異次元の子育て支援は、まずは地域に根付く産後ケア事業の充実から。3月21日、予算特別委員会4日目(総論及び市民福祉・建設環境部門)は、健康・保健行政の拠点である保健センター機能や保健所機能がこの後どう移行するのか、相談支援の窓口はどうなるのか等について質問しました。
枚方市議会議員の奥野みかです。
3月21日、予算特別委員会のB日程(総論及び市民福祉・建設環境部門)で行った質問の報告です。
異次元の子育て支援対策の重要性が語られる中、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援として重要な柱となる、地域における産後ケア事業、地域に根差した産後ケア事業は、最も充実させなければならない機能です。新年度に向け、市は委託料の増額に踏み切りましたが、他市と比較してもまだまだ水準は低く、受け入れた分だけ赤字になってしまう…との悲鳴を聞くような状況です。
まずは産後ケア事業の重要性を認識いただき、妊産婦を支えていただく助産所などとしっかりと協議を行い、市が適切なコストを負担する事業執行となるよう強く求めました。
また、今年9月頃には、ステーションヒル枚方の6階に、こども家庭センターとなる「まるっとこどもセンター」が設置され、保健センターから母子保健機能が移行することは説明されてきましたが、乳幼児健診後の事後指導となる「親子教室」は保健センター別館に残るようです。「健康づくり・介護予防課」で担っていた成人保健(健康増進法)や介護予防(介護保険)等の機能は、さて、どこにどう移行するのかと思っていると、4月以降、市役所本館3階に「健康づくり課」が移動してくるという配置図が、突然、示されました。市庁舎の空き場所にはめられたような感がぬぐい切れません。市役所本館3階で、関係機関との連携がうまくいくのでしょうか。また、現保健センターの建物は、母子保健機能が移行する9月以降、全面改修が行われ、保健所の機能が移行するとのことでした。
戦略的な検討・整理が行われたのか、非常に疑問です。再開発事業の都合上、確保せざるを得なくなった③街区の床に、聞こえのよい子育て支援機能を位置付けてしまったから混乱が生じているのではないでしょうか。場当たり的に枚方市駅周辺再整備事業を進めた「歪み」がここにも現れているのではないかと指摘しました。
いずれにせよ、4月を迎えるにあたり、混乱なきよう、市民向け周知をできる限り迅速に、かつ丁寧に行っていただくよう要望しました。
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【3月21日の質問項目】
(1) 産後ケア事業について(母子保健事業費、重層的支援体制整備事業経費)
(2) 保健センター管理運営経費 施設改修事業経費
(3) 保健所移転準備経費(工事請負費)
(1)産後ケア事業について
Q1.私の質問
まず最初に、「産後ケア事業について」の質問である。
(一般会計予算説明書277ページ)、母子保健の産後ケア事業費、委託料18,131千円は、昨年度の9,365千円から大幅な増額となっているが、委託料増額の理由については、一昨日の委員の質疑にあった。
各委託先にサービス内容や経費等の聴き取りを行うとともに委託料やサービス内容に関する他市調査も踏まえ、増額(※)するとのことであるが、ショートステイとデイサービスのコスト計算の根拠をお示しいただき、物価が高騰、人件費が上昇する中で、妥当な委託料であると考えているのかについて、伺う。
※「ショートステイ」1件あたり31,000円を44,000円に、「デイサービス」1件あたり16,000円を18,000円に増額。
※「出産・子育てに関する支援の拡充について(2023年2月)」
A1.新潟母子保健課長の答弁
今回「産後ケア事業」の委託料増額の検討にあたっては、大阪府の最低賃金の上昇率を加味するとともに、「ショートステイ」においては夜間対応の必要があることから、医療機関等における夜間勤務手当等も勘案して算出しており、一定妥当なものであると考えている。
