新型コロナウイルス感染拡大の中、妊産婦に対する安心して産み育てることができるための支援について質問しました。6月定例月議会、一般質問の報告②です。
ここでは、「3.妊産婦に対する安心して産み育てることができるための支援について」の報告です。
まずは市独自支援策である妊婦への特別給付金が現時点で約60%の支給状況であることを確認し、6月補正予算で計上された「母子健康教育事業(オンライン母子保健事業)」の内容を質問しました。
健康福祉部長からは、感染リスクを軽減するため、妊娠・出産について不安や悩みの相談について、ビデオ通話によるオンラインでの個別相談、予約制のWebセミナーとしてのマタニティスクールの開催などを検討しているとのお答えでした。妊産婦の皆さんはデジタル機器を身近なツールとして使いこなされている方も多いと思いますので、安心して産み育てることができるための支援として、今後は、オンラインを活用した情報提供や相談等にも積極的に取り組んでいただくことを要望しました。さらに、昨年、母子保健法の改正により対象が出産後1年まで延長された産後ケア事業についても、支援が必要な方に必要な支援が行き届くようさらなる充実を要望しました。
なお、妊婦PCR検査については、国の第2次補正を受け、市においても補正予算の追加議案として提案される予定なので、その際に、必要な確認を行いたいと思っています。
➣厚生労働省の第2次補正予算の資料(妊産婦総合対策事業)です。
➣厚生労働省の「不安を抱える妊婦への分娩前検査の資料」からの抜粋です。
以下、6月22日の一般質問のやりとりを掲載します。
3.妊産婦に対する安心して産み育てることができるための支援について
Q.私の質問
5月の補正予算で確定した市の独自支援策、「妊婦への特別給付金」について、現時点での申請及び支給の状況について、伺う。また、さまざまな媒体を活用しての周知に努めるとのご答弁であったが、6月1日までに妊娠届出書を提出できなかった方の救済措置があるのか、伺う。
A.健康福祉部長の回答
妊婦への特別給付金の申請書配付件数については、6月15日時点で1,765件となっており、1,355件受けつけている。1回目の支給は6月10日で、その後毎週木曜日を支給日とし、これまでに1,055件、約60%の支給を行っている。
6月1日以降に妊娠届出のあった方についても、4月28日時点の妊娠が確認できる書類の提出を以って、申請いただいている。
Q.私の質問
市の独自支援策である「妊婦への特別給付金」については、すでに60%の支給が完了しているとのことで安心したが、8月31日が申請の締切となっているので、対象となる方に支援が届くよう周知の徹底をお願いしておく。
妊婦への支援としては、38週を迎える妊婦全員へのPCR検査を公費で実施することを決めた自治体もある。国の第2次補正予算にも、妊婦が希望する場合に限りPCR検査を公費負担で実施するという事業が盛り込まれた。妊産婦の安心につながるものかどうかを見極め、効果的な妊産婦支援施策の充実に努めていただきたいと思う。
妊娠中から出産後の母親の身体的な安定・心理的な安定のため市が実施されている来所や訪問による取り組みにおいても、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響が少なからずあったのではないか。そのような中、6月補正予算で計上された「母子健康教育事業(オンライン母子保健事業)」により、どのような支援内容の拡充を考えているのか、伺う。
A.健康福祉部長の回答
従来、妊婦が育児等の知識や技術を習得し、他の妊産婦と交流する機会として保健センターで実施していたマタニティスクールなどは、現在新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から実施を見合わせている。また、妊娠・出産について不安や悩みを抱えながらも感染症への懸念から相談窓口への訪問を躊躇することも考えられることから、ビデオ通話によるオンラインでの個別相談、予約制のWebセミナーとしてのマタニティスクールの開催などを検討している。
O.私の意見
新型コロナウイルスによる感染拡大の中、移動の自粛などにより希望する里帰り出産ができなかった妊婦さんも少なくないのではないかと思われる。産後の心身ともに不安定な時期に家族からの支援が受けられない方に育児支援を行う産後ケア事業について、本市は生後4か月未満を対象とする滞在型の産後ケア事業を実施されているが、昨年、母子保健法の改正により対象が出産後1年まで延長されている。
支援が必要な方に必要な支援が行き届くよう、「産後ケアセンター(街なかの実家)」として実施している産後ケア事業や、自宅へのヘルパー派遣事業により産後ケアを支えている自治体もあるので、こういった取り組みも参考にしながら、ニーズに応じた事業の展開、複数事業による重層的な支援も検討いただきながら、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援として重要な柱となる産後ケア事業についてもさらなる充実を図っていただくよう要望する。
また、妊産婦の皆さんはスマホ・タブレット等のデジタル機器を文房具のように身近なツールとして使いこなされている方もたくさんおられるかと思うので、安心して産み育てることができるための支援として、今後は、オンラインを活用した情報提供や相談等にも積極的に取り組んでいただくことを要望しておく。