枚方市スポーツ推進計画は、2017(平成29)年3月に策定、2017(平成29)年度から2027(令和9)年度までの11年間が推進期間。中間年度である2022(令和4)年度に実施した市民アンケートの結果や、社会情勢の変化などを踏まえ、「中間評価報告書(案)」を取りまとめたもの。7月に「枚方市スポーツ推進審議会」に諮問し、計画素案をまとめ、12月に市民意見の聴取、2024年1月、審議会からの答申を受け、3月に計画改訂を行う。

◇課題の整理

 

奥野の意見

現行のスポーツ推進計画では、中学校における「学校部活動の充実」が具体的施策として挙げられているが、中間評価報告書(案)の課題整理の中でも、国のガイドラインにおいて2023年度からの3年間で、休日の学校部活動の段階的な地域連携・地域移行を進めていくことなどにも言及されている。今後、学校部活動を取り巻く環境が大きく変わっていくことになると思うが、そういった観点を踏まえて、計画改訂の検討をどのように進めていくのかについて確認したところ、以下の回答を得た。

学校部活動の地域移行に関しては、指導者の養成や確保受け皿となる地域の体制づくりなどが課題であり、現在、教育委員会が中心となって、文化活動も含め、国の動向を踏まえた上で、有識者や関係者の意見を聴きながら、地域の実情に応じた手法などの検討を関係部署が連携して進めているところ。スポーツ振興課としては、子どもたちが継続的にスポーツ活動に親しみスポーツ技術や体力の向上を図ることができる環境づくりを進めていく必要があると考えており、教育委員会と連携しながら計画改訂の検討を進めていく。

指導者の養成・確保などが課題ということであるが、運動部の部活動へ派遣されている外部指導者の資質や能力には随分と差があると聞いている。こうした指導者ごとの差などをなくしていくには、指導者の育成から派遣までを一括して行うことが必要で、市内の競技団体や指導者のネットワークを有しているスポーツ協会や、スポーツ少年団などの協力が不可欠だと考えている。
具体的な内容は教育委員会の所管になるかもしれないが、地域移行という大きな目標がある中で、第一は、子どもたちにとってどのような環境が望ましいかという点だと思う。現状の施設や指導者人材の状況などを踏まえて、今年度に改訂版を作成していく中で、どのような環境づくりができるのかを含め検討を進めていただきたい。
また、改訂版ではスポーツ関係団体との連携について盛り込む予定とのことであるが、本市のスポーツ振興を進める上で、特にスポーツ協会は本市のパートナーとして重要な役割を担う存在であると考えており、それは先ほど地域移行のところでも申し上げたとおり。そのことも踏まえ、改訂版の作成の中で、これまでのスポーツ協会との関係性が継続され、市民がスポーツに親しむことのできる環境づくりなど、連携した取り組みの推進について検討していただきたい。

他の委員の質問

・民間のCSRとスポーツは親和性が高い(相性がよい)と思う。公民連携の活用も検討を。

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