他市の委託料の状況であるが、利用時間や食事回数、実施内容等のサービス内容が市により異なるため、単純に比較することはできないが、時間当たりの委託料等をベースに検討も行ったものである。2022(令和4)年度及び2023(令和5)年度に、国の「重点支援地方交付金」を活用した支援金を支給している。
私の意見・要望
人件費の上昇率や夜勤等の要因を検討し、委託料の算出を行ったとのことである。
委託先においては、一定人数のお産等を受け入れることのできる病院と少人数のお産を受け入れる助産所では、規模により人員の配置数等に違いがあると思うが、病院や助産所もそれぞれの委託料単価については同額であると伺っている。
産後ケア事業である「産後ママ安心ケアサービス」は、現在、市内8病院、市内4助産所で実施されており、2022(令和4)年4月から2024(令和6)年1月まで、約2年度の利用実績を病院・助産所別に伺うと、ショートステイの利用は、助産所で155人、全体の40%を占め、デイサービスの利用は、助産所で310人、全体の77%を占めており、産後ケアサービス利用者の59%が助産所を利用されているようである。市内助産所に参画いただいていることが、本市においては大きなポイントになっていると考える。
(※年度別は下表)
そこで次に、助産所の果たす役割や、助産所に産後ケア事業に協力いただくにあたっての委託料の妥当性について、順に伺う。
核家族化・孤立化が進む社会の中で、出産後の子育てにおいて、同じ悩みや喜びを感じながら子育てをしているお母さんがいるということや、自分ひとりではないということを知ってもらい、つながりを作っていくために、地域の社会資源である助産所、助産師さんが果たしている役割は極めて大きなものがあると考える。
改めて、産後ケア事業の果たす役割をどのように考えているか、見解を伺う。
また、本市の「産後ママ安心ケアサービス」は、4か月未満の乳児及び母を対象としているが、母子保健法では、産後ケア事業の対象者は1歳までとなっている。
そこで、産後1年までの継続したサービスの提供となるような事業を行っているか、伺う。なければ、その必要性について、どう考えるかについて、見解を伺う。
A2.新潟母子保健課長の答弁
「産後ケア事業」は、産婦の産後の体調の回復や心理的な支援につながるとともに、サービスを利用する母子や父親を含む家族にとっても、産後間もない孤立しやすい時期に、行政や地域などとのつながりを持っていただけるきっかけとなる重要な役割を果たすものと考えている。
なお、「デイサービス」や「ショートステイ」については、委託をする病院や助産所の空きベッドを利用していることや、出産を取り扱う病院の感染対策、安全面の対応等、様々な状況から4か月までの乳児及び母としているところであるが、継続した支援が必要な方については、期限等の制限をすることなく、必要に応じて、適宜、乳児訪問や養育支援訪問等のアウトリーチによる支援を行っている。
Q3.私の質問
妊娠・出産・産後という一連の経験を重ねる時に、当事者となる女性が抱える肉体的・精神的なものは、極めて大きなものがある。もちろん「喜び」もあるが、それを上回る大きな「とまどい」や「不安」もあるのが現実である。その時に、自分を支え、相談できる専門職が身近に存在すれば、とても心強いと思う。実際、虐待などで児童相談所のケースになることを踏みとどまらせる役割も果たしているというお話も伺った。核家族化が進む中、父親の育児に対する支援も必要である。外国人ママに対する産後ケアもある。
ただ、今のご答弁を伺うと、枚方市の場合、他市に先駆けて産後ケア事業に取り組みながらも、その後、追い越されてしまっているのではないかと感じる。
支援が必要な方に必要な支援が行き届くよう、「街なかの実家」とも言える「産後ケアセンター」を設置して、さまざまな産後ケア事業を実施している自治体や、産前産後のヘルパー派遣事業で妊産婦を支えている自治体もある。お隣の寝屋川市では、「マイ助産師制度」を構築し、産前からの伴走支援を行っている。
地域で留まる覚悟のある、地域に根付いた助産所という社会資源を、市や妊産婦の皆さんに、もっと活用してほしいと地域の助産所・助産師の皆さんは願っておられる。
