全国の病院の中でもまだまだ数少ない全病室でのWi-Fi環境整備の早期実現を。「市立ひらかた病院におけるICTの推進」について質問しました。12月定例月議会、一般質問の報告③です。
枚方市議会議員の奥野みかです。
ここでは、「3．市立ひらかた病院におけるICTの推進について」の報告です。
今回の院内ネットワーク更新事業により、インターネット環境については、入院病棟・外来待合など、これまで利用できなかったエリアにも拡大され、患者さんが利用できる環境となる予定です。
入院生活を送る患者と家族のオンラインでの面会やSNS、病室で受ける遠隔授業、手話通訳や多言語対応のためのタブレット活用等、「孤立」を防ぐ観点から必要となる全病室でのWi-Fi環境の早期整備とコンピュータ・タブレットの貸出サービスの検討を要望しました。
以下、12月19日の一般質問でのやりとりを掲載します。
3．市立ひらかた病院におけるICTの推進について
Q．私の質問
今年度実施の「院内ネットワーク基盤更新事業」について、予算特別委員会において、「予算の範囲内で患者用Wi-Fi環境のエリア拡大も行う」との答弁をいただいている。どの程度の拡大になっているのか、現在の状況を伺う。
A．西岡市立ひらかた病院事務局長の答弁
本院のネットワーク更新事業としては、医療情報システム、いわゆる電子カルテのネットワーク、枚方市の内部系ネットワーク、一般のインターネット回線として、患者用と職員の情報収集用の大きく4つのネットワークを有している。今回の更新事業では、そのすべてを更新するもので、特にインターネット環境については、今回の整備により入院病棟・外来待合など、これまで利用いただけなかったエリアにも拡大し、患者さんに利用いただける環境となる予定をしている。
O．私の意見
市立ひらかた病院のシステムセキュリティの現状については、先の議員への答弁にもあったが、病院における医療情報システム（電子カルテシステム）の回線と、外部に接続するインターネット回線が、仮想の専用線方式（VPN方式）ではなく、物理的に切り分けられた別の回線とされているとのことですので、最も基本となるところは安心であるのかと思う。ただ、医療機器のシステムメンテナンスのために、メーカーの外部システムと接続する場合があるということなので、それが抜け穴とならないよう対策を強化し、病院を狙ったサイバー攻撃を受けることがないよう、防御に努めていただくよう要望しておく。
現在では、スマートフォンやタブレットを使えるのが当たり前となっており、人々のライフラインにもなっている。入院生活を送る患者と家族のオンラインでの面会やLINEなどのSNS、メールの送受信、病室で受ける遠隔授業、手話通訳や多言語対応のためのタブレット活用等、病室でWi-Fi（無線LAN）を利用したいという声は非常に高まっている。「孤立」を防ぐ観点からも、また、安心して退院することができるための支援としても、病室のWi-Fi環境（インターネット環境）の整備は待ったなしの課題である。市立ひらかた病院においては、患者用インターネット回線が別に整備されていたことで、病室のインターネット環境のエリア拡大も着実に進めることができるのだと思うが、全国の病院の中でもまだまだ数少ない全病室でのWi-Fi環境整備を早期に実現していただくよう、これは強く要望しておく。
さらに、全国的にみれば、現在の状況も優れた環境であると思うが、使用上のルール、料金設定等の検討からもう一歩踏み込んで、ベッドサイドにある床頭台に設置されているテレビやDVD再生装置に加えて、コンピュータ・タブレットの貸出サービスも検討いただくよう、要望させていただく。
▶ 医療機関等におけるサイバーセキュリティ対策の強化について（注意喚起）（2022年11月10日）
厚生労働省→都道府県への注意喚起。
▶ 総務省「無線 LAN のセキュリティに関するガイドライン」における医療機関で重要となる対策のポイント
【参考】
▶ 2022年3月25 予算特別委員会「院内ネットワーク基盤更新事業について」
2022年度の院内ネットワーク基盤更新事業については、電子カルテ等の運用に用いる業務用のネットワーク基盤の老朽化に伴う機器の更新が主な内容で、あわせて、予算の範囲内で患者用Wi-Fi環境のエリア拡大を行い、今後、具体的なエリアの設定や使用上のルール、料金設定等について検討していくとのこと。「孤立」を防ぐ観点からも、また、安心して退院することができるための支援としても、病室のWi-Fi環境の整備は待ったなしの課題であるため、全国の病院の中でもまだまだ数少ない全病室でのWi-Fi利用を可能にすることを早期に実現すべきであると強く要望しました。
▶ 2021年6月22日 6月定例月議会「市立ひらかた病院における病室でのWi-Fi環境の整備について」
現在では、スマホやタブレットが人々のライフラインにもなっていることも踏まえ、全国の病院の中でもまだまだ数少ない全病室でのWi-Fi利用を可能にすることを早期に実現いただくよう強く要望しました。