しかし、このことは市が公費でしっかりと支えないと、持続することはできない。本市では、産後ケア事業を産科病院の「空きベット」を活用した事業としてスタートさせた経過があるためか、委託料水準が極めて低額に抑えられてきている。小規模な助産所の場合、病院における「空きベッド」というような状況は生じないので、利用者を受け入れるにあたっては、そのための人員体制の確保が必要になる。人件費や光熱費が上昇している中、産後ケア事業で利用者を受け入れると、ショートステイであれば、24時間体制で運営するための人件費や光熱費等が行政からの委託料ではカバーできず、受け入れただけ赤字になるため、もはや受け入れが困難になってきているという深刻なお声も聞いている。
北摂地域は、1件当たりの委託料が枚方市に比べはるかに高額である。今回、枚方市は、1件当たり委託料単価を引き上げられるが、ショートステイやデイサービスを含めて、現行委託料水準について、助産所などとしっかりと協議を行った上で見直す考えはないのか、伺う。
A3.新潟母子保健課長の答弁
2024(令和6)年度の「産後ケア事業」の委託料見直しについては、様々な要因を検討したうえで設定したところである。今後においても、他市の状況や府内最低賃金の動向等を踏まえ、市民にとって利便性が高く安心してご利用いただけるサービスが提供できるよう、必要に応じて検討していく。
私の意見・要望
異次元の子育て支援対策の重要性が語られる中、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援として重要な柱となる地域における産後ケア事業については、最も充実させなければならない機能であるにも関わらず、適切なコスト負担がなされなければ継続できないという危機に直面している。虐待等による児童相談所のケースとなってしまうと、何より子どもを大きく傷つけてしまうし、親も同じである。それに関連する関係職員などについても大きな負担がかかるし、当然、経費負担も必要となる。事業の重要性をしっかりと認識いただき、いまの時代に応じた適切な事業執行に努めていただくよう、強く求めておく。
地域を担当する保健師さんは、妊娠期から子育て期にかけての切れ目のない支援を担っておられると思うが、「出産」のスペシャリストである助産師は、保健師さんとは異なる役割を果たしていただけると思う。「産後ケア事業」において、地域で留まる覚悟のある、地域に根付いた助産所・助産師さんという「社会資源」をも有効に活用いただき、その専門性を有効に活用できる事業展開ができればと考える。
Q4.私の質問
次に、妊娠期から子育て期にかけての切れ目のない相談支援の窓口についての質問である。
健康福祉相談センター北部リーフは、子育て世代包括支援センター(保健センター)のブランチ(地域拠点)として設定した2か所目の子育て世代包括支援センターで、この後、東部、南部等、各地区に地域拠点を展開していく考えかと思っていた(「包括的な相談支援体制の充実に向けた今後の取り組みについて~ 新しい地域拠点をめざして(2022.8)」)が、今回、常勤の保健師を北部リーフからひきあげるとのことである。子育て世代包括支援センターではなくなるということかと思うが、どのような考えで行ったのかについて、伺う。
A4.新潟母子保健課長の答弁
国の「こども家庭センター」の設置の趣旨は、全国の虐待等の事案を踏まえ「児童福祉」と「母子保健」を一体的に実施することで、支援の切れ目をつくらず、それぞれに配置しているさまざまな職種の専門職の連携強化により、取り残すことのない支援を提供していくこととされている。こうした趣旨を踏まえ、本市では、「母子保健機能」と「児童福祉機能」の両機能を一体的に運営する「まるっとこどもセンター」を設置することとした。
北部リーフに位置付けていた「子育て世代包括支援センター」の役割等については、オンラインでの対応や、アウトリーチの強化を図ることでサービスの低下を起こさないよう努める。また、児童福祉や母子保健の垣根を超えて、それぞれの豊富な知識や経験を持つ専門職等たちが同じ場所で執務することにより、現状よりさらに常日頃からの情報共有が図られ、さらなる支援内容の充実につながるものと認識しており、こどもを中心とした一体的な支援をしっかりと提供していく。
私の意見・要望
こども家庭庁HPの「子育て世代包括支援センターの実施状況」に、枚方市は「2」とある。「2024(令和6)年4月より、『保健師等の専門職に、妊娠・出産・子育て等について相談する』子育て世代包括支援センターは、『こども家庭センター』になります。最新の情報は、お住まいの市区町村のホームページ等をご確認ください。」とも記載されている。
「まるっと こどもセンター」を設置することにしたので、子育て世代包括支援センターの地域設置をやめて、オンラインとアウトリーチ対応に切り替えるというのは、戦略的な考え方の「軸ぶれ」があると思う。
利用者の身近な場所に、直接会って相談できる場所、支援の拠点があるということの価値は、オンライン相談などに簡単に置き換えられるものなのか、非常に疑問であると意見しておく。
(2)保健センター管理運営経費 施設改修事業経費
Q5.私の質問
次に、「保健センター管理運営経費、施設改修事業経費」についての質問である。
(一般会計予算説明書281ページ)、施設改修事業経費52,904千円に含まれる工事請負費は、保健センター別館に専用エレベーターを設置するための経費であるとの説明を受けた。保育室のある各階、プールや砂場のある屋上に直接到達できる専用のエレベーターが設置されることで、保健センター別館のバリアフリー化が行われ、「まるっとこどもセンター」開設後も、「乳幼児健康診査事後指導事業」の集団支援の取り組みとして、親子での遊びや保護者同士の交流などをおこなう「親子教室」は現在の場所で継続されるとのことである。
そこで、その後の経過観察も含め、まるっとこどもセンター(母子保健担当)から、「親子教室」が離れることのリスクを、どのように考えておられるのか、見解を伺う。
A5.新潟母子保健課長の答弁
「親子教室」の利用にあたっては、保護者等に教室の具体的なイメージを持っていただけるよう、実際に教室が運営されている別日に見学日を設定し、保護者の不安に寄り添いながら丁寧な説明を行うなど、通室につながる支援を行っている。
なお、今後、乳幼児健康診査は、「ステーションヒル枚方」の「まるっとこどもセンター」で実施するが、保健センターで継続して実施する「親子教室」のご紹介にあたっては、安心して通っていただけるイメージをお持ちいただけるよう、これまで行っていた見学はもとより、お一人お一人の状況に応じて、丁寧に支援を行っていく。
また、新設される「まるっとこどもセンター」を運営していく中で、親子教室がさらに通いやすい施設となるよう、ICTの活用等も含め、どのような工夫ができるか等について、引き続き保護者のご意見もお聞きしながら、検討していく。
私の意見・要望
子どもたちの発育には、さまざまな個人差がある。乳幼児健康診査後、これまでから、保健センターで実施されている「親子教室」は、継続的かつ具体的な育児指導を提供しながら、子どもの発育を見守る集団支援の場になると思うし、保護者の孤立化を防ぐという観点からも、重要な役割を果たす事業であると考える。親子教室がまるっとこどもセンターから離れていることのリスクを踏まえて善処いただき、子どもたちの発育を支援する選択肢の一つとして、必要とされる対象者に活用いただければと思う。
(3)保健所移転準備経費(工事請負費)
Q6.私の質問
次に、(一般会計予算説明書273ページ)、「保健所移転準備経費」についての質問である。
保健所が現在の保健センターの建物に移転するということで、改修工事費212,559千円が計上されているが、工事予定や工事内容について、伺う。
A6.吉田保健医療課長の答弁
本件工事については、今年度に行った実施設計に基づいて、③街区の開業後に開始する予定である。(先ほどありましたように)保健センターの別館で行われる「親子教室」事業が継続できるよう配慮しながら工事を行い、実際に保健所が移転するのは2025(令和7)年6月以降となる予定である。
工事内容としては、現在の保健所機能を維持することを基本としているが、精神保健や性感染症等に関する、秘匿性の高い相談のために複数の市民が同時に来所した場合でも安心してお話をしていただけるよう、個室となった相談室を複数整備する。
また、執務スペースに隣接する会議室を可動壁とし、健康危機事象が発生した際に執務スペースを拡大して、保健医療調整本部を設置することができるようにするなど、一部で機能の充実を図る。
私の意見・要望
保健センター別館専用のエレベーター工事が本館の改修工事の着工前に完了していれば、「親子教室」の利用者が本館を通行することはないようであるが、エレベーターの調達等の課題があり、工期が重なる可能性は高いとのことである。着工後も「親子教室」は残るので、十分な配慮をお願いしておく。
保健センター本館には、現在の保健所機能の維持・拡充が図られ、保健所が移転するのは2025(令和7)年6月以降の予定とのことである。
いまの保健センターの組織体制について、健康増進法に基づく成人保健・がん検診・歯周病健診、さらに介護予防等を担う現「健康づくり・介護予防課」は、機構改革により、地域包括支援センターに関する業務と在宅医療・介護連携に関する業務の移管を受けて「健康づくり課」に改編され、4月には、市役所本館3階に移動する配置図が示された。現「母子保健課」の予防接種業務については保健所の保健予防課に移管され、乳幼児健診等の母子保健業務は「まるっとこどもセンター」に再編され、9月頃には③街区の行政スペースの6階に移るようである。
現保健センターの機能と現保健所の機能が、この後、どのように移管・移行され、いつ、どの場所に移動していくのか、果たして、どこで全容が共有されているのか、よくわからない。
これまでは、「健康」「保健」に関することは、保健センターに行くか、保健センター専用電話に連絡すればたいていどこかにつないでもらえていたわけである。
市立ひらかた病院・保健センターの隣接地に、初期救急医療機関・三師会が集約された医師会館があり、保健所機能までが集約される「医療ゾーン」となることを想定していたが、これまでの保健センター機能のうち、母子保健機能はまるっとこどもセンター(こども家庭センター)に、健康増進法・介護予防関連は市役所本館に移るわけである。一昨日の委員の質問にあった口腔保健支援センターは、保健センターから市役所本館3階に移転するようである。
新年度になると予防接種・各種検診等取扱医療機関も変わる。例えば、がん検診等の検診料や予防接種等の接種料金の無料券は、保健センター内の母子保健課に事前申請となっていたが、4月1日以降に受ける、がん検診等の検診料の無料券は市役所本館の「健康づくり課」への申請、予防接種等の接種料金の無料券は現保健所の保健予防課への申請が基本となるようである。
市民向けの周知はいつどのようにするのか。保存版の「ひらかた健康便利帳」は、毎年度、広報5月号とともに各戸配付されていますが、「2024(令和6)年度版」も同様の予定と伺った。4月の大きな変更は、さて、きちんと伝わるのか、非常に懸念している。
母子保健については、③街区に新設するまるっとこどもセンターへの動線で、あたりまえの想定に対する合理的配慮がなされていないことが明らかになったが、実際の支援場所や他の支援窓口との連携が悪くならないのかと懸念されるし、成人保健・介護保険に至っては、庁舎の空き場所にはめられたような感がぬぐい切れない。
こうした混乱の原因は、戦略的な検討・整理がないまま、再開発事業の都合上、確保せざるを得なくなった③街区の床に、聞こえの良い子育て支援機能を位置づけてしまったからではないか。市民サービスのあり方、それを支える行政運営体制の戦略的方針の検討・確立をすることなく、場当たり的に枚方市駅周辺再整備事業を進めた「歪み」があらわれているのである。枚方市駅から遠くなる⑤街区に新庁舎を同じように建設してしまうと、そうした歪みはもっとひどくなり、致命傷になりかねない。新庁舎を④街区に建設し、隣接する防災拠点機能を持った公園・広場を活用して整備する子どもたちのための施設とともに、総合的な子育て支援機能も集積する等といったプランを想定しないといけないのではないか。
いずれにせよ、4月を迎えるにあたり、混乱なきよう、市民向け周知をできる限り迅速に、かつ丁寧に行っていただくよう要望しておく。
[2022年の写真です。予算特別委員会のイメージだけでもお伝えできれば…。]